この記事では、職務経歴書の基本から、Word・PDF・Excel形式の無料フォーマットダウンロード、職種別の書き方、採用担当者が見るポイントまでを網羅的に解説します。
効率よく魅力的な職務経歴書を作成し、書類選考の通過率を上げる具体的な方法が分かります。
職務経歴書とは何か?基本を理解しよう

履歴書との違いと役割
職務経歴書とは、応募者が職務経験や実績、スキルを詳細に記載する書類であり、主に中途採用や転職活動で使用されます。
履歴書が「基本的なプロフィール情報」の提示を目的としているのに対し、職務経歴書は「職種ごとのスキル、業務遂行能力、成果」など、業務に関する詳細情報を伝えることを目的としています。
履歴書では学歴や資格、連絡先、志望動機などが簡潔に記載されますが、職務経歴書では各職務ごとの担当業務、業績、スキル活用の実例などが詳しく書かれるため、採用担当者が応募者の「業務適性」や「即戦力としての実力」を判断する重要な資料と位置づけられています。
項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
---|---|---|
目的 | 基本情報や志望動機を伝える | 職務経験とスキルを具体的にアピール |
内容 | 氏名、住所、学歴、職歴、免許など | 業務内容、成果、スキル、役割など |
分量 | 1枚程度 | 1〜2枚(職歴によって変動) |
形式 | 定型的(JIS規格など) | 自由形式(レイアウトは任意) |
このように職務経歴書は、履歴書と組み合わせて提出されることで、応募者の「人物像」と「職務能力」の両方を採用側に伝える重要な役割を果たします。
単なる過去の職歴を列記するだけではなく、自身の成果や改善点などを客観的かつ説得力を持って提示することが求められます。
職種別・業界別で求められる情報の変化
職務経歴書に記載すべき内容は、業界や職種によって異なります。
それぞれの分野ごとに、採用担当者が重視するポイントが異なるため、汎用的なフォーマットの内容に加えて、応募先が求める情報を適切に盛り込む工夫が必要です。
たとえば、営業職であれば「売上実績」「顧客との折衝経験」「新規開拓件数」などが重要視される一方、エンジニア職であれば「使用言語」「担当フェーズ」「プロジェクト規模」などの技術的スキルが重視される傾向にあります。
職種 | 記載すべき主な情報 |
---|---|
営業職 | 取引先数、達成率、提案力、新規開拓実績、表彰歴 |
ITエンジニア | 使用言語、開発環境、プロジェクト規模、担当工程、チーム構成 |
事務職 | 使用ソフト(Excel・Word等)、業務改善の経験、業務量の処理実績 |
販売・サービス職 | 接客スキル、売上目標達成実績、顧客満足度向上の工夫 |
管理職 | マネジメント人数、部門目標の達成状況、KPI管理・育成実績 |
また、応募先の業界によっても、特有の用語やスキルが求められる場合があるため、その業界に関する理解を示す記載も重要になります。
たとえば、メーカーであれば生産管理や品質管理の経験、小売業であれば在庫管理や発注業務の経験などが加味されることがあります。
業界・職種に応じて適切なキーワードを盛り込み、採用担当者が「この人は現場を理解している」「即戦力として期待できる」と判断する内容に仕上げることが求められます。
単に過去の業務を記録するのではなく、「どのような価値を企業にもたらせるか」という視点で記述することが、書類選考の通過につながります。
職務経歴書フォーマットを使うメリット
採用担当者に伝わる見やすいレイアウト
職務経歴書は、応募者の職務経験を明確かつ簡潔に伝えるための重要な書類です。
フォーマットを活用することで、情報の配置や構成が整った状態で書類を作成することができ、視認性や可読性が格段に向上します。
採用担当者は1件あたり数十秒から数分しか目を通さないことが多く、乱雑な書類は内容の評価以前に読み飛ばされることもあります。
