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【通過率UPガイド】履歴書提出前に必ず確認すべきチェックリスト|スマホで自動確認する方法

チェックリスト
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履歴書の提出前、チェック項目に漏れがないか不安ではありませんか?
実はその一手間が、採用担当者への印象を決定づけ、書類選考の通過率を大きく左右します。
この記事を読めば、基本情報から自己PRまで網羅した完璧なチェックリストと、スマホで使える便利な自動確認ツールが分かります。
手動とツールのWチェックでミスをなくし、自信を持って応募できる完璧な履歴書を仕上げる方法を徹底解説します。

目次

履歴書のチェックが書類選考の通過率を左右する理由

履歴書 ビジネスマン

履歴書は、採用担当者があなたという人物に初めて触れる重要な書類です。たった一枚の紙ですが、その内容はあなたの第一印象を決定づけ、書類選考の通過率に直接影響します。なぜ、提出前の最終チェックがそれほどまでに重要なのでしょうか。その理由を深く掘り下げていきましょう。

採用担当者は「履歴書=あなた自身」と見なしている

採用担当者は毎日数多くの履歴書に目を通しています。その中で、誤字脱字や記入漏れのある履歴書は、「注意力が散漫な人」「仕事も雑なのではないか」「自社への志望度が低いのかもしれない」といったネガティブな印象を与えてしまいます。たとえ素晴らしい経歴やスキルを持っていたとしても、たった一つのケアレスミスが致命的な評価につながりかねません。

逆に、細部まで丁寧に作成された履歴書は、それだけで「真面目で誠実な人柄」「入社意欲が高い」「丁寧な仕事をしてくれそう」というポジティブな印象を与えます。履歴書は、あなたのスキルや経験を伝えるだけの書類ではなく、あなたの仕事に対する姿勢や人柄を映し出す「鏡」なのです。

書類選考でチェックされる3つのポイント

採用担当者は、履歴書から主に以下の3つのポイントを読み取ろうとしています。これらのポイントをクリアできているかどうかが、選考通過の鍵となります。

1. 基礎的なビジネスマナーと注意力

まず見られるのは、社会人としての基本的なマナーが身についているかという点です。正しい敬語の使い方、誤字脱字の有無、日付や学歴・職歴の正確性、証明写真の清潔感など、基本的な項目が完璧にできていることは最低条件です。これらの不備は、注意力や基本的な業務遂行能力への疑問符につながります。

2. 自社への志望度の高さ

志望動機や自己PR欄から、応募者がどれだけ自社に興味を持ち、入社したいと考えているか(志望度)を判断します。どの企業にも当てはまるような使い回しの文章や、企業の事業内容と関連性の薄いアピールは、志望度が低いと見なされがちです。企業理念や求める人物像を深く理解し、それに合わせた内容になっているかどうかが重要です。空欄が多いのも当然ながらマイナス評価となります。

3. 求めるスキルや経験との一致度

募集要項で提示されている「求めるスキル」や「歓迎する経験」と、応募者の職務経歴がどれだけ一致しているかを確認します。企業側は、自社で活躍してくれる人材を探しています。自身の経歴の中から、募集職種に最も関連性の高いスキルや実績を効果的にアピールできているかが評価の分かれ目です。

たった一つのミスが引き起こす致命的なリスク

履歴書における「小さなミス」が、採用担当者にどのような印象を与え、どのようなリスクにつながるのかを具体的に見てみましょう。

ミスの具体例採用担当者が抱く懸念・印象選考におけるリスク
誤字・脱字注意力散漫、仕事が雑、確認を怠る人物重要な書類作成や顧客対応を任せられないと判断される
日付の間違い(提出日・学歴など)自己管理能力が低い、スケジュール管理が苦手正確性が求められる業務への適性を疑われる
連絡先(電話番号・メールアドレス)の誤記基本的な確認ができない、自己管理能力の欠如選考結果の連絡ができず、機会を損失する
証明写真の不備(不適切な服装、暗い表情)TPOをわきまえない、入社意欲が低い第一印象でマイナス評価を受け、面接に進めない可能性がある
企業名を間違える(「御社」と書くべき箇所で前株・後株を間違えるなど)志望度が極めて低い、他の企業と混同している即座に不採用となる可能性が非常に高い

