転職活動で必ず必要になる職務経歴書。「手書きの方が熱意が伝わる？」「いや、今はパソコン作成が常識？」と、どちらで作成すべきか悩んでいませんか。結論からお伝えすると、企業からの指定がない限り、職務経歴書はパソコンでの作成が基本です。なぜなら、多くの採用担当者は「読みやすさ」や「基本的なPCスキル」を重視しており、手書きの職務経歴書はかえって「配慮が足りない」という印象を与えかねないからです。この記事では、採用担当者の本音を交えながら、パソコン作成を推奨する明確な理由と、手書きとパソコンそれぞれのメリット・デメリットを徹底比較します。さらに、手書きが求められる例外的なケースから、パソコンで作成する際の最適なフォントやファイル形式、やむを得ず手書きする場合の好印象な書き方まで、あなたの転職活動を成功に導くための知識を網羅的に解説。この記事を読めば、職務経歴書の作成方法に関する迷いがなくなり、自信を持って選考に臨めるようになります。
【結論】職務経歴書はパソコンでの作成が基本
転職活動で必ず提出する職務経歴書。「手書きとパソコン、どちらで作成すべきか」と悩む方は少なくありません。先に結論からお伝えすると、現代の転職活動においては、企業からの指定がない限り、職務経歴書はパソコンで作成するのが基本です。履歴書は手書きの文化が根強く残っていますが、職務経歴書に関しては、採用担当者の多くがパソコンで作成されたものを求めています。
その背景には、採用プロセスのデジタル化や、ビジネスにおける文書作成の標準化があります。もちろん、手書きが絶対にNGというわけではありませんが、特別な理由がない限りはパソコンでの作成が無難であり、選考で不利になるリスクを避けることができます。なぜ採用担当者はパソコン作成の職務経歴書を好むのか、その具体的な理由を詳しく見ていきましょう。
採用担当者がパソコン作成を好む3つの理由
採用担当者が日々多くの応募書類に目を通す中で、パソコンで作成された職務経歴書を好むのには明確な理由があります。それは単なる好みの問題ではなく、選考を効率的かつ公平に進めるための合理的な判断に基づいています。ここでは、その代表的な3つの理由を解説します。
理由1 読みやすさが格段に違うため
採用担当者は、限られた時間の中で多数の応募書類をチェックし、候補者のスキルや経験を正確に把握しなければなりません。手書きの文字は、どんなに丁寧に書かれていても書き手による癖が出やすく、読み手によっては判読しづらい場合があります。その点、パソコンで作成された書類はフォントや文字サイズが統一されており、誰が読んでも同じように情報を読み取ることができます。
レイアウトが整っているため、どこに何が書かれているかが一目でわかり、採用担当者はストレスなく内容の確認に集中できます。この「読み手への配慮」ができるという点も、ビジネスパーソンとしての評価につながる重要なポイントです。
理由2 基本的なPCスキルを証明できるため
現代のビジネスシーンにおいて、職種を問わず基本的なPCスキルは必須とされています。WordやExcelなどを使ってビジネス文書を作成する能力は、社会人としての基礎スキルと見なされることがほとんどです。
適切にフォーマットが整えられた職務経歴書を提出することは、応募者が「ビジネス文書の作成ルールを理解し、基本的なPC操作ができる」ことの何よりの証明になります。特に、事務職や企画職、IT関連職など、日常的にパソコンを使用する職種に応募する場合、手書きの職務経歴書は「PCスキルに不安があるのではないか」「業務の効率性に対する意識が低いのではないか」といった不要な懸念を抱かせるリスクがあります。
理由3 情報の修正や管理が容易なため
パソコンで職務経歴書を作成することのメリットは、応募者側と企業側の双方にあります。
応募者側にとっては、一度データを作成してしまえば、応募する企業に合わせて志望動機や自己PRを簡単に修正できます。転職活動では複数の企業に応募することが一般的なため、この効率性の差は非常に大きいでしょう。手書きの場合、一文字でも間違えれば最初から書き直す必要があり、多大な時間と労力がかかってしまいます。
