転職活動で多くの人が頭を悩ませる「職務経歴書」。自分の経歴に合うサンプルが見つからない、採用担当者に響く書き方がわからない、といったお悩みはありませんか？この記事では、IT・営業・事務職など主要7業種別に、そのまま使える職務経歴書のサンプルを豊富にご紹介します。さらに、職務要約や自己PRといった項目ごとの書き方をプロの視点で徹底解説。未経験の業種へ挑戦する際の注意点や、ダウンロードしてすぐに使えるWord・Excelのテンプレートもご用意しました。結論から言うと、職務経歴書で最も重要なのは「応募企業に合わせて、自身の経験やスキルがどう貢献できるかを具体的に示すこと」です。本記事を最後まで読めば、あなたの強みが最大限に伝わる「勝てる職務経歴書」が完成し、自信を持って書類選考に臨めるようになります。
職務経歴書は転職活動の最重要書類
転職活動において、職務経歴書はあなたの「分身」とも言える最重要書類です。多くの応募者の中から採用担当者の目に留まり、「この人に会ってみたい」と思わせるためには、戦略的に作成された職務経歴書が不可欠です。履歴書だけでは伝わらない、あなたの経験やスキル、そして仕事への熱意を伝えるための強力なプレゼンテーション資料となります。この章では、まず職務経歴書の基本的な役割と、採用担当者がどこに注目しているのかを理解し、選考通過率を高めるための土台を固めましょう。
そもそも職務経歴書とは？履歴書との違いを解説
転職活動を始めると必ず耳にする「職務経歴書」と「履歴書」。どちらも提出を求められることが多いですが、その役割と目的は明確に異なります。それぞれの違いを正しく理解することが、効果的な書類作成の第一歩です。
履歴書が「応募者がどのような人物か」を示すプロフィール帳だとすれば、職務経歴書は「応募者がこれまで何をしてきて、入社後に何ができるのか」を具体的にアピールするためのプレゼン資料です。特に中途採用では、これまでの経験や実績が重視されるため、職務経歴書の内容が合否を大きく左右します。
両者の主な違いを以下の表にまとめました。
| 項目 | 職務経歴書 | 履歴書 |
|---|---|---|
| 目的 | 業務経験やスキル、実績を詳細に伝え、自身の能力をアピールする | 氏名、学歴、職歴の概要など、応募者の基本情報を伝える |
| 役割 | プレゼンテーション資料 | 公的書類に近いプロフィール |
| 形式・フォーマット | 決まった形式はなく、自由度が高い（A4用紙にPCで作成するのが一般的） | JIS規格など、市販・ダウンロードできる定型フォーマットの使用が一般的 |
| 主な記載内容 | 職務要約、職務経歴（担当業務、実績）、活かせるスキル、自己PRなど | 基本情報（氏名、住所）、学歴、職歴、免許・資格、志望動機など |
| ボリューム | A4用紙1〜2枚程度が基本（多くても3枚まで） | A4用紙2枚（見開きA3サイズ1枚）が基本 |
採用担当者は職務経歴書のここを見ている
毎日数多くの応募書類に目を通す採用担当者は、短時間で効率的に応募者の能力を見極めようとします。彼らが職務経歴書で特に注目しているのは、単なる経歴の羅列ではありません。「自社で活躍してくれる人材か」を判断するための、具体的な情報です。ここでは、採用担当者がチェックしている4つの重要ポイントを解説します。
1. 募集職種とのマッチ度
採用担当者が最も重視するのが、応募者が募集しているポジションの要件をどれだけ満たしているか、という点です。求人情報に記載されている「求める経験・スキル」と、あなたの職務経歴書に書かれている内容を照らし合わせ、「この人ならすぐに業務を任せられそうだ」という即戦力性を判断しています。そのため、過去の経験の中から、応募職種に直結する業務内容やプロジェクト経験を重点的に記載することが極めて重要です。
2. 実績・成果の具体性
「〇〇を頑張りました」といった抽象的な表現では、あなたの本当の実力は伝わりません。採用担当者は、「どのような課題に対し、どう考え、どう行動し、結果としてどのような成果を上げたのか」という具体的なプロセスと結果を知りたがっています。特に「売上を前年比120%に向上させた」「業務フローを改善し、月間10時間の工数削減を実現した」のように、具体的な数字を用いて定量的に示すことで、実績の説得力は飛躍的に高まります。
3. キャリアの一貫性と再現性
これまでのキャリアを通じて、どのような軸で経験を積んできたのか、その一貫性も評価の対象です。一見バラバラに見える経歴でも、その背景にある目的や習得したスキルを明確に説明できれば、計画性のあるキャリア形成をアピールできます。さらに採用担当者は、過去の実績が「その会社、その環境だから出せたもの」ではなく、「自社に入社してからも同じように成果を出せるか（再現性があるか）」を見ています。培ったスキルやノウハウが、いかに応募先企業で活かせるかを伝えることが重要です。
4. 基本的なビジネススキルと人柄