このように、一つひとつのミスは些細に見えても、積み重なることで「信頼できない応募者」という致命的なレッテルを貼られてしまう危険性があるのです。

最終チェックでライバルに差をつける

多くの応募者が履歴書の作成に時間をかけますが、最後の見直しやチェックを怠りがちです。だからこそ、提出前に完璧なチェックを行うことが、他の候補者と差をつける絶好の機会となります。ミスの一切ない、完成度の高い履歴書を提出することは、あなたの誠実さや入社への熱意を無言で伝える強力なアピールになります。この後の章で紹介する具体的なチェック項目やツールを活用し、自信を持って提出できる履歴書を完成させましょう。

提出前に必須!履歴書の完全チェック項目リスト

履歴書は、あなたという人材を企業にプレゼンテーションするための最初の公式書類です。どんなに素晴らしい経歴やスキルを持っていても、小さなミス一つで「注意散漫な人物」「入社意欲が低い」といったマイナスの印象を与えかねません。
ここでは、書類選考の通過率を格段に上げるための完璧なチェックリストを用意しました。提出前に一つひとつ丁寧に確認し、万全の状態で選考に臨みましょう。

基本情報(氏名・住所・連絡先)のチェック項目

氏名や連絡先などの基本情報は、企業があなたとコンタクトを取るための生命線です。間違いがあると、選考結果の連絡が届かないといった致命的な事態に繋がる可能性もあります。戸籍や住民票の通り、正確に記載しましょう。

項目チェックポイント
日付
  • 提出日(郵送なら投函日、メールなら送信日、持参なら持参日)を記入しましたか?
  • 和暦・西暦は履歴書全体で統一されていますか?
氏名
  • 戸籍上の正しい漢字で記入しましたか?
  • ふりがなは「ふりがな」なら平仮名、「フリガナ」なら片仮名で正しく記入しましたか?
生年月日・年齢
  • 生年月日は和暦・西暦のどちらかに統一されていますか?
  • 年齢は提出日時点の満年齢を記入しましたか?
住所
  • 都道府県から省略せずに記入しましたか?
  • マンション名や部屋番号まで正確に記載しましたか?
  • ふりがなは、市区町村までか、番地の前までか、指定に合わせて正しく記入しましたか?
  • 郵便番号に間違いはありませんか?
連絡先(電話番号・メールアドレス)
  • 日中に連絡がつきやすい電話番号(携帯電話推奨)を記入しましたか?
  • メールアドレスにスペルミスはありませんか?
  • ビジネスシーンにふさわしい、個人的すぎないメールアドレスですか?(大学のメールアドレスや、奇抜な単語を含んだアドレスは避けるのが無難です)

証明写真のチェック項目

証明写真は、採用担当者が最初に目にするあなたの「顔」です。清潔感があり、真摯な人柄が伝わる写真を用意することで、第一印象を格段に良くすることができます。

項目チェックポイント
写真の規定
  • 3ヶ月以内に撮影した写真ですか?
  • サイズは指定通りですか?(一般的には縦40mm×横30mm)
  • カラー写真で、正面から撮影されていますか?
  • 背景は無地(白・青・グレーが基本)ですか?
身だしなみ・表情
  • 髪型は整っており、顔がはっきりと見えますか?
  • 服装はスーツやジャケットなど、清潔感のあるものですか?
  • 口角を少し上げ、自然で明るい表情ですか?
貼り付け・データ形式
  • 写真の裏面に氏名と撮影年月日を記入しましたか?(万が一剥がれた場合のため)
  • まっすぐに、剥がれないようにしっかりと貼り付けましたか?
  • Web履歴書の場合、データは指定されたファイル形式(JPEGなど)やサイズになっていますか?

学歴・職歴欄のチェック項目

学歴・職歴は、あなたの経歴を客観的に示す重要な項目です。入学・卒業・入社・退社の年月を正確に記載し、会社名や学校名は必ず正式名称で記入しましょう。

項目チェックポイント
学歴
  • 中学校卒業から、あるいは高等学校入学から記載していますか?
  • 学校名は「高校」などと略さず、「〇〇高等学校」と正式名称で記入しましたか?
  • 学部、学科、専攻名も省略せず正確に記入しましたか?
  • 入学・卒業年月は正確ですか?和暦・西暦は統一されていますか?
職歴
  • すべての職歴を時系列で正しく記入しましたか?
  • 会社名は「(株)」などと略さず、「株式会社〇〇」と正式名称で記入しましたか?
  • 所属部署や役職も正確に記入しましたか?
  • 入社・退社年月は職務経歴書と相違ありませんか?
  • 退職理由は「一身上の都合により退職」など簡潔に記載しましたか?(会社都合の場合はその旨を記載)
  • 在職中の場合は「現在に至る」と記入し、最終行に右詰めで「以上」と記載しましたか?