一方、企業側にとっても、データ管理のしやすさは大きなメリットです。近年、多くの企業が応募書類をデータで一元管理しています。パソコンで作成されたPDFファイルなどは、社内システムでの共有や保管、後からの検索が容易です。手書きの書類は、スキャンしてデータ化する手間がかかるうえ、内容のキーワード検索もできないため、管理・運用の面で非効率と判断されることがあります。
職務経歴書の手書きとパソコン作成をメリットデメリットで比較
職務経歴書をいざ作成しようとしたとき、「手書きとパソコン、どちらで作成するのが正解なのだろう？」と迷う方は少なくありません。かつては手書きが主流の時代もありましたが、現代の転職活動においては、その常識も変化しています。ここでは、それぞれの作成方法が持つメリットとデメリットを客観的に比較し、あなたがどちらを選ぶべきかの判断材料を提示します。
手書きで作成するメリットとデメリット
まず、伝統的な作成方法である手書きのメリットとデメリットを見ていきましょう。温かみや個性を伝えられる可能性がある一方で、作成の手間や読み手への配慮という点で課題も抱えています。
| メリット | デメリット |
|---|---|
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パソコンで作成するメリットとデメリット
次に、現在主流となっているパソコン作成のメリットとデメリットを解説します。効率性や汎用性の高さが大きな強みですが、一方で個性を出しにくいといった側面も考慮する必要があります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
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採用担当者のホンネ 手書きの職務経歴書は実際どう見られるのか
職務経歴書を手書きにするか、パソコンで作成するかで悩む方の多くが気にするのが、「採用担当者にどう見られるか」という点でしょう。かつては「手書きの方が熱意が伝わる」と言われた時代もありましたが、現代のビジネスシーンではその価値観も大きく変化しています。ここでは、採用担当者のリアルな視点から、手書きの職務経歴書がどのように評価されるのかを深掘りしていきます。
「熱意がある」は本当か
結論から言うと、現代の採用選考において「手書きだから熱意がある」と評価されるケースは、極めて稀だと考えた方が良いでしょう。多くの採用担当者は、限られた時間の中で膨大な数の応募書類に目を通しています。そのため、熱意の有無を文字の書き方で判断するよりも、書かれている「内容」そのものと「読みやすさ」を重視します。
もちろん、非常に丁寧で美しい文字で書かれていれば、「真面目で丁寧な人柄」という印象を与える可能性はあります。しかし、それはあくまで「判読しやすい」という最低限の条件をクリアした上での話です。読みにくい文字で書かれた書類は、どんなに時間をかけて書いたとしても、採用担当者にとっては内容を理解するための負担が増えるだけで、熱意とは受け取ってもらえません。
熱意をアピールしたいのであれば、手書きという手段に頼るのではなく、これまでの経験やスキルが応募企業でどのように活かせるのか、なぜその企業で働きたいのかといった「職務経歴の内容」を充実させることに注力するべきです。その方が、よほど効果的にあなたの熱意や意欲を伝えることができるでしょう。
「時代遅れ」「配慮がない」と思われる可能性も
手書きの職務経歴書は、熱意が伝わりにくいだけでなく、かえってマイナスの印象を与えてしまうリスクもはらんでいます。特にIT業界や外資系企業、スタートアップなど、効率性やPCスキルを重視する企業では、その傾向が顕著です。
採用担当者が手書きの職務経歴書から抱く可能性のある懸念点を、具体的な本音と共に見ていきましょう。