職務経歴書は、内容だけでなく、その「作り」からもあなたという人物を判断されています。誤字脱字がないか、レイアウトは見やすいか、専門用語を使いすぎていないかといった点から、丁寧さや相手への配慮といった基本的なビジネススキルを評価しています。また、職務要約で要点をまとめる力や、自己PRで語られる言葉の選び方からは、論理的思考力や人柄、仕事への価値観なども読み取ろうとしています。書類全体を通して、信頼できるビジネスパーソンであることを示すことが大切です。
【業種別】すぐに使える職務経歴書サンプル集
ここでは、主要な7つの業種別に職務経歴書のサンプルと書き方のポイントを解説します。ご自身の経歴に近いサンプルを参考に、採用担当者の目に留まる職務経歴書を作成しましょう。各サンプルは、職務要約、職務経歴、活かせる経験・スキル、自己PRの項目で構成されています。
ITエンジニア・Web業界の職務経歴書サンプル
IT・Web業界では、どのような技術を使って、どのような規模のプロジェクトで、どんな役割を果たしたのかを具体的に示すことが重要です。専門用語を正しく使い、技術力を客観的にアピールしましょう。
Webアプリケーションエンジニアのサンプル
【職務要約】
株式会社〇〇にて、BtoC向けECサイトのサーバーサイド開発を5年間担当してまいりました。PHP（Laravel）を用いた新機能開発、既存機能の改修、パフォーマンスチューニングに従事し、特に決済機能のリニューアルプロジェクトではリーダーとして要件定義からリリースまでを牽引しました。AWSを活用したインフラ構築・運用経験もあり、サービスの成長に貢献できる開発スキルとリーダーシップが強みです。
【職務経歴】
| 期間 | 会社名・事業内容 | 職務内容 |
|---|---|---|
| 20XX年4月～現在 |
株式会社〇〇（正社員） 資本金：X,XXX万円 / 売上高：XX億円 / 従業員数：XXX名 事業内容：自社ECサイト「〇〇ストア」の開発・運営 |
所属部署：開発部 システム開発課（メンバー5名） 業務内容：
【主な実績】
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【活かせる経験・知識・スキル】
- 言語：PHP, JavaScript, HTML, CSS, SQL
- フレームワーク：Laravel, Vue.js
- データベース：MySQL
- インフラ：AWS (EC2, S3, RDS, Lambda), Docker, Nginx
- その他：Git, GitHub, Jira, Slack, スクラム開発経験
【自己PR】
現職では、自社サービスの成長を第一に考え、技術的な観点から課題解決に取り組んでまいりました。特に、ユーザー体験の向上を目的としたサイトの高速化では、ボトルネックの特定から改善策の提案・実装までを主体的に行い、具体的な成果を上げることができました。また、プロジェクトリーダーとして、メンバーのスキルや進捗状況を把握しながらタスクを配分し、チーム全体のパフォーマンスを最大化することに努めました。貴社においても、これまでの開発経験と課題解決能力を活かし、事業の成長に貢献したいと考えております。
営業職の職務経歴書サンプル
営業職の職務経歴書で最も重要なのは「実績」です。売上高、目標達成率、新規顧客獲得数など、具体的な数値を必ず記載しましょう。誰に（顧客）、何を（商材）、どのように（営業手法）販売してきたのかを明確に伝えることがポイントです。
法人営業（ITソリューション）のサンプル
【職務要約】
株式会社△△にて、中小企業を対象とした勤怠管理システムの法人向け新規開拓営業に4年間従事してまいりました。テレアポから商談、クロージングまで一貫して担当し、顧客の課題解決に繋がるソリューション提案を強みとしています。個人目標は4年間連続で120%以上を達成し、20XX年度下期にはチームMVPを受賞しました。これまでの経験で培った課題発見力と提案力を活かし、貴社の事業拡大に貢献いたします。
【職務経歴】
| 期間 | 会社名・事業内容 | 職務内容 |
|---|---|---|
| 20XX年4月～現在 |
株式会社△△（正社員） 資本金：X,XXX万円 / 売上高：XX億円 / 従業員数：XXX名 事業内容：クラウド型勤怠管理システムの開発・販売 |
所属部署：営業本部 第1営業部（メンバー8名） 担当業務：
【主な実績】
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【活かせる経験・知識・スキル】
- 新規開拓営業経験（4年）
- ソリューション提案力、課題ヒアリング能力
- IT業界に関する知識（SaaS、クラウドサービス）
- PCスキル：Word、Excel（関数、ピボットテーブル）、PowerPoint（提案資料作成）
- CRM/SFAツール（Salesforce）の利用経験
【自己PR】