免許・資格欄のチェック項目

免許・資格は、あなたのスキルを客観的に証明するものです。応募する職種に関連性の高いものから優先的に、正式名称で記載することがアピールに繋がります。

項目チェックポイント
正式名称
  • 「英検2級」→「実用英語技能検定2級」、「簿記2級」→「日本商工会議所簿記検定試験2級」のように、正式名称で記入しましたか?
  • 「普通自動車免許」ではなく「普通自動車第一種運転免許」と正しく記載しましたか?
取得年月と記載順
  • 取得年月は正確ですか?和暦・西暦は統一されていますか?
  • 取得した時系列順に記載していますか?(一般的に運転免許を最初に書くことが多いです)
アピール
  • 応募職種に関連する免許・資格を優先的に記載しましたか?
  • 現在勉強中の資格があれば、「〇〇取得に向けて勉強中」と記入し、学習意欲をアピールできていますか?
  • 民間資格など、あまり知られていない資格については、簡単な説明を補足することも検討しましたか?

志望動機・自己PR・本人希望欄のチェック項目

これらの項目は、あなたの個性や入社意欲を伝えるための最重要パートです。採用担当者は、あなたが「なぜこの会社なのか」「何ができるのか」を具体的に知りたいと考えています。使い回しの文章ではなく、その企業のためだけに書かれた熱意の伝わる内容になっているか確認しましょう。

志望動機

  • 企業のウェブサイトや求人情報を読み込み、事業内容や企業理念を理解した上で書かれていますか?
  • 「なぜ同業他社ではなく、この企業なのか」という理由が明確に述べられていますか?
  • 自身の経験やスキルが、入社後どのように企業に貢献できるかに繋げて説明できていますか?
  • 抽象的な言葉だけでなく、具体的なエピソードを交えて説得力を持たせていますか?
  • 企業の求める人物像と、自身の強みが合致していることをアピールできていますか?

自己PR

  • 応募職種で求められるスキルや経験と、自身の強みがリンクしていますか?
  • 強みを裏付ける具体的なエピソード(どのような状況で、どう考え行動し、どんな結果を出したか)が盛り込まれていますか?
  • 実績を伝える際は、具体的な数字(売上〇%アップなど)を用いて客観的な事実を示せていますか?
  • 入社後の活躍イメージを採用担当者が描けるような、再現性のあるスキルをアピールできていますか?

本人希望欄

  • 原則として「貴社規定に従います。」と記入しましたか?(空欄は避けるのがマナーです)
  • 絶対に譲れない条件(勤務地、職種など)がある場合のみ、簡潔に記入しましたか?
  • 給与や待遇に関する希望は、募集要項に指示がない限り記載を避けましたか?

全体的な体裁・誤字脱字のチェック項目

最後に、履歴書全体を俯瞰して最終確認を行います。内容が完璧でも、誤字脱字や書式の乱れがあると、それだけで評価が下がってしまいます。細部まで気を配り、完成度を高めましょう。

  • 誤字脱字はありませんか?(声に出して読む、時間を置いてから見直す、第三者に確認してもらうなどの方法が有効です)
  • 和暦(令和、平成など)と西暦(2024年など)の表記が全体で統一されていますか?
  • 文章の末尾は「です・ます調」で統一されていますか?
  • 空欄になっている項目はありませんか?(特にない場合でも「特になし」と記入します)
  • 手書きの場合、黒のボールペン(消せるタイプは不可)で、丁寧な字で書かれていますか?
  • 修正液や修正テープは使用していませんか?(書き損じた場合は、新しい用紙に書き直すのが原則です)
  • PC作成の場合、フォントの種類(明朝体が一般的)やサイズが統一され、見やすいレイアウトになっていますか?
  • 印刷する場合、かすれや汚れがなく、きれいに印刷できていますか?
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効率化の鍵!履歴書を自動確認できるおすすめツール&アプリ