| 手書きから連想される懸念点 | 採用担当者の具体的なホンネ（一例） |
|---|---|
| ITリテラシーへの不安 | 「Wordでの文書作成やExcelでのデータ入力といった、基本的なPC操作も苦手なのでは？」「入社後の研修や教育に時間がかかりそうだ」 |
| 効率性・生産性への疑問 | 「書類作成に時間がかかり、業務全体のスピード感が遅いかもしれない」「急な修正依頼や変更に柔軟に対応できないのでは」 |
| 読み手への配慮不足 | 「採用担当者が読みにくいと感じる可能性を想像できていないのだろうか」「顧客向けの資料や社内文書も、自己満足で分かりにくいものを作成しそうだ」 |
| 時代への適応力 | 「ビジネスの常識がアップデートされていないのかもしれない」「新しいツールや働き方を導入することに抵抗があるタイプではないか」 |
このように、良かれと思って選択した手書きが、あなたのビジネススキルやスタンスに対する誤解を生む可能性があります。採用担当者は、職務経歴書を「ビジネス文書作成能力を測る成果物の一つ」としても見ています。その観点からも、現代のビジネススタンダードに沿ったパソコンでの作成が、最も無難で賢明な選択と言えるでしょう。
職務経歴書を手書きにするべき例外的なケースとは
ここまで解説してきた通り、現代の転職活動において職務経歴書はパソコンでの作成が基本です。しかし、ごく稀に手書きが推奨される、あるいは手書きの方が有利に働く可能性のある例外的なケースも存在します。ここでは、どのような状況で手書きを検討すべきなのか、具体的なケースを2つご紹介します。
ただし、これらのケースに当てはまらない限りは、読みやすさやビジネススキルを示す観点からパソコンでの作成を強く推奨します。
企業から手書きの指定がある場合
最も明確な例外ケースは、応募先の企業から「職務経歴書は手書きで提出してください」と明確な指定があった場合です。この指示には、採用担当者側の何らかの意図が隠されていると考えられます。応募要項や採用ページの注意書きなどをよく確認し、指定を見逃さないようにしましょう。
企業が手書きを求める背景には、以下のような理由が考えられます。
- 応募者の人柄や丁寧さを見たい: 文字には人柄が表れると考える採用担当者もいます。丁寧で読みやすい文字からは、仕事に対する誠実さや真摯な姿勢を感じ取ろうとしています。特に、顧客への手紙や礼状を書く機会が多い秘書や老舗旅館の接客係、高級ブランドの販売職などで見られるケースです。
- 応募の熱意を測りたい: パソコン作成に比べて手間と時間がかかる手書きをあえて課すことで、応募者の志望度の高さや入社意欲を測ろうとする意図です。特に、一人の採用にじっくり時間をかける中小企業や、伝統を重んじる社風の企業に見られることがあります。
- PCスキルを重視しない職種である: 業務内容としてパソコンをほとんど使用しない製造ラインの作業員や、一部の軽作業スタッフなどの募集では、PCスキルの有無が問われないため、手書きでも問題ないと判断されている場合があります。
もし履歴書のみ手書き指定で、職務経歴書について言及がない場合は、念のため採用担当者に問い合わせて確認するのが最も確実です。確認できない場合は、職務経歴書は読みやすさを優先してパソコンで作成するのが無難でしょう。企業の指示には必ず従い、指定の意図を汲み取って、心を込めて丁寧に作成することが重要です。
書道家やペン字講師など手書き文字をアピールしたい職種
手書きの文字そのものが、自身のスキルや実績を証明する強力なアピール材料となる特定の職種に応募する場合も、手書きの職務経歴書が有効な手段となり得ます。この場合、職務経歴書は単なる経歴の羅列ではなく、あなた自身のスキルを示す「ポートフォリオ（作品集）」の一部としての役割を果たします。
具体的には、以下のような職種が挙げられます。
| 職種例 | 手書きでアピールできるポイント |
|---|---|
| 書道家、書家、ペン字講師 | 文字の美しさ、正確さ、芸術性といった専門スキルを直接的に示せます。自身の指導力や表現力をアピールする絶好の機会となります。 |
