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【面接失敗を回避!】言葉遣い・服装で注意すべきポイントまとめ

採用面接
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面接でやってはいけないことを知らずに、自分の評価を下げてしまうのは非常にもったいないです。
この記事を読めば、面接の準備段階から受付、面接中の言葉遣いや態度、回答内容、さらにはWeb面接に至るまで、具体的なNG行動とその対策がすべてわかります。
なぜなら、面接官は回答だけでなく、ビジネスマナーや人柄といった社会人としての基礎力も厳しくチェックしているからです。
失敗を回避し、内定を勝ち取るための必須知識をここで確認しましょう。

目次

面接の準備段階でやってはいけないこと

手でバツを作るビジネスマン 禁止のイメージ

面接は、面接官と顔を合わせる瞬間から始まるわけではありません。実は、その成否の大部分は「準備段階」で決まると言っても過言ではないのです。準備を怠ることは、面接官に対して「入社意欲が低い」というメッセージを送っているのと同じです。
ここでは、多くの就活生や転職者が陥りがちな、準備段階でのNG行動を3つのポイントに絞って詳しく解説します。

企業研究や自己分析の不足

面接対策の根幹をなすのが「企業研究」と「自己分析」です。この二つが不足していると、どんなに優れた経歴を持っていても、採用担当者の心には響きません。付け焼き刃の知識はすぐに見抜かれ、不採用の大きな原因となります。

企業研究不足が招く致命的なミス

企業研究が足りないと、志望動機や自己PRに具体性や熱意が欠けてしまいます。「なぜ同業他社ではなく、うちの会社なのですか?」という質問に、説得力のある回答ができません。公式サイトのトップページを読んだだけ、といった浅い理解では、「誰にでも言えること」しか話せず、入社意欲を疑われてしまいます。特に、調べればすぐにわかるような事業内容や企業理念について逆質問で尋ねてしまうのは、準備不足を自ら露呈する最悪の行為です。

項目チェックすべき具体的な内容
企業理念・ビジョンどのような価値観を大切にし、社会にどう貢献しようとしているか。
事業内容主力商品やサービス、ビジネスモデル、収益構造。
市場での立ち位置業界内でのシェア、競合他社との違い、企業の強みや弱み。
最近の動向プレスリリース、ニュース、中期経営計画などから今後の事業展開を把握する。
求める人物像採用ページや社員インタビューから、どのような人材が活躍しているかを分析する。

自己分析不足でアピールできない

自己分析は、自分の強みや価値観を理解し、それを企業にどう活かせるかを伝えるための土台です。「あなたの長所・短所は?」「学生時代に最も力を入れたことは?」といった定番の質問に対し、具体的なエピソードを交えて語れないのは、自己分析が不足している証拠です。過去の経験をただ羅列するのではなく、その経験から何を学び、どのようなスキルが身についたのかを言語化できていなければ、あなたという人物の魅力は伝わりません。キャリアプランを問われた際に、曖昧な回答しかできない場合も、自己分析不足が原因です。

面接練習を全くしない

「頭の中では完璧に話せる」と思っていても、いざ本番になると緊張で言葉に詰まったり、話がまとまらなくなったりするものです。面接練習を全くしないのは、ぶっつけ本番で大舞台に臨むようなもの。練習不足は、自信のなさとして態度に表れ、面接官に不安を与えてしまいます。

練習の目的は、回答を丸暗記することではありません。話す内容の骨子を固め、制限時間内に要点をまとめて話す訓練をすることです。声に出して話すことで、自分では気づかなかった言い回しの癖や、話の矛盾点を発見できます。また、模擬面接を通じて、第三者から客観的なフィードバックをもらうことも非常に重要です。表情、声のトーン、姿勢、視線といった非言語的なコミュニケーションも、練習によって大きく改善されます。

練習方法得られる効果とポイント
声出し・録音話すスピード、声の大きさ、口癖などを客観的に確認できる。
動画撮影姿勢、表情、目線、身振り手振りなど、非言語コミュニケーションの癖を把握できる。
模擬面接本番に近い緊張感を体験できる。第三者からのフィードバックで改善点が明確になる。