適切な職務経歴書フォーマットを使用することで、職務要約、業務内容、実績・スキル、資格・免許など、伝えるべき情報が整理され、担当者が必要な情報にすぐにアクセスできる構造となります。
特に業種ごとの特性に合わせたレイアウトや見出しがあらかじめ設定されているフォーマットを選ぶことで、より訴求力の高い書類に仕上がります。
書き漏れやミスの防止に役立つ
職務経歴書では、記載すべき項目を漏らすことが評価の低下に直結します。
テンプレートやフォーマットは、必要事項があらかじめ構造化されているため、書くべき内容を自然と把握できる点が大きな利点です。
特に初めて転職活動をする方や、ブランクがある方には、フォーマットの存在が大きな助けになります。
たとえば、以下のような項目がフォーマットに含まれていることで、抜け漏れを防げます。
項目 | 概要 | 備考 |
---|---|---|
職務要約 | 経歴全体の概要を100〜200字程度で記述 | 読み手の第一印象を決定する重要セクション |
所属会社・部署名 | 勤務した会社名、部署、役職の記載 | 企業規模や業界に応じたアピールが可能 |
業務内容 | 各所属先での具体的な業務を記述 | 「誰に対して」「何を」「どのように」が明確に |
実績・成果 | 業績数値や表彰歴などの成果を記載 | KPIや実績ベースでのアピールが効果的 |
保有資格・スキル | 業務関連の資格やツールスキルを列挙 | 応募職種と関連性の高いものを優先 |
こういった構成のフォーマットであれば、記入漏れを自然に防ぎ、自身の経歴を網羅的に伝える土台が整います。
また、面接時にも書類を見返しながら話を進めやすくなるため、事前準備や自己理解の面でも役に立つ点が多いです。
【無料】職務経歴書フォーマットのダウンロード一覧
職務経歴書を効率よく作成するには、フォーマット(テンプレート)の活用が非常に効果的です。
ここでは無料でダウンロードできる職務経歴書の各種フォーマットを形式別・用途別にご紹介します。
各形式の特徴を理解し、自分に合ったものを選びましょう。
Word形式で使いやすいテンプレート
もっとも一般的に使われるのがWord形式の職務経歴書テンプレートです。
文字の編集やレイアウト調整がしやすいため、多くの転職者や新卒者がこの形式を活用しています。
ファイル名 | 対応職種 | 特徴 |
---|---|---|
職務経歴書_基本型.docx | 全職種共通 | 汎用性が高く、初心者向け |
職務経歴書_営業職向け.docx | 営業・販売職 | 実績を数値でアピールできる構成 |
職務経歴書_事務職向け.docx | 一般事務・人事・経理 | 職務内容の丁寧な記述に適した構造 |
職務経歴書_ITエンジニア向け.docx | IT・エンジニア系 | スキルセットやプロジェクト記載に最適 |
Microsoft Wordがインストールされていない場合でも、Googleドキュメントに取り込んで編集可能です。
PDF形式で印刷利用に適したフォーマット
PDF形式は主に手書きを前提としたフォーマットや、書式崩れを防ぎたい場合に有効です。
また、印刷して面接時の持参書類として利用されるケースも多いです。
ファイル名 | 用途 | 特徴 |
---|---|---|
職務経歴書_記入式.pdf | 手書き派 | 記入欄が広く、書き込みやすい構成 |
職務経歴書_出力用プレーン.pdf | 印刷提出 | 余計な装飾がないため企業提出に最適 |
PDFフォーマットは編集不可の場合が多く、事前に内容を確認して自分に合ったテンプレートかどうかを見極めましょう。
Excel形式で表組み重視のフォーマット
職務内容を定量的に整理しやすいのがExcel形式です。特に、業務の成果や経歴を数字で示すことの多い職種に適しています。
また、セルを使って自由に設計できるため、カスタマイズ性も高いです。
ファイル名 | 対象者 | レイアウト特徴 |
---|---|---|