手作業でのチェックには限界があります。特に、何度も見直していると脳が「正しい文章」だと錯覚し、単純なミスを見逃しがちです。そこで役立つのが、履歴書の自動確認ツールやアプリです。これらのツールを活用することで、チェック作業を効率化し、客観的な視点からミスを発見できるため、書類選考の通過率アップにつながります。
ここでは、スマホで手軽に使えるアプリから、PCで使える高機能なツールまで幅広くご紹介します。

スマホで完結する履歴書自動確認アプリ3選

まずは、スマートフォン一つで履歴書の作成から最終チェックまで行える便利なアプリを3つご紹介します。通勤時間や休憩中などのスキマ時間を有効活用して、手軽に履歴書の品質を高めましょう。

Yagish(ヤギッシュ)の履歴書作成とチェック機能

Yagishは、質問に答えるだけで簡単に履歴書・職務経歴書が作成できる人気のアプリです。作成プロセス自体がチェックを兼ねており、入力ミスを防ぐ工夫が随所に施されています。

主なチェック・補助機能:

  • 誤字脱字の基本的なチェック
  • 西暦・和暦の自動変換と表記統一
  • JIS規格に準拠したフォーマットでの作成
  • 学歴・職歴の卒業・入社年自動計算
  • 必須項目の入力漏れアラート機能

特に、学歴や職歴の入力時に自動で卒業年を計算してくれる機能は、うっかりミスを防ぐのに非常に役立ちます。作成からコンビニでの印刷予約、PDFデータの出力までアプリ内で完結するため、スマホだけで転職・就職活動を進めたい方に最適です。基本的なチェック機能が組み込まれているため、作成しながらミスを減らせるのが大きなメリットです。

タウンワーク レジュメの自動チェック機能

大手求人情報サイト「タウンワーク」が提供する公式アプリです。アルバイトやパートの応募で使うイメージが強いですが、正社員の転職活動にも十分活用できます。入力補助機能が充実しており、作成段階でミスを減らすことに特化しています。

このアプリの強みは、入力内容に応じて最適な表現をサジェストしてくれる点や、必須項目の入力漏れをリアルタイムで知らせてくれる機能です。高度な文章校正に特化しているわけではありませんが、住所の自動入力や学歴・職歴のテンプレート機能により、基本的な記載ミスを防ぐ「自動確認」の役割を十分に果たしてくれます。手早く正確な基本情報を作成したい場合におすすめです。

doda 履歴書・職務経歴書メーカーの校正サポート

転職サービス大手の「doda」が提供する、履歴書・職務経歴書作成に特化したツールです。特に職務経歴書の作成に強みがありますが、履歴書のチェック機能も備わっています。

このツールの特徴は、自己PRや志望動機などのフリーテキスト欄で役立つサンプル例文が豊富な点です。プロが作成した多くの例文を参考にすることで、自分の文章の表現がおかしくないか、より伝わる言い回しは何かを客観的に比較検討できます。直接的な自動校正とは少し異なりますが、文章の質そのものを高めるための強力なサポート機能と言えるでしょう。完成した文章を例文と比較することで、セルフチェックの精度が格段に向上します。

PCで使える高機能な文章校正ツール

志望動機や自己PRなど、採用担当者に熱意を伝えるための長文は、より精度の高いツールでチェックするのがおすすめです。ここでは、PCのブラウザから無料で利用できる高機能な文章校正ツールをご紹介します。これらは履歴書作成ソフトで書き上げた文章を、提出前に最終確認するのに非常に役立ちます。

Ennoや日本語校正サポートの活用法

「Enno」や「日本語校正サポート」は、会員登録不要で、テキストをコピー&ペーストするだけで使える手軽なオンライン校正ツールです。履歴書作成ソフトで書き上げた志望動機や自己PRの文章を、提出前にこれらのツールで確認する一手間が、ライバルとの差をつけます。

これらのツールで主にチェックできる項目は以下の通りです。

チェック項目具体例
誤字・脱字「シュミレーション」→「シミュレーション」
ら抜き言葉「見れる」→「見られる」
表記ゆれ「行う」「行なう」、「ください」「下さい」などの混在
二重敬語「おっしゃられる」→「おっしゃる」
不適切な表現「貴社様」→「貴社」