提出書類との矛盾

履歴書や職務経歴書は、面接官があなたについて知るための最初の情報源です。面接は、その書類の内容を基に行われるため、面接での発言と提出書類の内容に矛盾が生じることは絶対に避けなければなりません。些細な食い違いであっても、採用担当者は「どちらが本当なのだろう?」「この人は信頼できないかもしれない」と不信感を抱きます。

例えば、職務経歴書に記載した実績について具体的なプロセスを質問された際に答えに詰まったり、書類に書いた退職理由と面接で話す理由が異なっていたりすると、一気に信頼を失います。これは意図的に経歴を盛った場合だけでなく、うっかり忘れてしまっている場合にも起こり得ます。面接に臨む前には、必ず提出した書類のコピーに隅々まで目を通し、書かれている内容を自分の言葉で深く説明できるように準備しておきましょう。特に実績やスキルの部分については、その成果を出すためにどのような課題があり、自分がどう考え、行動したのかを具体的に語れるようにしておくことが不可欠です。

面接当日の受付や待機中にやってはいけないこと

面接は、面接官と対面する瞬間だけが評価の対象ではありません。企業に到着し、受付を済ませ、待機している時間もすべて「面接の一部」です。採用担当者だけでなく、受付担当者や他の社員もあなたの立ち居振る舞いを見ています。
ここでは、面接会場に到着してから面接室に呼ばれるまでの間に、絶対にやってはいけないNG行動を解説します。

遅刻や早すぎる到着

面接時間に対する意識は、社会人としての基本的な時間管理能力や計画性を示す重要な指標です。遅刻はもちろんのこと、指定された時間よりも大幅に早く到着することも、相手への配慮が欠けていると見なされる可能性があります。

遅刻は「時間にルーズ」「自己管理ができない」「志望度が低い」といった致命的なマイナスイメージを与えます。万が一、交通機関の遅延などやむを得ない事情で遅れそうな場合は、それが判明した時点ですぐに企業の採用担当者へ電話で連絡を入れましょう。正直に理由を伝え、丁寧にお詫びした上で、到着予定時刻を伝えます。メールでの連絡は相手がすぐに確認できない可能性があるため、必ず電話で行うのがマナーです。

一方で、15分以上前など、あまりに早く到着しすぎるのも考えものです。企業側にも面接の準備や他の業務があります。早すぎる訪問は、かえって相手のペースを乱し、迷惑をかけてしまう可能性があります。「早く着いた方が熱意を示せる」という考えは誤りです。企業の受付には、指定された時間の5分~10分前に到着するのが最適なタイミングです。もし早く着きすぎた場合は、近くのカフェなどで待機し、提出書類の最終確認や心の準備を整える時間に充てましょう。

行動与える印象・デメリット推奨される行動
遅刻時間管理能力の欠如、計画性のなさ、志望意欲の低さ、だらしない印象判明次第すぐに電話で連絡。正直に謝罪し、到着見込みを正確に伝える。
早すぎる到着(15分以上前)相手への配慮不足、自己中心的な印象、企業側の準備の妨げになる可能性受付時間の5〜10分前に到着できるよう、近くのカフェなどで時間を調整する。

スマートフォンをいじるなどのながら行動

受付を済ませて待機している間、手持ち無沙汰に感じるかもしれませんが、その時間もあなたの態度は見られています。スマートフォンを操作している姿は、「集中力がない」「TPOをわきまえていない」「志望度が低い」といったネガティブな印象を与えかねません。面接開始前から評価を下げてしまうことのないよう、待機中の行動には細心の注意を払いましょう。

待機中に避けるべき行動

  • スマートフォンの操作(SNSのチェック、ゲーム、友人とのメッセージなど)
  • イヤホンで音楽を聴く
  • 頻繁にキョロキョロと周りを見渡す
  • 姿勢を崩して椅子に座る(足を組む、だらしなくもたれかかるなど)
  • ガムを噛む、飲食をする

