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「話し方」より「伝わり方」|面接官の心理に響く回答法とは?

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面接は、単に質問に正確に答える「話し方」が問われる場ではなく、あなたが「この会社で活躍できる人材だ」という確信を面接官に持たせる**「伝わり方」が問われる場です。特に転職面接は、あなた自身を企業に売り込むための「営業」の場であり、結果がすべてです。面接官が本当に知りたいのは、あなたの過去の経験ではなく、「あなたを雇うべき理由」**、つまり入社後の貢献イメージです。

面接官の心理に響く回答を実現するための核となる要素は、以下の通りです。

目次

1. 相手目線での「伝わり方」の原則(相手が欲しいものを語る)

面接官は、日々多くの応募者と面接しているため、話の要点が不明瞭だったり、聞かれていないことを話し続けたりする応募者に対してストレスを感じます。あなたの話が「伝わる」ためには、「自分が伝えたいこと」を語るのではなく、「相手が欲しがっていること」を語るのが鉄則です。

1.1 結論から伝える論理構成

ストレスをなくす: 質問に対する答えは、まず結論から伝えることが重要です。これにより、面接官が「この学生は何が言いたいんだろう?」とストレスを感じるのを避けることができます。結論から話すことで、最も伝えるべきことが明確に伝わります。

悪い回答例の回避: 例えば、「私のアピールポイントは、アルバイトで接客をしており、その中で在庫管理や店長代理などをさせていただき…」といった話し方は、「それで何が言いたいんだろう?」と面接官を戸惑わせます。

良い回答の構造: まず「私のアピールポイントは、冗談でその場を和ますことができるところです」のように結論を述べ、その後に具体的なエピソードや根拠を続けるべきです。

1.2 質問の意図の正確な把握

意図のない質問はない: 面接官の質問には、意図のない質問は一つもないことを理解しておく必要があります。面接官は、目の前の相手が今聞きたい内容にピンポイントで答えることを求めています。

臨機応変な対応: 面接本番では「練習通り」にやるのではなく、目の前の相手の質問に、リアルタイムできちんと向き合って答える必要があります。

聞き返すことの重要性: 質問の意図が不明なまま、曖昧なことや適当なことを答えるのは、はるかにマイナスです。質問の意図がわからない場合は、「それは、○○という意味ですか?それとも、○○という意味の質問でしょうか?」などと、意図をしっかり確認しながら回答する姿勢は、コミュニケーション能力の高さとして評価されます。面接官もスムーズなコミュニケーションを求めています。

2. 「人間らしさ」と熱意を伝える非言語コミュニケーション

面接官は、単に言葉の内容だけでなく、あなたの**語調、態度、表情といった非言語要素(ノンバーバルコミュニケーション)**から、意欲や人柄を無意識に読み取っています。

2.1 感情と熱意の表現

「感情を込める」話し方: 明るい表情や身振り手振りは自然と出るもので、声質(音域)も少し高くなります。大好きな人に大好きなことを伝える時のような、明るい表情や動作、声のトーンを意識することが大切です。

暗記の弊害を避ける: スラスラ話しすぎる話し方は、「模範的な解答を流れるように話しているだけ」という印象を与え、低評価につながりがちです。多少つっかえながらでも、一生懸命自分の言葉で話そうとしている姿勢、つまり「人間らしさ」が評価されます。

キーワードで準備: 丸暗記を避けるために、伝えたいキーワードを覚えることが効果的です。キーワードを連結して文章を作る練習を繰り返すことで、本音で話そうとしている姿勢が伝わります。

声の抑揚とボリューム: 多少語彙数が少なくても、声の抑揚やボリューム、身振り手振りで感情は伝えられ、これが「言葉だけではなく感情も大切な要素」だと認識されています。

2.2 オンライン面接での対策

オンライン面接では、対面よりも情報量が圧倒的に少なく、面接官も応募者も不安を感じやすいです。

オーバーリアクション: 画面越しでは表情や反応が掴みづらいため、コミュニケーションのハードルを解消するため、少しオーバーリアクション気味に、大きく頷いたり、笑顔を作ったりして、自分の反応を相手に伝える工夫が必要です。

ゆっくり、はっきりと: できるだけ、はっきり、ゆっくリと喋ることが求められます。

間と遅延の意識: 自分の音声が相手に届くまで「遅延」があることを意識し、相手の反応がリアルタイムに返ってこない環境であるため、相手を無視してしゃべりすぎないように注意が必要です。