| 筆耕（ひっこう） | 賞状や宛名書きなど、依頼された内容を正確かつ美しく書くスキルが求められます。職務経歴書そのものが、仕事のクオリティを証明するサンプルになります。 |
| デザイナー、イラストレーター | 手書きのカリグラフィーやレタリングをデザインの一部として取り入れる場合、文字のデザインセンスや表現力をアピールできます。 |
| 伝統工芸の職人 | 署名や製品への文字入れなど、手書きの技術が重視される職種では、美しい文字が書けることを示すことで、丁寧な仕事ぶりを印象付けられます。 |
これらの職種を目指す場合、ただ手書きにするだけでなく、自身のスキルが最も伝わる書体やレイアウトを工夫することが重要です。ただし、これも企業からの指定がない限りは自己判断となります。奇をてらいすぎて読みにくくなっては本末転倒です。「読みやすさ」というビジネス文書の基本原則を忘れず、自身のスキルと応募先企業が求める人物像を考慮した上で、慎重に判断しましょう。
これで完璧 パソコンで職務経歴書を作成する際の注意点
職務経歴書はパソコンでの作成が基本ですが、ただ作成すれば良いというわけではありません。採用担当者は毎日多くの書類に目を通しており、その中で「読みやすく、配慮が行き届いた」書類は好印象を与えます。ここでは、あなたの職務経歴書が他の応募者と差をつけるための、具体的な注意点を解説します。
おすすめのフォントと文字サイズ
職務経歴書は、あなたのビジネススキルを示す最初のプレゼンテーション資料です。そのため、使用するフォントや文字サイズは、読みやすさと信頼感を重視して選びましょう。奇抜なフォントや小さすぎる文字は、採用担当者にストレスを与え、内容を読んでもらう前にマイナスの印象を持たれてしまう可能性があります。
ビジネス文書の定番フォントを選ぶ
特別な理由がない限り、パソコンに標準でインストールされている基本的なフォントを使用するのが無難です。明朝体はフォーマルで信頼感のある印象を、ゴシック体は可読性が高く力強い印象を与えます。
- 明朝体（MS明朝、游明朝など）
とめ、はね、はらいが明瞭で、長文でも読みやすいのが特徴です。公的な文書で広く使われており、職務経歴書に最も適したフォントの一つと言えます。真面目で誠実な印象を与えたい場合におすすめです。 - ゴシック体（MSゴシック、メイリオ、游ゴシックなど）
文字の太さが均一で、視認性が高いのが特徴です。特にWeb系の企業や、見出しを強調したい場合に効果的です。ただし、多用するとカジュアルな印象になるため、本文は明朝体、見出しはゴシック体のように使い分けるのも良いでしょう。
読みやすさを考慮した文字サイズ
文字サイズは、小さすぎると読みにくく、大きすぎると情報量が少なく稚拙な印象を与えてしまいます。一般的に、A4用紙1枚〜2枚にまとめることを考えると、以下のサイズが基準となります。
| 項目 | 推奨サイズ | ポイント |
|---|---|---|
| 氏名・タイトル | 14〜18pt | 最も目立たせる部分。自信を持って大きく記載しましょう。 |
| 見出し（職務要約、職務経歴など） | 12〜14pt | 本文より一回り大きく、太字にするとメリハリがつきます。 |
| 本文 | 10.5〜11pt | 最も読みやすさを重視する部分。10pt以下は避けるのが賢明です。 |
作成ソフトはWordとExcelどっちが良いか
パソコンで職務経歴書を作成する際、多くの方がWordかExcelかで悩むでしょう。結論から言うと、どちらを使用しても選考で不利になることはありません。しかし、それぞれに特性があるため、ご自身のスキルや作成したいレイアウトに合わせて選ぶのがおすすめです。
| ソフト | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| Word |
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| Excel |