推奨される待機中の過ごし方

待機時間は、面接に向けた最後の準備時間と捉えましょう。スマートフォンはマナーモードに設定し、カバンの中にしまっておきます。背筋を伸ばして正しい姿勢で座り、静かに自分の番を待ちます。持参した応募書類のコピーや企業パンフレットに目を通し、自己PRや志望動機を頭の中で再確認するなど、落ち着いて面接に臨むための準備をすることが理想的です。

受付での無愛想な態度

企業の受付は、あなたがその会社で最初に関わる「社員」です。受付での対応は、あなたの第一印象を決定づける重要なポイントとなります。受付担当者が面接官にあなたの印象を伝えるケースは決して珍しくありません。「面接官ではないから」と気を抜かず、丁寧で誠実な対応を心がけましょう。

受付での正しい振る舞い方

まず、企業の建物に入る前にコートやマフラーは脱いでおくのがビジネスマナーの基本です。受付では、明るい表情とハキハキとした声で挨拶し、大学名(または現職・前職の会社名)、氏名、訪問の目的(面接であること)、担当者名を明確に伝えます。例えば、「こんにちは。本日14時より、営業職の採用面接で伺いました、〇〇大学の山田太郎と申します。恐れ入りますが、人事部の鈴木様にお取次ぎいただけますでしょうか」のように、具体的かつ丁寧に要件を伝えましょう。受付担当者から指示を受けたら、「ありがとうございます」「承知いたしました」など、必ずお礼を述べることを忘れないでください。

項目良い例(OK)悪い例(NG)
挨拶受付担当者の目を見て、明るくハキハキと「こんにちは」と挨拶する。無言で受付に近づく、会釈だけで済ませる、声が小さく聞き取れない。
名乗り方「本日〇時の面接に伺いました〇〇大学の〇〇です」とフルネームと要件を明確に伝える。「面接に来たんですけど」とだけ言う、名乗らない。
言葉遣い丁寧な敬語を使う。「〜様はいらっしゃいますでしょうか」「〇〇さんいますか?」など、馴れ馴れしい言葉遣いやタメ口。
態度丁寧にお礼を言う。相手からの指示をきちんと聞く。スマートフォンを見ながら話す。無表情で不愛想。横柄な態度。

【最重要】面接中にやってはいけないこと 言葉遣い編

ルーペに重要の文字

面接は、候補者のスキルや経験だけでなく、人柄やコミュニケーション能力を総合的に判断する場です。中でも「言葉遣い」は、社会人としての基礎力を示す重要な評価ポイント。不適切な言葉遣いは、どれだけ優れた経歴を持っていても「ビジネスマナーが身についていない」「顧客や同僚と円滑な関係を築けないかもしれない」といったマイナスの印象を与えかねません。
ここでは、面接官に良い印象を与えるために、特に注意すべき言葉遣いのNGポイントを具体例とともに解説します。

間違った敬語や若者言葉の使用

正しい敬語を使えることは、相手への敬意を示す基本です。特に尊敬語と謙譲語の使い分けは、社会人としての常識を問われる部分。また、友人同士で使うような若者言葉や話し言葉は、TPOをわきまえていないと判断され、評価を大きく下げる原因となります。

間違いやすい敬語の具体例

面接の場でうっかり使ってしまいがちな、間違った敬語表現をまとめました。正しい言い方をしっかりと身につけ、自信を持って面接に臨みましょう。

NG例OK例解説
了解しました承知いたしました、かしこまりました「了解」は目上の方に使う言葉として不適切です。「承知いたしました」が一般的で、「かしこまりました」はより丁寧な表現です。
すみません恐れ入ります、申し訳ございません「すみません」は謝罪にも感謝にも使え便利な言葉ですが、ビジネスシーンでは場面に応じて使い分けるのがマナーです。質問する際は「恐れ入ります」、謝罪する際は「申し訳ございません」を使いましょう。
参考になりました大変勉強になりました「参考にする」は「自分の考えの足しにする」という意味合いがあり、目上の方に使うと失礼な印象を与える可能性があります。「勉強になりました」と伝える方が謙虚な姿勢を示せます。
貴社御社(おんしゃ)「貴社(きしゃ)」は履歴書やメールなど書き言葉で使います。面接のような話し言葉の場面では「御社(おんしゃ)」を使いましょう。
よろしかったでしょうかよろしいでしょうか「よろしかった」という過去形は、現在のことを確認する場面では不要です。いわゆる「バイト敬語」の代表例であり、稚拙な印象を与えます。
〇〇になります〇〇でございます「〜になります」は変化を表す言葉です。例えば「こちらが資料になります」ではなく「こちらが資料でございます」が正しい表現です。