私の強みは、顧客の潜在的な課題を深く理解し、最適な解決策を提案する「課題解決型営業」です。現職では、単に製品の機能を説明するのではなく、顧客の業務フローや経営課題をヒアリングした上で、システム導入によって得られる具体的なメリット（コスト削減、業務効率化など）を提示することを心がけてきました。その結果、競合他社との比較検討において高い受注率を維持し、4年連続での目標達成に繋がりました。貴社が提供する〇〇（製品名）は、より複雑な顧客課題を解決できると確信しており、私の提案力を最大限に発揮して、売上拡大に貢献できると考えております。
事務職・アシスタント職の職務経歴書サンプル
事務職では、業務の正確性やスピード、そして業務改善への貢献意欲をアピールすることが重要です。担当業務を羅列するだけでなく、どのような工夫をして業務効率化に繋げたのか、具体的なエピソードを盛り込みましょう。対応可能なPCスキルも具体的に記載します。
一般事務のサンプル
【職務要約】
株式会社□□の営業部にて、5年間一般事務として営業担当者のサポート業務に従事してまいりました。受発注管理、請求書発行、資料作成、電話・来客応対などを担当し、常に正確かつ迅速な対応を心がけてきました。特に、Excelのマクロを活用して請求書発行業務を自動化し、月間約10時間の作業時間削減を実現しました。これまでの経験で培った事務処理能力とサポート力で、貴社の円滑な事業運営に貢献いたします。
【職務経歴】
| 期間 | 会社名・事業内容 | 職務内容 |
|---|---|---|
| 20XX年4月～現在 |
株式会社□□（正社員） 資本金：X,XXX万円 / 売上高：XX億円 / 従業員数：XXX名 事業内容：事務機器の卸売 |
所属部署：営業部 営業アシスタント（メンバー4名） 担当業務：
【業務改善の実績】
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【活かせる経験・知識・スキル】
- PCスキル：
- Word：ビジネス文書作成、表の挿入・編集
- Excel：VLOOKUP関数、IF関数、ピボットテーブル、マクロ（VBA）の記録・簡単な編集
- PowerPoint：図形やグラフを用いた資料作成、アニメーション設定
- 資格：日商簿記検定3級（20XX年X月取得）、MOS Excel 2019 スペシャリスト（20XX年X月取得）
【自己PR】
私は、常に「どうすればもっと効率的に、正確に業務を進められるか」を考え、主体的に行動することができます。現職では、ルーティンワークであった請求書発行業務に課題を感じ、独学でマクロを習得して業務を自動化しました。これにより、自身の業務時間を削減できただけでなく、チーム全体の生産性向上にも貢献できたことに大きなやりがいを感じました。貴社においても、与えられた業務を正確にこなすことはもちろん、常に改善意識を持ち、周囲と協力しながら業務効率化に貢献していきたいと考えております。
販売・サービス職の職務経歴書サンプル
販売・サービス職では、売上などの数値実績に加え、顧客満足度向上のための取り組みや、スタッフ育成、店舗運営に関する経験をアピールします。ホスピタリティやコミュニケーション能力を、具体的なエピソードを交えて伝えることが効果的です。
アパレル販売（店長）のサンプル
【職務要約】
株式会社◇◇にて、アパレル販売員として6年間勤務し、うち3年間は店長として店舗運営全般を担ってまいりました。顧客のニーズを捉えた接客スタイルを強みとし、個人売上予算は6年間連続で達成。店長就任後は、スタッフの育成やVMDの強化に注力し、担当店舗の売上を前年比115%に伸長させました。これまでの販売経験とマネジメントスキルを活かし、貴社のブランド価値向上と売上拡大に貢献いたします。
【職務経歴】
| 期間 | 会社名・事業内容 | 職務内容 |
|---|---|---|
| 20XX年4月～現在 |
株式会社◇◇（正社員） 資本金：X,XXX万円 / 売上高：XX億円 / 従業員数：XXX名 事業内容：婦人服の企画・製造・販売 |
役職：店長（20XX年4月～現在） 店舗：〇〇店（スタッフ数：正社員3名、アルバイト5名） 担当業務：
【主な実績】
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【活かせる経験・知識・スキル】
- 店舗マネジメント経験（3年）
- 接客・販売スキル（顧客に合わせた提案力）
- VMDに関する知識・実践経験
- 人材育成・チームビルディング能力
- 売上・在庫管理能力
【自己PR】
私の強みは、目標達成に向けた課題分析力と実行力です。店長就任時、担当店舗は売上が伸び悩んでいましたが、顧客データと販売動向を分析した結果、「リピート顧客の育成」が課題であると特定しました。そこで、スタッフの接客スキル向上と顧客情報の共有体制構築という2つの施策を実行。結果として、リピート率が向上し、店舗売上の大幅な増加に繋がりました。この経験から、データに基づいた的確な戦略立案と、チームを巻き込んで実行する重要性を学びました。貴社でも、これまでの経験で培った分析力と実行力を発揮し、店舗の成長に貢献したいと考えております。
企画・マーケティング職の職務経歴書サンプル