使い方は非常に簡単です。Wordなどで作成した文章をコピーし、各ツールのテキストボックスに貼り付けて「チェック」ボタンを押すだけです。修正候補がハイライト表示されるため、どこに問題があるか一目でわかります。これらのツールを併用することで、より多角的な視点から文章を磨き上げることができます。

WordやGoogleドキュメントの標準機能で自動確認する方法

特別なアプリやツールをインストールしなくても、普段から使い慣れている文書作成ソフトの標準機能を使えば、基本的な誤字脱字や文法ミスを自動で確認できます。手軽に実践できる基本のチェックとして、必ず行いましょう。

Microsoft Wordの場合:
「校閲」タブにある「スペルチェックと文章校正」機能(または「エディター」機能)を利用します。文章を書き終えたら、この機能をクリックするだけで、修正候補が赤線や青線で表示され、画面の右側に修正案が提示されます。キーボードのF7キーを押すことでも起動できます。より詳細な設定をしたい場合は、「ファイル」→「オプション」→「文章校正」から、チェックする文法のルールをカスタマイズすることも可能です。

Googleドキュメントの場合:
上部メニューの「ツール」から「スペルと文法」→「スペルと文法のチェック」を選択します。ショートカットキー(WindowsではCtrl+Alt+X、Macでは⌘+Option+X)でも利用できます。修正候補がポップアップで提示され、ワンクリックで修正できるため非常に効率的です。AIによる文章作成支援機能も搭載されており、より自然な表現への修正案を提示してくれることもあります。

これらの標準機能は、単純なタイプミスや「てにをは」の間違いなど、基本的なエラーを見つけるのに非常に有効です。専門の校正ツールと組み合わせることで、より完璧な履歴書に近づけることができます。

自動確認ツールの限界と最終的な目視チェックの重要性

ルーペで見るビジネスマン

履歴書作成アプリや文章校正ツールは、誤字脱字や基本的な文法ミスを効率的に発見できる非常に便利な存在です。しかし、これらの自動確認ツールは万能ではありません。ツールによるチェックだけで安心して提出してしまうと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。
ここでは、ツールの限界を正しく理解し、なぜ最終的に「人の目」による確認が書類選考の通過率を高めるために不可欠なのかを解説します。

自動確認ツールでは見逃しやすいチェック漏れのポイント

どんなに高機能なツールでも、文章の文脈や書き手の意図、そして読み手である採用担当者が受ける印象までは完璧に読み取れません。以下に、ツールだけでは検知が難しい、もしくは見逃しやすい代表的なポイントをまとめました。

チェック項目具体例ツールが見逃しやすい理由
文脈に合わない不自然な日本語表現「貴社の事業に感動し」→熱意は伝わるが、ビジネス文書としてはやや稚拙な印象を与える可能性。「貴社の事業に感銘を受け」や「深く共感し」などが適切。文法的には間違っていないため、ツールは正しい文章として判断してしまいます。言葉の選び方によるニュアンスの違いまでは検知できません。
敬語・謙譲語・丁寧語の誤用面接日程の希望を伝える際に「〇月〇日を希望します」と記載。→丁寧語ではあるが、より適切な謙譲語「〇月〇日を希望いたします」の方が好ましい。敬語の種類(尊敬語・謙譲語・丁寧語)の使い分けは、相手との関係性や状況によって変わります。ツールは形式的な正誤しか判断できず、最適な表現を提案できない場合があります。
固有名詞や専門用語の変換ミス会社名を誤変換。「株式会社〇〇」を「株式会社〇〇」と入力ミス。資格名「ITパスポート」を「ITパスポート」など。ツールに登録されていない固有名詞や専門用語は、一般的な単語として誤って校正されたり、単純なタイプミスとして見逃されたりすることが頻繁にあります。
意図と異なる文章のニュアンス自己PRで「粘り強さ」を伝えたいのに、表現によっては「頑固」「融通が利かない」という印象を与えかねない文章になっている。AIは文章の論理構造を解析できても、その文章が採用担当者にどのような「人柄」として伝わるかまでは判断できません。書き手の意図とは裏腹に、ネガティブな印象を与えるリスクがあります。
フォーマットやレイアウトの崩れ職歴欄で会社ごとのブロックの余白がバラバラ。箇条書きの文頭の記号(「・」や「■」)が統一されていない。文章校正ツールは、あくまでテキストの内容をチェックするものです。全体のレイアウトの美しさや統一感といった、視覚的な体裁はチェックの対象外です。