避けるべき若者言葉・話し言葉

無意識のうちに出てしまう若者言葉やくだけた表現は、面接というフォーマルな場にふさわしくありません。親しみやすさを意図したとしても、採用担当者には軽率な人物だと映るリスクがあります。普段から意識して使わないように心がけましょう。

  • 「〜っす」:丁寧な表現のつもりでも、正しい敬語ではありません。「〜です」「〜ます」を使いましょう。
  • 「マジで」「ヤバい」「すごい」:感情を表現する際に使いがちですが、語彙力が乏しいと思われます。「本当に」「非常に」「素晴らしい」など、適切な言葉に置き換えましょう。
  • 「てか」「なんか」「えーっと」:会話のつなぎで使いがちな言葉ですが、多用すると話が聞き取りにくく、自信がない印象を与えます。
  • 「〜みたいな」:断定を避ける曖昧な表現は、説得力に欠けます。自分の考えは「〜と考えております」とはっきりと伝えましょう。
  • 一人称の「自分」「僕」「俺」:ビジネスシーンでの一人称は「わたくし」が最も丁寧です。「わたし」でも問題ありません。

ネガティブな発言や前職の悪口

転職理由などを話す際に、前職(現職)への不満や悪口を言ってしまうのは絶対にNGです。たとえ事実であったとしても、面接官は「他責にする傾向がある」「入社後も不満ばかり言うのではないか」と、あなたの人間性や協調性に疑問を抱きます。ネガティブな要素は、ポジティブな動機や学びに変換して伝えることが重要です。

ポジティブな表現への言い換え例

退職理由など、ネガティブになりがちな話題をポジティブに伝えるための言い換え例を紹介します。過去の経験を未来への糧として語ることで、前向きで成長意欲のある人材であることをアピールできます。

NG例(ネガティブな本音)OK例(ポジティブな言い換え)
給料が安くて不満でした。自身のスキルや実績を正当に評価していただける環境で、より高いレベルで会社に貢献したいと考えております。
残業が多く、ワークライフバランスが取れませんでした。限られた時間の中で最大限の成果を出すため、業務効率化を常に意識して取り組んでまいりました。この経験を活かし、生産性の高い働き方で貢献したいです。
上司と人間関係がうまくいきませんでした。チームで成果を出すためには、多様な価値観を持つ方々と円滑にコミュニケーションを取ることが重要だと学びました。今後は、よりチームワークを重視する環境で力を発揮したいです。
やりたい仕事ができず、単純作業ばかりでした。〇〇の分野における専門性を高め、より主体的にキャリアを築いていきたいという思いが強くなりました。貴社でなら、これまで培った基礎力を活かしながら新たな挑戦ができると考えております。

質問の意図を汲み取らない一方的な会話

面接は、用意してきた自己PRを一方的に話すプレゼンテーションの場ではありません。面接官との「対話」を通じて、相互理解を深める場です。質問の意図を正しく理解せず、見当違いの回答を長々と続けてしまうと、コミュニケーション能力が低いと判断されてしまいます。会話のキャッチボールを意識することが不可欠です。

会話のキャッチボールを意識する

面接官との円滑な対話を実現するためには、以下の点を心がけましょう。

  • 結論から話す(PREP法):まず質問に対する結論(Point)を述べ、次にその理由(Reason)、具体例(Example)、そして最後にもう一度結論(Point)を話す構成を意識すると、話が分かりやすくなります。
  • 簡潔に答える:一つの質問に対して、1分程度で簡潔に答えるのが目安です。詳細を知りたい場合は面接官がさらに深掘りの質問をしてくれます。だらだらと話し続けるのは避けましょう。
  • 質問の意図を確認する:もし質問の意図が掴みきれない場合は、「〇〇というご認識で合っておりますでしょうか?」と正直に確認しましょう。憶測で答えるよりも、真摯な姿勢が評価されます。