企画・マーケティング職では、担当した商品やサービスのどのような課題に対し、どのような戦略を立て、施策を実行し、結果としてどのような成果（売上、会員数、CVRなど）が出たのかを、ストーリー立てて具体的に記述することが重要です。分析ツールなどのスキルも明記しましょう。
Webマーケターのサンプル
【職務要約】
株式会社△△にて、自社SaaS製品のデジタルマーケティング担当として3年間、リード獲得数の最大化に従事してまいりました。SEO、コンテンツマーケティング、Web広告運用を主に担当し、特にオウンドメディアの立ち上げでは、企画から記事制作、効果測定まで一貫して行い、半年で月間10万PV、月間100件のリード獲得を実現しました。データ分析に基づいた戦略立案とPDCAサイクルの高速化を得意としております。
【職務経歴】
| 期間 | 会社名・事業内容 | 職務内容 |
|---|---|---|
| 20XX年4月～現在 |
株式会社△△（正社員） 資本金：X,XXX万円 / 売上高：XX億円 / 従業員数：XXX名 事業内容：クラウド型勤怠管理システムの開発・販売 |
所属部署：マーケティング部（メンバー4名） 担当業務：
【主な実績】
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【活かせる経験・知識・スキル】
- SEO（内部対策、外部対策、コンテンツSEO）に関する知識と実践経験
- Web広告（Google広告, Yahoo!広告, Facebook広告）の運用経験
- コンテンツマーケティングの企画・実行経験
- 使用ツール：Google Analytics, Google Search Console, Google Tag Manager, Salesforce, Marketing Cloud Account Engagement (旧Pardot)
【自己PR】
現職では、常にデータに基づいた意思決定を心がけ、マーケティング施策の成果最大化に努めてまいりました。特にオウンドメディアの運営では、検索意図の分析や競合調査を徹底し、ユーザーにとって真に価値のあるコンテンツを提供することに注力しました。その結果、オーガニック検索からの流入を大幅に増やすことができました。貴社においても、これまでのデジタルマーケティング全般の経験と、データ分析に基づく課題解決能力を活かし、事業の成長フェーズに合わせた最適なマーケティング戦略を立案・実行することで貢献したいと考えております。
医療・介護職の職務経歴書サンプル
医療・介護職では、経験した施設の種類（急性期、療養型など）や規模、担当した業務内容を具体的に記載することが重要です。保有資格はもちろん、どのような患者様・利用者様と関わり、どのようなケアや看護を実践してきたのか、専門性や人柄が伝わるように記述しましょう。
看護師（病棟）のサンプル
【職務要約】
〇〇大学病院の消化器内科病棟にて、看護師として5年間勤務してまいりました。主に化学療法や内視鏡治療を受ける周術期の患者様を担当し、日々のバイタルチェックから専門的なケア、精神的なサポートまで幅広く実践してまいりました。新人看護師のプリセプターとして指導経験もございます。患者様一人ひとりに寄り添った丁寧な看護を心がけており、貴院の理念である「患者様中心の医療」に貢献できると考えております。
【職務経歴】
| 期間 | 所属・事業内容 | 職務内容 |
|---|---|---|
| 20XX年4月～現在 |
医療法人〇〇会 〇〇大学病院 病床数：XXX床 事業内容：特定機能病院 |
所属：消化器内科病棟（XX床） 業務内容：
【役割・実績】
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【活かせる経験・知識・スキル】
- 消化器内科領域における看護経験（5年）
- 化学療法、周術期看護に関する知識・技術
- 急変時対応スキル
- 新人指導・教育経験
- 電子カルテの操作スキル
【保有資格】
- 看護師免許（20XX年X月取得）
【自己PR】
私の強みは、患者様の小さな変化に気づき、個別性のある看護を実践できる観察力です。現職では、化学療法による副作用や、病状への不安を抱える患者様と多く関わってまいりました。日々のコミュニケーションを大切にし、表情や言葉の端々から心身の状態を注意深く観察することで、合併症の早期発見や精神的な苦痛の緩和に繋げた経験が多数ございます。また、多職種との連携においても、看護師の視点から積極的に情報共有を行い、チーム医療の一員として最善のケアを提供することに努めてきました。これまでの経験を活かし、貴院でも患者様一人ひとりに真摯に向き合い、質の高い看護を提供していきたいと考えております。
製造・技術職の職務経歴書サンプル
製造・技術職では、どのような製品の、どの工程に、どのような立場で関わってきたのかを明確にすることが大切です。「品質向上」「生産性向上」「コスト削減」といった観点で、具体的な改善実績を数値で示せると高く評価されます。使用可能なツールや取得資格も漏れなく記載しましょう。
品質管理のサンプル
【職務要約】