職務経歴書_成果一覧型.xlsx | 営業・管理職 | 実績を表で一覧化しやすい形式 |
職務経歴書_職種別マトリクス.xlsx | 製造・開発・プロジェクト系 | 担当業務とスキルをマトリクスで見せられる |
Excel形式は行や列を自由に調整できるため、経験が複数部署にわたる人には特に向いています。
また、応募先ごとに細かな調整を行いやすいのもメリットです。
新卒・転職者・パート別 テンプレート紹介
応募者の属性によって、求められる職務経歴書の内容やアピール方法が異なるため、下記のように目的別に最適化されたテンプレートを活用しましょう。
テンプレート名 | 対象層 | 主な特徴 |
---|---|---|
職務経歴書_新卒用.docx | 新卒学生 | アルバイト経験や学生時代の活動欄が豊富 |
職務経歴書_キャリアチェンジ用.docx | 未経験職種への転職者 | ポータブルスキルをアピールできる構成 |
職務経歴書_パート・主婦向け.xlsx | 再就職・扶養内勤務 | ブランクの説明欄や柔軟な勤務形態記入欄あり |
自分のライフステージや職歴にマッチしたテンプレートを使用することで、採用担当者に伝わりやすい書類作成が可能になります。
テンプレートは無料でダウンロードでき、Microsoft OfficeがなくてもGoogleスプレッドシートやGoogleドキュメントでの編集が可能です。
以上のように、フォーマットの選択は職務経歴書作成において非常に重要です。
表現方法やレイアウト、用途に応じて最適なテンプレートを選ぶことで、書類選考の通過率向上につながります。
採用担当者が選ぶ!書き方のポイント
職務要約で第一印象を良くするコツ
職務経歴書の冒頭に記載する「職務要約」は、採用担当者が真っ先に目にするパートであり、第一印象を左右します。ここでは自己紹介ではなく、これまでのキャリアの軸や、職務経験の特徴を簡潔に伝えることが重要です。
職種や業界、年数、実績の3点を意識し、3〜5行程度でまとめると読みやすくなります。
例:「大学卒業後、約8年間IT業界にて法人営業を経験。新規開拓中心の営業スタイルで、年間売上5,000万円を達成した実績あり。現在はチームリーダーとして部下育成とマネジメントにも注力。」
職務内容と成果の書き方ガイド
職務経歴書の中心となる「職務内容」は、単なる業務の羅列ではなく、自身の役割と成果を具体的に伝えることが大切です。
「何をしていたか」だけでなく、「どのように」「どのくらいの成果を出したのか」を定量的に示すことで、採用担当者にインパクトを与えます。
成果を明確にするためには、以下のような観点で書くと良いでしょう。
記載項目 | 記載例 | ポイント |
---|---|---|
職務概要 | 法人向け営業として、既存顧客のフォローや新規顧客開拓を担当。 | どのような業務を担当したかを簡潔に記載。 |
具体的業務 | 提案書作成、見積もり交渉、アフターフォローなど。 | ルーチン業務も漏れなく記載。 |
成果・実績 | 3年間で前年比130%の売上増、年間MVPを2回受賞。 | 数字や表彰歴などで客観的に表現。 |
工夫点 | 業種別の課題ヒアリングシートを作成し、受注率を改善。 | 自発的な取り組みで成果に貢献した箇所を記載。 |
職種別のアピールポイント例(営業・IT・事務など)
職種ごとにアピールすべきポイントは異なります。
以下に代表的な職種の具体例を紹介します。
職種 | アピールポイントの例 | 意識すべき要素 |
---|---|---|
営業職 | 年間売上金額、達成率、顧客獲得数、契約継続率 | 数字での成果・交渉力・提案力 |
ITエンジニア | 開発言語・担当した工程(設計・実装・運用)、プロジェクト規模 | 技術スキル、チーム貢献、課題解決力 |
事務職 | 処理件数、ミス削減率、業務効率化策の実施 | 正確性・スピード・改善提案の実績 |
販売・サービス | 月間売上、顧客満足度、クレーム対応数の削減 | 接客スキル、リピーター獲得、現場改善への参加 |