相槌やクッション言葉の適切な使用

会話をスムーズに進めるためには、相槌やクッション言葉も有効です。面接官が話している際には、適度に「はい」「ええ」といった相槌を打ち、真剣に聞いている姿勢を示しましょう。ただし、相槌を打ちすぎると、話を遮っているような印象を与えるため注意が必要です。また、「恐れ入りますが」「おっしゃる通りかと存じますが」といったクッション言葉を適切に使うことで、丁寧な印象を与え、円滑なコミュニケーションをサポートします。

面接中にやってはいけないこと 態度・マナー編

面接では、話す内容と同じくらい「どのように話すか」という態度やマナーが重要視されます。これは非言語コミュニケーションと呼ばれ、あなたの第一印象や人柄を大きく左右する要素です。自信や誠実さ、入社意欲といった言葉だけでは伝わりにくい部分を、態度で示すことが求められます。
ここでは、無意識のうちに評価を下げてしまう可能性のあるNGな態度・マナーについて、具体的な改善策とともに解説します。

姿勢が悪い 猫背や腕組み

面接中の姿勢は、あなたの自信や真剣さを映し出す鏡です。だらしない姿勢は、面接官に「やる気がないのでは?」というマイナスの印象を与えかねません。特に、猫背や腕組み、足組みは無意識に行いがちですが、面接の場では厳禁です。常に背筋を伸ばし、誠実な印象を与えることを心がけましょう。

NGな姿勢の例面接官に与える印象OKな姿勢(改善策)
猫背で背中が丸まっている自信がなさそう、頼りない、暗い、不健康そう椅子に深く腰掛け、背筋をまっすぐ伸ばす。あごを軽く引き、胸を張る意識を持つ。
腕組みをする横柄、威圧的、頑固、話を拒絶している手は膝の上に自然に置く。男性は軽く握り、女性は重ねると落ち着いた印象になる。
足組みをする偉そう、リラックスしすぎ、TPOをわきまえていない両足を床にしっかりとつけ、膝を揃える。男性は肩幅程度に開いても良い。
背もたれに寄りかかるだらしない、やる気がない、横柄背もたれと背中の間に、こぶし一つ分ほどの隙間を空ける意識で座る。

視線を合わせない うつむきがちになる

アイコンタクトは、コミュニケーションの基本です。面接官の目を見て話せないと、「自信がない」「何か隠していることがある」「コミュニケーション能力が低い」といったネガティブな印象を与えてしまいます。かといって、相手を凝視し続けるのも威圧感を与えてしまうため、自然で誠実な印象を与える「ソフトなアイコンタクト」を意識することが大切です。

アイコンタクトの基本

話すときは、基本的に面接官の目を見て話しましょう。緊張して目を見るのが難しい場合は、相手の眉間や鼻の付け根、ネクタイの結び目あたりに視線を向けるだけでも、相手からは目を見て話しているように見えます。話を聞くときも同様に、相手の目を見ながら、時折うなずきを交えることで「あなたの話を真剣に聞いています」という姿勢を示すことができます。

面接官が複数いる場合の視線の配り方

面接官が複数いる場合は、質問をしてきた面接官の方に体を向け、その人の目を見て回答を始めます。そして、回答の途中や最後に、他の面接官にもゆっくりと視線を配るようにしましょう。これにより、その場にいる全員に対して話しているという意識が伝わり、丁寧な印象を与えます。

貧乏ゆすりや髪を触るなどの癖

緊張すると、無意識のうちに癖が出てしまうことがあります。貧乏ゆすりや髪を触る、ペンを回すといった行動は、本人に悪気はなくても、面接官からは「落ち着きがない」「集中力がない」「ストレス耐性が低い」と見なされる可能性があります。これらの癖は、面接官の集中を削いでしまう原因にもなるため、注意が必要です。