自動車部品メーカーである株式会社〇〇製作所にて、品質管理担当として7年間、エンジン部品の品質維持・向上に努めてまいりました。三次元測定機や各種測定器を用いた製品検査から、工程内不良の分析、是正処置の実施、サプライヤーへの品質指導まで幅広く担当。QC活動のリーダーとして、製造ラインの不良率を0.5%から0.2%へ改善した実績がございます。品質管理に関する体系的な知識と現場での改善経験を活かし、貴社の製品品質向上に貢献いたします。
【職務経歴】
| 期間 | 会社名・事業内容 | 職務内容 |
|---|---|---|
| 20XX年4月～現在 |
株式会社〇〇製作所（正社員） 資本金：X,XXX万円 / 売上高：XX億円 / 従業員数：XXX名 事業内容：自動車用エンジン部品の製造・販売 |
所属部署：品質管理部 品質管理課（メンバー10名） 担当業務：
【主な実績】
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【活かせる経験・知識・スキル】
- 品質管理業務経験（7年）
- QC七つ道具、なぜなぜ分析などの品質管理手法
- 各種測定機器（三次元測定機、画像測定機、ノギス等）の使用スキル
- ISO9001に関する知識、内部監査員経験
- PCスキル：Word（報告書作成）、Excel（データ集計、グラフ作成）、PowerPoint（改善提案資料作成）
【保有資格】
- 品質管理検定（QC検定）2級（20XX年X月取得）
【自己PR】
私は、データに基づいた客観的な事実を元に、粘り強く問題解決に取り組むことができます。現職では、不良率の改善活動において、現場の作業者と密にコミュニケーションを取りながら原因を究明し、関係者を巻き込みながら改善策を実行してまいりました。単に不良品を発見するだけでなく、不良を発生させない仕組みを作ることが品質管理の重要な役割だと考えております。貴社においても、これまでの経験で培った品質管理の専門知識と現場での改善スキルを活かし、製造プロセスの安定化と製品品質の向上に貢献したいと考えております。
職務経歴書の書き方を項目別に徹底解説
職務経歴書は、あなたのビジネスパーソンとしての価値を伝えるための重要なプレゼンテーション資料です。採用担当者の視点を意識し、各項目で効果的に自己アピールするための書き方を、例文を交えながら徹底的に解説します。
職務要約は3〜5行で簡潔にまとめる
職務要約は、採用担当者が最初に目を通す「つかみ」の部分です。ここで興味を引くことができなければ、その先の詳細を読んでもらえない可能性もあります。これまでのキャリアの概要と自身の強みを、200〜300字程度（3〜5行）で簡潔にまとめましょう。
職務要約に盛り込むべき要素は以下の通りです。
- これまでの職務経歴の概要（経験業界、職種、経験年数など）
- 得意な業務や専門スキル、特筆すべき実績
- 応募企業でどのように貢献できるかという意欲
具体的な例文を見てみましょう。
| 良い例（具体的で強みが伝わる） | 改善したい例（抽象的で魅力が伝わりにくい） | |
|---|---|---|
| 営業職の例 | 大学卒業後、株式会社〇〇にて法人向けITソリューションの新規開拓営業を5年間担当してまいりました。顧客の潜在ニーズを的確に捉えた提案を得意とし、2022年度には売上目標150%を達成し、社内の新人賞を受賞。特にSaaS製品の導入支援では、解約率を前年比5%改善した実績がございます。これまでの経験で培った課題発見力と提案力を活かし、貴社のさらなる事業拡大に貢献したいと考えております。 | 株式会社〇〇で5年間、営業として勤務しました。コミュニケーション能力には自信があり、お客様との良好な関係構築を心がけてきました。今後は、これまでの経験を活かして貴社に貢献したいです。 |
職務経歴は実績を数字で具体的に示す
職務経歴は、あなたの業務遂行能力と実績を具体的に示す、職務経歴書の中核となる項目です。誰が読んでもあなたの仕事ぶりや成果が客観的に理解できるよう、具体的な数字を用いて記述することが極めて重要です。「頑張りました」「貢献しました」といった主観的な表現は避け、「売上を前年比120%達成」「業務効率を15%改善」のように、定量的な表現を心がけましょう。
職務経歴の書き方には、主に3つの形式があります。ご自身の経歴やアピールしたい内容に合わせて最適な形式を選びましょう。
編年体形式
過去から現在へと、時系列に沿って経歴を記述する最も一般的な形式です。キャリアの変遷が分かりやすく、一貫性のあるキャリアを歩んできた方におすすめです。
逆編年体形式
現在から過去へと、直近の経歴から遡って記述する形式です。最新のスキルや経験を最初にアピールできるため、即戦力であることを強調したい場合や、直近の職務内容が応募職種と最も関連性が高い場合に有効です。
キャリア形式（職能別形式）
時系列ではなく、「営業」「マーケティング」「マネジメント」といった職務内容やスキル分野ごとに経歴をまとめて記述する形式です。特定の専門分野やスキルを強くアピールしたい場合や、転職回数が多い方、ブランクがある方におすすめです。