なぜ「人の目」による最終確認が不可欠なのか

自動確認ツールが提示する修正案は、あくまで機械的な判断に基づいています。履歴書という「あなた自身を伝えるための重要な書類」においては、最終的に人の感覚によるチェックが合否を分ける鍵となります。

採用担当者の視点で履歴書を評価するため

採用担当者は、単に日本語が正しいかどうかを見ているわけではありません。文章の背後にある「論理的思考力」「人柄」「熱意」そして「自社への理解度」を読み取ろうとしています。例えば、志望動機から自己PRまでの流れに一貫性があるか、企業の理念を理解した上で自身の強みをアピールできているか、といった点は、人の目でなければ評価できません。客観的な視点で「この履歴書を読んだ採用担当者はどう感じるか」を想像しながら確認することが重要です。

文章全体の熱意や一貫性を確認するため

履歴書は、各項目が独立しているわけではなく、全体で一つのストーリーを構成しています。学歴・職歴で培ったスキルが、自己PRでどう活かされ、それがなぜ志望動機に繋がるのか。この一貫したストーリーが、あなたの入社意欲や説得力を高めます。ツールは部分的な文章の正しさをチェックできても、書類全体を通したメッセージ性や熱意の伝わり方までは判断できません。自分の言葉で、自分の想いがしっかりと表現できているか、最終的にはあなた自身の目で確かめる必要があります。

効果的な目視チェックを行うための具体的な方法

「自分で書いた文章のミスはなかなか見つけられない」と感じる方は多いでしょう。そこで、客観性を高め、チェックの精度を上げるための具体的な方法をご紹介します。

時間をおいてから読み返す

履歴書を書き終えた直後は、達成感や思い込みからミスを見逃しがちです。最低でも数時間、できれば一晩おいてから新鮮な気持ちで読み返してみましょう。冷静な頭で見ることで、おかしな表現や誤字に気づきやすくなります。

声に出して音読する

黙読ではスムーズに読み飛ばしてしまう箇所も、声に出して読むことで、文章のリズムの悪さや不自然な言い回し、句読点の位置の間違いなどに気づくことができます。「てにをは」の誤りや、一文が長すぎて分かりにくい箇所を発見するのに特に効果的です。

印刷して紙で確認する

PCやスマートフォンの画面上で見るのと、紙に印刷して見るのとでは、印象が大きく変わります。文字の大きさのバランス、余白の取り方、全体のレイアウトなど、データ上では気づきにくかった体裁の乱れを発見しやすくなります。赤ペンなどで修正箇所を書き込みながらチェックするのも良いでしょう。

第三者に読んでもらう(客観的な視点の導入)

最も効果的なのが、家族や友人、大学のキャリアセンターの職員や転職エージェントの担当者など、第三者に読んでもらうことです。自分では完璧だと思っていても、他人から見れば分かりにくい表現や、意図が伝わっていない箇所が見つかるものです。「この自己PRであなたの強みは伝わるか」「志望動機に説得力があるか」といった、内容の核心に迫る客観的なフィードバックをもらうことで、履歴書の質を飛躍的に高めることができます。

郵送?メール?提出方法別の最終チェック項目

履歴書の内容を完璧に仕上げても、提出方法のマナーで評価を落としてしまっては元も子もありません。近年はメールでの提出が主流ですが、企業によっては郵送を指定される場合もあります。ここでは、郵送とメール、それぞれの提出方法に応じた最終チェック項目を詳しく解説します。送信・投函ボタンを押す前に、最後の確認を怠らないようにしましょう。

郵送する場合のチェックリスト

手書き・印刷を問わず、紙の履歴書を郵送する際は、書類そのものだけでなく封筒や同封物にも細やかな配慮が求められます。ビジネスマナーを守り、採用担当者に好印象を与えましょう。