誤解を生まない表現と言い回しの工夫
職務経歴書では「過大表現」や「曖昧な言い回し」は避け、誰が読んでも誤解が生じないように記述する必要があります。
自分では事実だとしても、読み手によっては正しく伝わらないことがあります。
以下の表現は代表的な注意点です。
曖昧な表現の例 | 改善された表現 | 理由 |
---|---|---|
多くの顧客を対応 | 月平均50件の顧客対応を実施 | 「多く」は主観的で数値が不明 |
チームの中核メンバーとして活躍 | 5名チームの中で唯一の上流工程担当としてリード | 「中核」という表現が抽象的 |
売上に大きく貢献 | 新規4社の大型契約を獲得し、年間売上700万円増加 | 「大きく」は主観的、根拠が必要 |
また、「〜しました」「〜の経験がある」などの単調な語尾が続かないように、動詞や言い回しを工夫して、文章に抑揚を持たせることも重要です。
例えば「支援した」「達成した」「構築した」「改善した」などのアクションを意識した動詞を使用すると印象が明確になります。
書類選考に通過するためのチェックリスト
誤字脱字・フォント・レイアウトの確認
職務経歴書の内容がいかに優れていても、誤字脱字があると応募者としての信頼性が損なわれます。まずは文章全体を丁寧に読み直し、不要なスペースや漢字の変換ミスなどを修正しましょう。
フォントや文字サイズにも注意が必要です。一般的には「MS ゴシック」や「MS 明朝」、「游明朝体」などを10.5〜11ポイントで使用すると読みやすく、ビジネス文書として適切です。
フォントが混在しないように必ず統一しましょう。
レイアウトも読み手にストレスを与えないよう配慮します。
項目ごとに適切な余白をとり、見出しは太字や罫線で明確に区切ることで視認性が向上します。
企業や職種に合わせた微調整の方法
汎用的な職務経歴書をそのまま使うのではなく、応募する企業や職種にあわせて内容を調整することが重要です。
企業が求めるスキルや経験、行動特性を把握し、それに対応する実績や経験を強調しましょう。
たとえば、IT業界でのエンジニア職に応募する場合は、プログラミング言語や開発環境、プロジェクトマネジメント経験などを詳細に記載します。
一方で営業職であれば、売上達成率や新規開拓件数、顧客との関係構築のエピソードを強調するとよいでしょう。
また、使用する用語も業界ごとに異なるため、企業研究を通じて言葉選びを調整すると説得力が増します。
添え状や併せて提出すべき書類の有無
提出書類を郵送やメールで送る場合は、職務経歴書単体ではなく、添え状(送付状)を添えることが一般的です。
添え状は、誰宛てに、何の目的で、どの書類を提出しているのかを簡潔に伝えるビジネスマナーとして重要です。
以下に、職務経歴書とあわせて提出が求められることの多い書類とその目的を表にまとめました。
書類名 | 提出目的 | 備考 |
---|---|---|
履歴書 | 個人情報、学歴、職歴をコンパクトに伝える | 写真貼付、日付記入忘れに注意 |
添え状(送付状) | 提出書類の内容と目的を伝える | 形式に不備がないようビジネスマナーを遵守 |
資格証明書のコピー | 資格・免許の有効性を証明する | 資格名・取得年月が職務経歴書と一致しているか確認 |
ポートフォリオ | 成果物や作品を具体的に示す | 主にデザイナー、ライター、エンジニア職に有効 |
職歴証明書 | 転職回数が多い場合や海外勤務歴の証明 | 発行に時間がかかる場合があるため早めの準備を |
オンライン応募の場合でも、PDF形式でこれらの書類を1つのファイルにまとめて送付することが推奨されます。
ファイル名には「名前_書類名.pdf」などわかりやすい形式を用いましょう。
職務経歴書の提出方法とタイミング
郵送・面接持参・メール送付のポイント
職務経歴書の提出方法には、主に「郵送」「面接時の持参」「メール送付」の3つがあります。
それぞれで注意すべきポイントが異なるため、応募先企業の指定に従い、適切な手段を選びましょう。