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一般的には、文章作成に特化したWordの使用を推奨します。特に職務要約や自己PRなど、文章でアピールする項目が多い場合はWordが適しています。ハローワークや転職サイトで配布されているテンプレートもWord形式が多いため、活用しやすいでしょう。
提出する際のファイル形式はPDFが常識
丹精込めて作成した職務経歴書も、提出形式を間違えると評価を下げてしまう可能性があります。メールで応募書類を送る場合、ファイル形式は「PDF」にするのがビジネス上のマナーです。
PDFで提出するべき3つの理由
なぜWordやExcelのままではなく、PDFに変換する必要があるのでしょうか。それには明確な理由があります。
- レイアウト崩れを防ぐため
WordやExcelファイルは、閲覧するパソコンのOSやソフトのバージョンの違いによって、意図しない改行や表のズレなどレイアウト崩れが発生する可能性があります。PDFであれば、作成した通りのレイアウトで相手も閲覧できるため、採用担当者にストレスを与えません。 - 第三者による編集・改ざんを防ぐため
Wordなどのファイルは誰でも簡単に編集できてしまいます。個人情報を含む重要な書類であるため、意図しない変更を加えられるリスクを防ぐ意味でも、編集が困難なPDF形式が適しています。 - セキュリティと汎用性
WordやExcelファイルに埋め込まれたマクロ機能は、ウイルス感染の原因となる可能性があります。企業によっては、セキュリティポリシーでWordやExcelファイルの受信を制限している場合もあります。PDFは比較的安全性が高く、閲覧環境を選ばない汎用性の高いファイル形式です。
ファイル名の付け方にも配慮を
採用担当者は多くの応募者の書類を管理しています。誰の何の書類かが一目でわかるように、ファイル名にも配慮しましょう。「職務経歴書.pdf」のような名前では、他の応募者の書類と混同される可能性があります。
【ファイル名の推奨例】
職務経歴書_氏名フルネーム_提出日.pdf
（例：職務経歴書_山田太郎_20231026.pdf）
このように日付と氏名を入れておけば、採用担当者がファイルを管理しやすくなり、「配慮ができる人材」という印象を与えることにも繋がります。
やむを得ず手書きする場合に好印象を与える書き方
職務経歴書はパソコンでの作成が基本ですが、企業からの指定など、やむを得ず手書きで作成する場面もあるでしょう。その場合、パソコン作成以上に細やかな配慮が求められます。手書きだからこそ伝わる丁寧さや誠実さをアピールできるよう、これから解説するポイントをしっかり押さえて、採用担当者に好印象を与えましょう。
使用する筆記用具の選び方
職務経歴書を手書きする際に、まず重要になるのが筆記用具の選択です。どのペンを使うかで、書類全体の印象が大きく変わります。採用担当者が読みやすいと感じる、最適な筆記用具を選びましょう。
結論から言うと、黒のゲルインクボールペン（0.5mm〜0.7mm）が最もおすすめです。インクが乾きやすくにじみにくいため、文字がはっきりと見え、読みやすい書類に仕上がります。万年筆やサインペンは、インクが裏写りしたり、にじんだりする可能性があるため避けましょう。また、鉛筆やシャープペンシル、消せるボールペンは、改ざんの疑いや長期保存に向かないことから、公的な書類である職務経歴書には不適切です。
| 種類 | 推奨度 | 理由 |
|---|---|---|
| ゲルインクボールペン（黒） | ◎（最適） | インクがにじみにくく、文字が鮮明で読みやすい。 |
| 油性ボールペン（黒） | ○（良い） | にじみにくいが、インクだまり（ボテ）ができることがあるため注意が必要。 |
| 万年筆 | △（非推奨） | インクがにじんだり、裏写りしたりする可能性がある。 |