自分の癖を把握するために、友人やキャリアセンターの職員に模擬面接をしてもらい、フィードバックをもらうのが効果的です。また、スマートフォンで自分の面接練習を録画して客観的に確認することも、癖を発見する良い方法です。

注意すべき無意識の癖面接官に与える印象
貧乏ゆすり、足を組み替える落ち着きがない、イライラしている、集中力がない
髪の毛を頻繁に触る・いじる自信がない、話に集中していない、幼い
ペンを回す、カチカチと音を立てる手持ち無沙汰、真剣さに欠ける、神経質
顔(鼻、口元、顎など)を頻繁に触る何かを隠している、嘘をついている、不潔
頻繁にキョロキョロと周りを見渡す落ち着きがない、挙動不審、集中力がない

面接中は、手を膝の上に置くことを基本とし、身振り手振りは話の内容を強調したいときに、控えめに使う程度に留めましょう。意識的に癖を抑えることで、落ち着きと誠実さをアピールすることができます。

面接中にやってはいけないこと 回答内容編

面接官は、応募者の回答内容から論理的思考力やコミュニケーション能力、そして自社への適性を見極めようとしています。どれだけ素晴らしい経歴やスキルを持っていても、伝え方一つで評価は大きく変わってしまいます。
ここでは、面接で評価を下げてしまうNGな回答内容について、具体的な改善策とともに詳しく解説します。

結論から話さない冗長な回答

質問に対して、結論から話さずに経緯や背景から長々と説明を始めてしまうのは避けるべきです。面接官は多くの応募者と面接をしており、時間は限られています。要点をまとめて簡潔に話せないと、「コミュニケーション能力が低い」「論理的に考えるのが苦手」といったネガティブな印象を与えかねません。

ビジネスコミュニケーションの基本である「PREP法」を意識するだけで、回答は格段に分かりやすくなります。PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論を再度述べる)の頭文字を取ったもので、説得力のある話の構成方法です。

NG例(冗長な回答)OK例(PREP法を活用した回答)
質問「あなたの強みは何ですか?」
回答「はい、私は大学時代に飲食店のアルバイトをしておりまして、そこではキッチンとホールの両方を担当していました。最初は覚えることが多くて大変だったのですが、日々の業務の中でどうすれば効率的に動けるかを常に考えていました。例えば、注文が集中する時間帯には、事前にドリンクの準備をしておくとか、テーブルの片付けの順番を工夫するとか…そういったことを続けているうちに、店長からも褒められるようになり、後輩の指導も任されるようになりました。この経験から…」

(結論)私の強みは「課題を発見し、主体的に改善する力」です。

(理由)常に現状に満足せず、より良い方法はないかと考える習慣があるからです。

(具体例)例えば、大学時代の飲食店アルバイトでは、ピーク時の業務効率の悪さが課題でした。そこで私は、過去の売上データから注文が集中するメニューを予測し、仕込みの段取りを最適化する改善案を店長に提案・実行しました。結果として、お客様への提供時間を平均3分短縮し、店舗の月間売上5%向上に貢献できました。

(結論)この強みを活かし、貴社でも現状分析から課題解決まで主体的に取り組み、事業の成長に貢献したいと考えております。

このように、まず結論を述べることで、面接官は「これから何についての話が始まるのか」を明確に理解できます。その上で理由と具体例を添えることで、話の説得力が格段に増すのです。

嘘をつく 経歴やスキルを盛る

自分を良く見せたいという気持ちから、経歴やスキルを偽ったり、実績を過剰にアピールしたりすることは絶対にしてはいけません。面接官は数多くの応募者を見てきたプロです。話の矛盾点や不自然な点にはすぐに気づきます。

仮にその場を乗り切れたとしても、深掘り質問やリファレンスチェック(前職への問い合わせ)、入社後の業務遂行能力で嘘は必ず発覚します。嘘が発覚した場合、経歴詐称として内定取り消しや、最悪の場合は懲戒解雇となる可能性もあり、社会人としての信頼を完全に失うことになります。