活かせる経験・知識・スキルは応募先に合わせてアピール
この項目では、職務経歴で示した経験の中から、応募企業で特に活かせると考えるスキルを抜粋してアピールします。重要なのは、応募企業の求人情報や事業内容を十分に研究し、求められている人物像を理解した上で、自身のスキルと結びつけて記述することです。持っているスキルをただ羅列するのではなく、「なぜそのスキルが応募企業で役立つのか」という視点を持ちましょう。
PCスキル
Word、Excel、PowerPointなどの基本的なOfficeソフトは、どのレベルで使えるのかを具体的に示します。「Excel：VLOOKUP関数、ピボットテーブルを用いたデータ集計・分析が可能」のように、使用可能な関数や機能を明記するとスキルレベルが伝わりやすくなります。
| ソフトウェア | スキルレベルの記述例 |
|---|---|
| Microsoft Word | ビジネス文書作成、表や画像の挿入、差込印刷などが可能 |
| Microsoft Excel | VLOOKUP・IF等の関数、ピボットテーブル、グラフ作成、マクロの記録・実行が可能 |
| Microsoft PowerPoint | 図やグラフを用いたプレゼンテーション資料の作成、アニメーション設定が可能 |
| その他 | Adobe Photoshop, Illustrator（簡単なバナー作成、画像加工が可能）など |
語学スキル
TOEICやTOEFLなどのスコアを記載する場合は、取得年月も忘れずに明記しましょう。スコアだけでなく、「英語でのメール対応、電話取次ぎが可能」「海外支社とのWeb会議で交渉を行った経験あり」など、実務での使用経験を具体的に記述すると、より説得力が増します。
専門スキル・資格
応募職種に直結する専門スキルや保有資格をアピールします。資格名は「普通自動車第一種運転免許」のように、必ず正式名称で記述しましょう。資格取得に至った背景や、その知識を実務でどう活かしたかを補足すると、学習意欲や向上心もアピールできます。
自己PRは強みと再現性を伝える
自己PRは、職務経歴で示した「実績」の裏付けとなる、あなたの「強み」や「仕事への取り組み姿勢」を伝える項目です。採用担当者は、あなたが自社の社風にマッチするか、入社後に活躍してくれるイメージが持てるかを見ています。
効果的な自己PRを作成するためのポイントは、「再現性」を意識することです。過去の経験で発揮した強みが、応募企業でも同様に活かせることを論理的に示す必要があります。以下の構成で組み立てると、説得力のある自己PRになります。
- 結論（あなたの強み）：「私の強みは〇〇です。」と最初に明確に伝えます。
- 具体例（強みを発揮したエピソード）：その強みをどのような状況で、どのように発揮し、どのような結果（実績）に繋がったのかを具体的に記述します。職務経歴で示した実績とリンクさせると一貫性が出ます。
- 結論（入社後の貢献）：その強みを活かして、応募企業でどのように貢献していきたいかを述べ、締めくくります。
職務要約や志望動機と内容が矛盾しないよう、職務経歴書全体で一貫したストーリーを描くことを意識しましょう。文字数は300〜400字程度が読みやすく、アピールしたい内容を十分に盛り込める適切な分量です。
未経験の業種へ転職する場合の書き方と注意点
未経験の業種や職種への転職（キャリアチェンジ）は、経験者採用とは異なるアピールが求められます。実務経験がない分、採用担当者は「なぜこの業界なのか」「入社後に活躍できるポテンシャルはあるか」という点を特に注視しています。ここでは、あなたの熱意と可能性を最大限に伝えるための職務経歴書の書き方と、押さえるべき重要なポイントを解説します。
未経験者がアピールすべきポータブルスキルとは
未経験の分野へ挑戦する際に、最も強力な武器となるのが「ポータブルスキル」です。ポータブルスキルとは、特定の業種や職種に限定されず、どのような仕事でも活かすことのできる持ち運び可能な能力を指します。採用担当者は、このスキルを通じてあなたの基礎的なビジネス能力や将来性を見極めようとします。これまでの経験を棚卸しし、応募先で活かせるポータブルスキルを見つけ出しましょう。
ポータブルスキルは、大きく分けて以下の3つに分類できます。それぞれのスキルについて、ご自身の経験と照らし合わせてみてください。
| スキルの種類 | 主なスキル要素 | 具体例 |
|---|---|---|
| 対人関係能力 | コミュニケーション能力、交渉力、リーダーシップ、協調性、ヒアリング力 | ・営業職として、顧客の潜在ニーズをヒアリングし、年間売上目標を120%達成した。 ・チームリーダーとして、メンバー5名の意見を調整し、プロジェクトを納期内に完遂させた。 |
| 対課題解決能力 | 課題発見力、論理的思考力、計画力、実行力、分析力 | ・事務職として、既存の業務フローの問題点を発見し、新たな管理表を導入することで月間20時間の業務効率化を実現した。 ・販売データをもとに顧客層を分析し、新たな販促企画を立案・実行した。 |