郵送する場合の注意点
郵送で職務経歴書を送る場合は、履歴書・職務経歴書・添え状(送付状)をA4サイズのクリアファイルに入れ、それを角形2号の封筒に収めて送付するのが一般的です。
封筒の表面には、応募書類在中と赤字で記載し、宛名や部署名を間違えないように注意します。
また、送付日から企業に到着するまでに数日かかることを見越して、提出期限がある場合は少なくとも3~4日前には発送するようにしましょう。
なお、簡易書留などの履歴が残る方法で送ると安心です。
面接時に持参する場合の注意点
面接当日に職務経歴書を持参する場合は、封筒に入れて持っていくのではなく、フォルダに入れ、すぐに取り出せるよう準備しておきます。
書類に折り目や汚れがない状態で提示できるよう配慮が必要です。
また、企業がすでに提出済みのデータを持っている場合でも、「念のためにご用意しました」と一声添えて提示すると印象が良くなります。
メール送付する場合の注意点
メールで送付する際は、ファイル名に「氏名_職務経歴書」といった分かりやすい命名を行い、PDF形式で添付するのが標準です。
また、メール本文には簡単な挨拶文と、添付ファイルが何であるかを明記しましょう。
ファイルサイズが大きすぎないよう、PDF化する際の容量にも注意が必要です。
一般的に1MB以下が望ましく、2MBを超える場合は圧縮を検討しましょう。
PDF化して送る場合の注意点
PDF形式で職務経歴書を送付するのは、レイアウトが崩れにくく、受け取る側にも視認しやすいというメリットがあります。
しかし、ファイル名のつけ方や中身の整形が不十分だと逆効果となることもあります。
チェック項目 | 具体的な確認内容 |
---|---|
ファイル名 | 「職務経歴書_山田太郎_2024.pdf」など、氏名と書類名を含める |
ファイルサイズ | 推奨サイズは1MB以下。必要であれば圧縮して軽量化 |
セキュリティ | パスワードつきは避ける。求人担当者が開けなくなるリスクあり |
レイアウト | PDF化前に、文字化けや改行ずれがないか確認 |
メール添付方法 | 本文に送付書類名を明記し、できれば自己紹介を含める |
特に注意点としては、企業のシステムや受信環境によってはZIPファイルやパスワード付きファイルを開けない場合もあるため、指示がない限りはシンプルにPDFファイル単体を添付するのが適切です。
また、スカウト経由や転職エージェントを通じた応募の場合には、提出方法がプラットフォーム内で指定されている場合もあるため、指示を十分に確認するようにしましょう。
提出のタイミングと企業側の意図を理解する
職務経歴書の提出タイミングは、以下のようにケースによって異なります。
提出タイミング | 説明 | 適した状況 |
---|---|---|
応募時 | エントリーフォームやメールと同時に送付 | 中途採用や求人サイトからの直接応募 |
書類選考通過後 | 面接日前にメールまたは持参で提出 | エージェント経由の応募や企業の要請があった場合 |
内定後 | 正式な入社書類に添えて再提出を求められる | 企業の労務管理用、または契約書作成用 |
なお、職務経歴書の提出日と応募日が離れすぎている場合、内容の更新が必要となることもあります。
たとえば転職活動期間中に新たな業務経験が加わった場合や、退職日が変更になった場合は、最新の情報を反映したものを提出するよう心掛けましょう。
企業によっては、応募期限の「○月○日必着」と明確に指定していることもあります。
その場合、メール送信のタイムスタンプや郵便物の到着日時が評価に影響を与えることがあるため、余裕を持った行動が大切です。
ツールやサービスを使って効率的に作成しよう

職務経歴書を一から作成するのは予想以上に手間がかかります。
しかし、便利なツールやサービスを活用すれば、完成度の高い書類を短時間で作成可能です。
この章では、日本国内で多くの求職者が利用している信頼性の高いサービスや、職務経歴書作成に特化した便利なソフトやWebツールを詳しく紹介します。