やってはいけない「嘘」の具体例

  • 実績を盛る:チーム全体の成果であるにも関わらず、「自分一人の力でプロジェクトを成功させた」と話す。
  • スキルを偽る:実務経験がないプログラミング言語を「業務レベルで使用可能」と申告したり、TOEICのスコアを偽ったりする。
  • 役職を偽る:リーダー経験がないのに「マネジメント経験がある」と答える。

嘘をつくのではなく、事実に基づいた上で「伝え方」を工夫しましょう。例えば、スキルに自信がない場合は「現在、〇〇の資格取得に向けて勉強中です」と学習意欲をアピールしたり、実績については「〇〇という役割でプロジェクトに貢献しました」と自分の担当範囲を明確に伝えたりすることが重要です。正直さと誠実さこそが、信頼関係を築く第一歩となります。

逆質問をしない または待遇に関する質問のみ

面接の終盤に設けられる「何か質問はありますか?」という逆質問の時間は、応募者にとって絶好のアピールチャンスです。ここで「特にありません」と答えてしまうと、「自社への関心が低い」「入社意欲が低い」と判断され、大きなマイナス評価につながります。

また、質問をしたとしても、その内容が給与や休日、残業時間といった待遇面に関するものばかりなのも問題です。もちろん働く上で重要な要素ですが、特に一次面接などの早い段階で待遇面の質問に終始すると、「仕事内容よりも条件面しか見ていない」「権利意識が強い」という印象を与えかねません。

逆質問では、企業研究をしっかり行っていることを前提とした、入社意欲や貢献意欲が伝わる質問を準備しておくことが不可欠です。

NGな逆質問OKな逆質問(意欲が伝わる質問)
意欲・関心「特にありません」「入社後、一日でも早く戦力になるために、今のうちから学習しておくべき知識やスキルがあれば教えていただけますでしょうか。」
待遇・福利厚生「残業は月平均で何時間くらいですか?」
「有給休暇は取りやすいですか?」
「御社で高い評価を受け、活躍されている方には、どのような共通点がありますか。私もそうした方々を目標に自己成長していきたいです。」
調べれば分かること「御社の主力商品は何ですか?」「Webサイトで〇〇という新規事業を拝見しました。この事業において、今後どのような人材が求められるとお考えですか。」

良い逆質問は、面接官とのコミュニケーションを深め、あなたの熱意を伝える最後のチャンスです。最低でも2〜3個は、仕事内容やキャリアパス、企業の将来性などに関する、質の高い質問を準備しておきましょう。

Web面接(オンライン面接)で特にやってはいけないこと

落ち込むビジネスウーマン

近年、急速に普及したWeb面接(オンライン面接)は、場所を選ばず参加できるメリットがある一方、対面の面接とは異なる注意点が存在します。準備不足や特有のマナー違反が、思わぬ評価ダウンにつながることも少なくありません。
ここでは、Web面接で特にやってはいけないNG行動を、環境準備と面接中の振る舞いに分けて詳しく解説します。

環境準備の怠慢 背景や雑音

Web面接は、あなたの自宅やプライベートな空間が面接会場となります。そのため、環境準備を怠ることは「面接への準備が不十分である」という印象を面接官に与えかねません。以下のポイントは必ず事前に確認し、万全の状態で臨みましょう。

通信環境の不安定さ

面接の途中で映像がフリーズしたり、音声が途切れたりすることは、会話の流れを止め、双方にとって大きなストレスとなります。特に、「声が何度も聞き取れない」「画面が固まってしまい、表情が読み取れない」といった状況は致命的です。ポケットWi-Fiやスマートフォンのテザリングは避け、可能な限り有線LANに接続するか、安定した光回線などのWi-Fi環境を確保してください。事前に通信速度テストを行っておくと安心です。

不適切な背景や照明

カメラに映る背景は、あなたの人物像を伝える一部です。散らかった部屋、洗濯物、ポスターなどが映り込むと、自己管理能力を疑われる可能性があります。背景は、白い壁や無地のカーテンなど、シンプルで清潔感のある場所を選びましょう。バーチャル背景は便利ですが、PCのスペックによっては人物の輪郭が不自然になったり、背景との合成がうまくいかなかったりすることがあるため、使用は避けるのが無難です。また、逆光で顔が暗く見えたり、照明が暗すぎて表情がわからなかったりするのもNGです。顔がはっきりと明るく映るよう、リングライトを使用するか、自然光が正面から当たる位置に座るなどの工夫をしましょう。