| 対自己管理能力 | 自己管理能力、ストレス耐性、主体性、継続的な学習意欲、柔軟性 | ・繁忙期でも常に冷静に優先順位を判断し、複数のタスクを並行して遅延なく処理した。 ・資格取得のために毎日2時間の学習を継続し、半年で〇〇の資格を取得した。 |
これらのスキルを職務経歴書の「活かせる経験・知識・スキル」や「自己PR」の項目でアピールする際は、具体的なエピソードや数値を交えて記述することが重要です。単に「コミュニケーション能力があります」と書くのではなく、「どのような場面で、どのように能力を発揮し、どのような成果に繋がったのか」を明確に示しましょう。
熱意が伝わる志望動機の作り方
未経験者の採用において、志望動機は合否を左右する極めて重要な項目です。採用担当者が抱く「なぜ経験を捨ててまで、わざわざ未経験のこの業界・会社を選ぶのか？」という疑問に対し、納得感のある答えを提示する必要があります。表面的な言葉ではなく、あなた自身の経験に基づいた熱意と論理的な根拠を示すことが求められます。
説得力のある志望動機を作成するには、以下の3つの要素を盛り込むことが効果的です。
- Why（なぜこの業界・職種なのか）
業界や職種に興味を持ったきっかけを、自身の経験や価値観と結びつけて具体的に説明します。「将来性があるから」といった漠然とした理由ではなく、「前職で〇〇という課題に直面した際、△△というIT技術で解決できることを知り、自らもその技術で社会貢献したいと考えるようになった」など、オリジナリティのあるストーリーを伝えましょう。 - Why（なぜこの会社なのか）
数ある企業の中から、その会社を選んだ理由を明確にします。そのためには、徹底した企業研究が不可欠です。企業のウェブサイトや採用ページはもちろん、経営者のインタビュー記事やプレスリリースなども読み込み、事業内容、企業理念、製品・サービスの強み、今後のビジョンなどを深く理解しましょう。その上で、「貴社の〇〇という理念に、私の△△という経験から深く共感した」「貴社が注力している〇〇事業の将来性に魅力を感じた」など、その会社でなければならない理由を述べます。 - How（どのように貢献できるか）
入社後、あなたがどのように会社に貢献できるかを具体的に示します。ここで活きてくるのが、先述のポータブルスキルです。「前職で培った課題解決能力を活かし、貴社の〇〇というサービスをより多くのユーザーに届けるための企画提案で貢献したい」というように、自分のスキルと企業の事業を結びつけてアピールすることで、採用担当者はあなたが入社後に活躍する姿を具体的にイメージできます。
NGな志望動機の例と改善ポイント
熱意を伝えようとするあまり、かえってマイナスの印象を与えてしまうケースもあります。よくあるNGな志望動機の例と、それを改善するためのポイントを理解しておきましょう。
| NGな志望動機の例 | 採用担当者が懸念する点 | 改善のポイント |
|---|---|---|
| 「貴社の安定した経営基盤と将来性に魅力を感じました。」 | ・どの企業にも言える内容で、志望度が低いのではないか。 ・会社のブランドに依存しているだけで、貢献意欲が見えない。 | 企業のどのような点に将来性を感じたのか、具体的な事業や技術に触れる。その上で、自分のスキルをどう活かして企業の成長に貢献したいかを述べる。 |
| 「未経験ですが、一から勉強させていただきたいです。」 | ・受け身な姿勢で、自ら学ぶ意欲や能動性に欠けるのではないか。 ・会社を学校だと勘違いしているのではないか。 | 「勉強したい」という姿勢ではなく、「〇〇のスキルを早期に習得し、△△の分野で貢献したい」というように、能動的に学び、会社に貢献していく意欲を示す。すでに行っている自己学習があれば、具体的にアピールする。 |
| 「〇〇という業務に興味があります。ぜひ挑戦したいです。」 | ・単なる興味や憧れだけで、仕事の厳しい側面を理解していないのではないか。 ・なぜ興味を持ったのか、その背景や根拠が不明確。 | 興味を持ったきっかけとなる具体的なエピソードを盛り込む。その業務で求められるスキルを理解した上で、自分のポータブルスキルがどのように活かせるかを論理的に説明する。 |
未経験からの転職は、不安も大きいかもしれません。しかし、これまでの経験で培ったポータブルスキルと、挑戦したい分野への熱意を職務経歴書でしっかりと伝えることができれば、必ず道は開けます。本章で解説したポイントを参考に、あなたの魅力を最大限にアピールできる職務経歴書を作成してください。
ダウンロード可能な職務経歴書テンプレート
ここでは、転職活動ですぐに使える職務経歴書のテンプレート（雛形）を無料でダウンロードできるようにご用意しました。最も一般的なWord形式と、レイアウトが崩れにくいExcel形式の2種類がありますので、ご自身のパソコン環境や使いやすさに合わせてお選びください。これらのフォーマットをベースに、応募する企業や職種に合わせて内容をカスタマイズし、あなたの魅力を最大限に伝えられる書類を作成しましょう。