マイナビ転職・リクナビNEXTの職務経歴書作成ツール
転職活動で広く利用されている「マイナビ転職」や「リクナビNEXT」には、職務経歴書の作成ツールが無料で提供されています。
特に転職初心者にとって、テンプレートに従って入力していくだけで整ったレイアウトが完成するのは大きなメリットです。
サービス名 | 特徴 | 出力形式 | 対応職種 |
---|---|---|---|
マイナビ転職 書類作成ナビ | 質問形式で入力、初心者向けのアドバイス付き | PDF/Word | 事務・販売・IT・営業など幅広い職種 |
リクナビNEXT レジュメ作成ツール | ガイド付きで自己PRや職務要約まで自動生成 | Word | 営業・技術職・管理部門向けテンプレートあり |
これらのツールは、会員登録すればすぐに利用可能で、求人への応募時にそのまま提出できる形式に変換できるため、応募準備の手間を大幅に削減できます。
CanvaやGoogleドキュメントによるテンプレート利用
クリエイティブ志向の職種や個性を出したい場合には、カスタマイズ性の高いツールを活用するのも効果的です。「Canva」や「Googleドキュメント」は、直感的な操作でデザイン性のある職務経歴書を作成できる無料ツールです。
Canva(キャンバ)
デザインテンプレート提供プラットフォーム「Canva」はSNS画像作成で有名ですが、職務経歴書用のテンプレートも多数そろっています。
簡単なドラッグ&ドロップで編集できるため、デザイン知識がなくてもスタイリッシュな書類を作成できます。
色・フォント・レイアウトの自由度が高く、広告・デザイン業界志望者や外国人採用にも適した英語レジュメの作成も可能です。
また完成した書類はPDFやPNG形式で保存・出力できます。
Googleドキュメント
Googleアカウントがあれば無料で使えるGoogleドキュメントには、シンプルでフォーマットが整った履歴書・職務経歴書のテンプレートがあります。
特にビジネス文書の書式に慣れた方には使いやすく、クラウド上で保存・共有できるのも大きな利点です。
PDF形式での出力はもちろん、共有リンクを作成して転職エージェントや知人に添削をお願いすることも容易なので、効率的な添削対応にも役立ちます。
その他のおすすめツール・アプリ
加えて、以下のようなスマホ対応のアプリやWebツールも注目されています。
外出先や移動時間を活用して作成・編集ができる点で非常に便利です。
ツール名 | 機能概要 | 特徴 |
---|---|---|
レジュメ | スマホ特化で職務経歴書の作成から出力まで | 操作がシンプルで初心者でも迷わず作成可能 |
職歴Book | 過去の職歴を入力して時系列で自動整理 | 年表形式や業績付きの見せ方が選べる |
Eight Career Design | 名刺管理アプリEightと連携した職歴作成アプリ | ネットワーク活用と職務経歴の可視化が可能 |
用途や職種に応じた使い分けが重要
利用するツールは、「どのような職種に応募するか」「提出形式は何か」「応募企業の雰囲気・文化」などによって最適な選択が異なります。
例えば、営業や事務職のようなスタンダードな職種ならばマイナビ転職やリクナビNEXTで十分な場合が多く、デザイン職やWeb業界ならCanvaなどでオリジナリティーを演出するのが効果的です。
また、PDF提出がマストな企業も増えているため、各ツールでPDF形式に出力できるかどうかを確認のうえ活用しましょう。
共通して言えるのは、いずれのツールも「見やすさ」「内容の整理」「表現のブラッシュアップ」に大きく貢献してくれる点です。
忙しい社会人や転職活動中の時間が限られた方にとって、効率的に職務経歴書を作ることは選考通過率の向上にもつながります。
それぞれの特性を理解し、自分に最適なツールを選んでいきましょう。
職務経歴書作成に役立つQ&A
アルバイトや短期経験も書くべき?