生活音や通知音の混入

面接中に家族の声やテレビの音、ペットの鳴き声、スマートフォンの通知音などが聞こえてしまうと、面接への集中を妨げ、準備不足の印象を与えます。面接を受ける部屋は必ず個室を選び、事前に家族に面接中であることを伝えて協力を仰ぎましょう。スマートフォンやPCの通知はすべてオフに設定することを忘れないでください。意外と見落としがちなのが、チャットツール(SlackやChatworkなど)のデスクトップ通知です。これらも必ずミュートにしておきましょう。

チェック項目やってはいけないNG例推奨される対策
通信環境通信が不安定で映像や音声が頻繁に途切れる有線LAN接続を基本とし、安定したWi-Fi環境を確保する。事前にテスト接続を行う。
背景生活感のある散らかった部屋が映り込んでいる背景は白い壁など、シンプルで清潔な場所を選ぶ。バーチャル背景の使用は慎重に判断する。
照明逆光や部屋の暗さで顔の表情がわからない顔が正面から明るく照らされるようにする。リングライトの活用も有効。
雑音家族の声やペットの鳴き声、スマートフォンの通知音が鳴る静かな個室を確保し、家族に協力を依頼する。PCやスマートフォンの通知はすべてオフにする。
カメラ・マイク内蔵カメラの画質が粗い、マイクが音を拾いにくい事前に映像と音声のテストを行う。必要であれば外付けのWebカメラやマイク付きイヤホンを準備する。

カンペの棒読みや不自然な目線

Web面接では、手元に資料を置きやすいという利点がありますが、その使い方を間違えると逆効果になります。対面でのコミュニケーションと同様に、画面越しの相手といかに自然な対話ができるかが重要です。

カンペをそのまま読み上げる

伝えたいことを忘れないように要点をまとめたメモ(カンペ)を用意すること自体は問題ありません。しかし、用意した文章をただ読み上げるだけでは、熱意や人柄が全く伝わりません。感情のこもらない一本調子な話し方は、「自分の言葉で話せない」「コミュニケーション能力が低い」と判断される原因になります。カンペはあくまで話の骨子やキーワードを記す程度にとどめ、自分の言葉で話す練習を重ねましょう。

目線がカメラから外れている

Web面接において、相手の目を見て話すことに相当するのが「カメラを見て話す」ことです。画面に映る面接官の顔を見つめて話すと、相手からはうつむき加減に見え、自信がなさそうな印象を与えてしまいます。話すときは意識的にPCやスマートフォンのカメラレンズに視線を送るように心がけましょう。カメラのすぐ下に面接官の顔が映るようにウィンドウを配置すると、自然な目線を保ちやすくなります。

タイムラグを無視した一方的な会話

オンラインのコミュニケーションでは、音声や映像にわずかなタイムラグが生じることがあります。これに気づかず、相手の発言にかぶせるように話してしまったり、相手が話し終わる前に質問を始めたりすると、自己中心的な印象を与えかねません。相手が話し終わってから一呼吸おいて話し始めるくらいの余裕を持つことが大切です。また、画面越しでは表情や反応が伝わりにくいため、対面のときよりも少し大きめにうなずいたり、相槌を打ったりすることを意識すると、円滑なコミュニケーションにつながります。

まとめ

本記事では、面接の準備段階から当日、Web面接に至るまで、やってはいけないNG行動を解説しました。
何気ない言動が、あなたの評価を大きく左右します。企業研究不足や不適切な言葉遣い、悪い姿勢などは、スキル以前に入社意欲やビジネスマナーを疑われる原因となりかねません。
これらの注意点を一つひとつ確認し、万全の対策で臨むことが、あなたの魅力を最大限に伝え、内定獲得への道を拓く鍵となります。

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