| サインペン・水性ペン | △（非推奨） | 文字が太くなりやすく、裏写りやにじみの原因になる。 |
| 消せるボールペン | ×（絶対NG） | 熱で文字が消える可能性があり、公的書類として認められない。改ざんを疑われる。 |
| 鉛筆・シャープペンシル | ×（絶対NG） | 簡単に消せるため、書類の信頼性が損なわれる。 |
ペンの太さは、一般的に0.5mmから0.7mmの範囲が読みやすさと書きやすさのバランスが取れています。文字を書く欄の大きさに合わせて調整しましょう。色は必ず黒を選んでください。青やその他の色はビジネスマナー違反と見なされます。
間違えたときの正しい修正方法
手書きで最も注意したいのが、書き間違えたときの対処法です。どれだけ丁寧に書いていても、ミスをしてしまう可能性はあります。しかし、修正方法を間違えると、一気に評価を下げてしまうことになりかねません。
まず大原則として、職務経歴書で書き損じをした場合は、新しい用紙に最初から書き直すのが最も望ましい対応です。時間と手間はかかりますが、完璧な状態の書類を提出することが、あなたの誠実さや仕事への真摯な姿勢を示すことに繋がります。
修正液や修正テープの使用は絶対に避けてください。これらを使用すると、書類の見栄えが悪くなるだけでなく、「公的書類の修正方法を知らない」「準備を怠っている」といったマイナスの印象を与えてしまいます。
どうしても書き直す時間がないなど、やむを得ない場合の最終手段として、訂正印を用いた修正方法があります。ただし、これはあくまで例外的な対応であり、1〜2箇所の軽微なミスに留めるべきです。
- 間違えた箇所に、定規を使って丁寧な二重線を引きます。
- 二重線の上、もしくはすぐ近くの余白に、自身の苗字の印鑑（シャチハタは不可）で訂正印を押します。
- 二重線の上や横など、空いているスペースに正しい文字を記入します。
この方法は、あくまで最終手段です。訂正箇所が多いと書類全体が汚く見え、採用担当者に良い印象を与えません。ミスを防ぐためにも、清書する前に鉛筆で薄く下書きをしたり、別の紙で練習したりするなどの対策を講じましょう。
コピーはNG 必ず原本を提出する
手書きで作成した職務経歴書をコピーして提出することは、ビジネスマナーとして絶対にNGです。たとえ綺麗にコピーができたとしても、採用担当者には簡単に見抜かれてしまいます。
コピーの提出がNGである理由は以下の通りです。
- 熱意が感じられない：「他の企業にも同じものを使い回している」と判断され、志望度が低いと思われてしまいます。
- 誠実さに欠ける：手間を惜しんだと見なされ、仕事に対しても手を抜く人物ではないかという懸念を抱かせます。
- 見栄えが悪い：原本に比べて文字が不鮮明になったり、紙の質感でコピーだと分かったりするため、書類としての質が低下します。
複数の企業に応募する場合、一社ごとに職務経歴書を手書きで作成するのは大変な労力です。しかし、その手間をかけること自体が、あなたの熱意を伝える重要なプロセスとなります。手書きでの提出を求められた際は、必ず一社一社、心を込めて作成した原本を提出するようにしてください。
まとめ
職務経歴書は、企業からの指定がない限り、パソコンで作成するのが現在のビジネスにおける基本マナーです。採用担当者は、手書きの書類よりも、読みやすく、基本的なPCスキルも判断できるパソコン作成の職務経歴書を好む傾向にあります。
手書きの職務経歴書は「熱意がある」と評価される可能性もゼロではありませんが、「時代遅れ」「読み手への配慮がない」といったネガティブな印象を持たれるリスクの方が高いのが実情です。企業からの指定や、書道家など文字の美しさがスキルとなる特殊な職種を除き、手書きで作成するメリットはほとんどありません。
パソコンで作成する際は、読みやすいフォントや文字サイズを選び、Wordなどで作成したデータをPDF形式に変換して提出しましょう。この記事で解説したポイントを押さえ、あなたの強みや経歴が採用担当者にしっかりと伝わる職務経歴書を作成し、転職活動を成功させてください。