応募先や応募職種によっては、アルバイトや短期の職務経験も有効なアピール材料になります。
特に、正社員の経験が少ない新卒や第二新卒、ブランクがある場合、アルバイト経験を書くことでその期間の活動を示せます。
ただし、単に勤務期間を書くのではなく、「どのような業務を行い、どんな成果を出したか」「業務から何を学んだか」といった点を職務経歴書に記載すると、採用担当者に好印象を与えます。
たとえば、接客業であれば「1日100人以上の来客対応を担当し、クレーム対応経験も積んだ」「売上目標に対し120%を達成した」など、具体的な数字と実績を記載しましょう。
転職回数が多い場合の書き方は?
転職回数が多い場合は「応募した理由」や「持続的に学び続けてきた姿勢」などを伝えることで、マイナス印象を払拭できます。
職務経歴書にはすべての職歴を簡潔かつ時系列に沿って書き、各職場で得たスキルや経験を明確にしましょう。
また、転職理由もネガティブではなく、「キャリアアップ」「スキルの幅を広げるため」といった前向きな表現を使うことが重要です。
次のような表を使用して、職歴を視覚的にわかりやすく整理するのも有効です。
勤務期間 | 勤務先 | 職種 | 主な業務内容 | 転職理由 |
---|---|---|---|---|
2018年4月〜2019年12月 | 株式会社〇〇 | 営業職 | 法人営業、新規顧客の開拓 | キャリアアップのため |
2020年1月〜2021年6月 | 株式会社△△ | 営業職 | ルート営業・売上管理 | より専門性の高い業界を志望 |
このように表形式で一目で職歴がわかる形式にすると、読みやすく、転職理由の整合性も伝わりやすくなります。
未経験業種への応募時の記載方法は?
未経験の業種・職種へ応募する際、職務経歴書の記載ポイントは、「応募先と共通するスキル」「転職の強い動機」「新しいフィールドへの適性」をいかに伝えるかにあります。
たとえば事務職からITエンジニア職に転職を希望する場合でも、「ExcelでVLOOKUPを活用したデータ管理を行っていた」「業務効率化のためにマクロを独学で学習」など、関連する経験・習得スキルを明示しましょう。
また、以下のようなフォーマットで自身のスキル・志望動機を伝えると効果的です。
業務経験 | 関連スキル | 応募職種との関連性 |
---|---|---|
営業資料の作成・顧客対応 | PowerPoint, Excel, 顧客分析 | IT営業職として活用可能 |
部内の進捗スケジュール管理 | スケジュール管理、報告書作成 | プロジェクトマネージャー補助業務に対応可能 |
さらに、志望動機には転職後に取り組みたいキャリアビジョンを明確に盛り込んでください。
「自ら身につけた知識を活かし、IT分野で長期的なキャリア形成を図りたい」などの前向きな文言が評価されます。
まとめ
職務経歴書は、採用担当者に自分のスキルや実績を的確に伝える重要な書類です。
正確なフォーマットを使うことで、見やすさや信頼性が高まり、書類選考通過の可能性も向上します。
WordやPDFなど形式の違いを理解し、自分に合ったテンプレートを活用しましょう。
また、職務内容と成果の記載、誤字脱字のチェック、企業ごとの微調整も忘れずに行うことが、面接への第一歩となります。