カテゴリチェック項目確認のポイント
書類一式応募書類はすべて揃っているか履歴書、職務経歴書のほか、企業から指定された書類(エントリーシート、ポートフォリオなど)の入れ忘れがないか確認します。
送付状(添え状)は同封したか誰が・何を・何のために送ったのかを明確にするために、送付状を一番上にして同封するのがマナーです。
書類はクリアファイルに入れたか郵送中の雨濡れや折れ曲がりを防ぐため、すべての書類をまとめて無色透明のクリアファイルに挟みます。
書類の向きと順番は正しいか上から「送付状→履歴書→職務経歴書→その他の書類」の順番で重ねます。封筒の表面から見て、各書類の表面が上になるように入れます。
封筒封筒のサイズは適切かA4サイズの書類を折らずに入れられる「角形2号(角2)」が最適です。茶封筒ではなく、白無地の封筒を選びましょう。
宛名は正確に書かれているか会社名、部署名、担当者名を正式名称で丁寧に記載します。担当者名が不明な場合は「採用ご担当者様」とします。敬称(様、御中)の使い分けも確認しましょう。
「応募書類在中」の記載はあるか封筒の表面左下に赤色のペンで「応募書類在中」と書き、定規を使って四角で囲みます。他の郵便物と区別しやすくするための配慮です。
裏面に自分の住所・氏名を記載したか封筒の裏面左下に、自分の郵便番号、住所、氏名を忘れずに記載します。
投函前切手の料金は不足していないか書類の重さによって料金が変わります。料金不足はマナー違反と見なされるため、郵便局の窓口で計測してもらうのが最も確実です。
封はしっかり糊付けしたか剥がれやすいテープ類は避け、液体のりやスティックのりで丁寧に封をします。
封締めの「〆」マークを書いたか封をした中央部分に「〆」マークを記載します。これは「確かに封をしました」という印です。

メールでPDF提出する場合のチェックリスト

メールでの提出は手軽な反面、ファイル形式や件名、メール本文の書き方など、デジタルならではの注意点が多く存在します。送信ボタンを押す前に、以下の項目を一つひとつ確認し、ビジネスパーソンとしてのITリテラシーを示しましょう。

カテゴリチェック項目確認のポイント
添付ファイル(PDF)ファイル形式はPDFになっているかWordやExcelのまま送ると、閲覧環境によってレイアウトが崩れる可能性があります。誰でも同じように閲覧できるPDF形式に変換しましょう。
ファイル名は分かりやすいか採用担当者が管理しやすいよう、「履歴書_氏名_YYYYMMDD.pdf」のように、内容・氏名・日付がひと目で分かるファイル名にします。
証明写真のデータは反映されているかPDF化した際に、写真データが消えたり、画像が荒くなったりしていないか、必ずファイルを開いて確認します。
パスワード設定は指示通りかセキュリティ対策として、ファイルにパスワードを設定するよう指示される場合があります。その際は、パスワードを記載したメールを別送するのがマナーです。
メール本文件名は具体的で分かりやすいか「【〇〇職応募の件】氏名」のように、用件と差出人がすぐに分かる件名にします。毎日多くのメールを受け取る採用担当者への配慮です。
宛名は正確か(会社名・部署名・担当者名)郵送時と同様に、会社名から担当者名まで正式名称で記載します。株式会社を(株)と略すのは避けましょう。
本文の内容は簡潔で丁寧か応募の経緯、添付ファイルの内容などを簡潔に記載します。自己PRなどを長々と書く必要はありません。誤字脱字がないか、敬語表現が正しいかも再度確認します。
署名は記載されているかメールの末尾に、自分の氏名、住所、電話番号、メールアドレスを記載した署名を必ず入れます。
送信直前送信先のメールアドレスは正しいか宛先(To)のメールアドレスに間違いがないか、一文字ずつ慎重に確認します。コピー&ペーストを活用すると間違いが減ります。
添付ファイルを付け忘れていないかメール本文を作成した後にファイルを添付する、という流れで作業すると、添付忘れを防ぎやすくなります。
送信者として表示される名前は適切かニックネームや不適切な表示名になっていないか確認します。ビジネスシーンにふさわしい、本名(フルネーム)に設定しておきましょう。

まとめ

履歴書の完成度は、書類選考の通過率を大きく左右します。
本記事で紹介した網羅的なチェックリストを活用し、まずは基本的なミスを防ぎましょう。
さらに、Yagishなどのアプリや文章校正ツールを使えば、誤字脱字の確認を効率化できます。
ただし、自動確認ツールは万能ではありません。
ツールだけに頼らず、最後は必ず自分の目で最終確認することが、あなたの熱意を正確に伝える上で不可欠です。万全の準備で、自信を持って選考に臨みましょう。

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