3. ストーリーと具体性による説得力の向上

オフィスで面談(会議)をする女性

面接官は、あなたの回答に信憑性と、入社後に貢献できるイメージを求めています。これを実現するのが、「ストーリー」と「具体的な経験の裏付け」です。

3.1 過去の経験から未来の貢献へつなげる

採用目的の理解: 自己PRであっても、新卒採用の目的である「自社で利益を上げる可能性が高い学生」という視点に沿っていなければ評価の対象になりません。

単なる自己紹介で終わらない: 具体的であっても、単なる自己紹介で終わってしまう回答では、「この学生はその特徴を活かして、こんな働き方をしてくれるだろうな」という仕事をしているときの姿がイメージできません。

「ストーリー」の重要性: 転職活動では、現職と転職先をつなげる「ストーリー」が不可欠です。このストーリーこそが、**「過去の経験を活かして転職先で貢献できるという説得力」**を生みます。

貢献イメージの具体化: 志望動機では、単なる熱意ではなく、自分の能力が会社にどう貢献できるかを結びつけて語ることで、評価がグッと上がります。

3.2 結果よりプロセスと学びを伝える

失敗の活用: どんな失敗をしたかよりも、**「失敗から何を学んで、どう活かしているのか」**がポイントです。挫折や失敗は、人として成長した経験として、仕事で活かせる可能性が大きいため重視されます。

具体的な行動の明確化: 学生時代に力を注いだこと(ガクチカ)をアピールする際は、**「その経験から何を学んだのか」**を具体的にすることが大切です。どのようなプロセスで成功を勝ち取ったのか、工夫したこと、意識したことなどを明確に伝えることで説得力が増します。

自己改善の姿勢: 失敗を悔いるだけでなく、そこからどう自己改善していったのかを具体的にアピールすることが大切です。客観的な視点で自らを振り返ることで、前向きな取り組み姿勢が見え、評価されます。

3.3 コンピテンシー面接への対応

ウソの見抜き方: 現在の面接の主流は「コンピテンシー面接」であり、面接官はウソを見抜くため、一つの事柄について質問を重ねまくり、深く掘り下げてきます。

詳細な準備: 応募者は、一つのエピソードに対して、課題、行動、結果、周囲への影響、得たものまで、様々な角度からの質問を想定し、裏付けとなる事実や感情を詳細に準備しておく必要があります。

4. 職務能力に直結する「人柄」と「意識」の伝達

面接官が求めているのは、組織で協調し、真摯に仕事に取り組める「安全な人材」です。人柄や意識が、あなたが「一緒に働く仲間」としてふさわしいかどうかの決め手となります。

4.1 組織適応力の証明

謙虚さと自信: 高飛車な態度でも弱々しい態度でもいけません。謙虚な姿勢を示しながら自信を持って受け答えすることが重要です。自分の能力や経験を過大評価、過小評価せず、面接官の知りたい内容をありのまま堂々と伝えるべきです。

短所の克服: 「あなたの短所は何ですか」という質問は、「自分自身をどれだけわかっているか」何をどう意識し、どう努力しているのかを具体的に説明することが大切です。

倫理観と安定性: 面接官は、「危ない人」を確実に落とす必要があるため、「もし100万円をもらったら何に使うか?」「最近、怒ったことは何か?」といった質問を通じて、精神的な安定性や倫理観を探ります。

複数の視点と掘り下げ: 「なぜ、そういう考え方ができるようになったのですか」といった質問に対し、「特にないです」では残念です。深く自己理解するためにも**「なぜだろう」と掘り下げて考える**ことが、目的意識を持って物事に取り組む力があるというアピールにつながり、評価されます。

4.2 自己理解と成長の意欲

平凡な経験も武器に: スゴイ経験の自慢大会ではなく、平凡な経験でも、良い人柄が伝わるガクチカであれば成功です。例えば、「理不尽で過酷な状況でも心折れることなく、笑顔で冷静に対応できる」という人柄は、どんな職場でも望ましいと判断されます。

仕事へのポジティブな意識: 叱られたときに「この人は私に期待をしているんだ。だから成長させようと思ってくれているんだ」と思うことで、真摯に受け止め改善できたという考え方は、プラス思考として評価されます。

結論:伝わり方の秘訣は「相手の気持ち」

面接官の心理に響く回答法の極意は、ただひたすらに**「相手の気持ち」を考える**ことです。面接官が求める「あなたを雇うべき理由」を、論理的な構成(結論先行)と、熱意ある非言語コミュニケーション(感情と姿勢)で包み込み、具体的なストーリーで裏打ちして提供することが、話し方を超えた「伝わり方」の真髄です。

これは、あたかもプレゼンテーションの前に、聴衆(面接官)のバックグラウンドと彼らが聞きたいゴールを徹底的にリサーチし、そのゴールに到達するための最短ルート(結論)を提示し、情熱(非言語)をもって発表するプロの講演者と同じアプローチです。あなたの言葉と姿勢が面接官の心に響くとき、内定という成果に結びつくのです。

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