テンプレートはあくまで書類作成の時間を短縮するための土台です。サンプルとして記載されている例文をそのまま使うのではなく、ご自身の経験やスキルを具体的なエピソードや数字を交えて記述することが、採用担当者の目に留まるための重要なポイントです。オリジナリティのある、あなただけの職務経歴書を完成させてください。
Word形式のテンプレート
Microsoft Wordは、文章の作成や編集、レイアウトの調整が柔軟に行えるため、職務経歴書の作成に最も広く利用されている形式です。自己PRなどで文章量を調整しやすく、デザインの自由度も高いのが特徴です。職務経歴書を初めて作成する方から、特定のスキルを強調したい経験者まで、幅広い方におすすめできます。
| テンプレートの種類 | 特徴 | このような方におすすめ |
|---|---|---|
| 編年体形式 | 職歴を古いものから時系列に沿って記述する、最もオーソドックスなフォーマットです。キャリアの変遷が分かりやすく、採用担当者が経歴を把握しやすいメリットがあります。 | 社会人経験が比較的浅い方、キャリアに一貫性がある方、初めて職務経歴書を作成する方。 |
| 逆編年体形式 | 職歴を新しいものから遡って記述するフォーマットです。直近の業務内容や実績を最初にアピールできるため、即戦力であることを効果的に伝えられます。 | 直近のキャリアやスキルを最も強くアピールしたい方、同業種・同職種への転職で経験を活かしたい方。 |
| キャリア形式（職能形式） | 経験した職務内容や分野、スキルごとに経歴をまとめて記述するフォーマットです。時系列にとらわれず、特定の専門性やスキルを強調することができます。 | 異業種・異職種へ転職する方、経験社数が多くキャリアを整理したい方、特定の専門スキル（例：プロジェクトマネジメント、Webマーケティングなど）をアピールしたい方。 |
Excel形式のテンプレート
Microsoft Excelは、セルごとに情報を入力するためレイアウトが崩れにくく、職務経歴や実績を項目ごとにすっきりと整理できるのが特徴です。特に、売上高や達成率といった数値実績を多く記載する営業職やマーケティング職の方にとって、情報を整理しやすい形式と言えるでしょう。JIS規格の履歴書のように、かっちりとしたフォーマットで作成したい方にも適しています。
| テンプレートの種類 | 特徴 | このような方におすすめ |
|---|---|---|
| 編年体形式 | 時系列に沿って職歴を記述する基本的なフォーマットです。Excelの罫線を活かすことで、各経歴を整理して見やすくまとめることができます。 | 経歴に一貫性があり、各社での在籍期間や役職を分かりやすく示したい方。 |
| 逆編年体形式 | 直近の職歴から遡って記述するフォーマットです。最新の実績やスキルを上部に配置することで、採用担当者の関心を最初に引きつけます。 | 数値で示せる実績が多く、即戦力としてのアピールを強化したい営業職や技術職の方。 |
| キャリア形式（職能形式） | 保有スキルやプロジェクト経験ごとにシートを分けたり、項目を整理したりすることで、専門性を多角的にアピールできるフォーマットです。 | 複数のプロジェクト経験を持つITエンジニアの方、専門的な技術や知識を分野ごとに整理して見せたい方。 |
提出前に必ず確認したい最終チェックリスト
職務経歴書を書き終えたら、最後にもう一度だけ全体を見直しましょう。どんなに素晴らしい内容でも、たった一つのケアレスミスが採用担当者に「仕事が雑な人かもしれない」というマイナスの印象を与えかねません。書類選考の通過率を大きく左右する最終チェックです。以下のリストを使って、完璧な状態で提出できるようにしましょう。
基本項目：誤字脱字・表記揺れをなくす
誤字脱字や表記の不統一は、注意力や丁寧さに欠けるという印象に直結します。自分では気づきにくい部分なので、声に出して読んだり、時間を置いてから見直したり、可能であれば第三者に読んでもらうのがおすすめです。
| チェック項目 | 確認のポイント |
|---|---|
| 誤字・脱字 | 変換ミスや入力漏れがないか、一文字ずつ丁寧に確認します。特に、固有名詞（企業名、製品名、資格名など）は絶対に間違えないようにしましょう。 |
| 日付・連絡先 | 提出日、生年月日、学歴・職歴の年月日などに間違いや矛盾がないか確認します。電話番号やメールアドレスが正しく記載されているかも必須のチェックポイントです。 |
| 表記揺れ | 同じ意味の言葉が異なる表記で混在していないか確認します。（例：「Web」と「ウェブ」、「株式会社」と「(株)」、「顧客」と「お客様」など） |
| 年号の統一 | 「平成〇年」などの和暦と、「20〇〇年」などの西暦が混在していないか確認します。履歴書と職務経歴書で統一することも重要です。どちらかに揃えましょう。 |
| 言葉遣い | 「ら抜き言葉」や不適切な敬語を使っていないか確認します。です・ます調で統一し、ビジネス文書としてふさわしい言葉遣いを心がけましょう。 |
内容のクオリティ：アピール内容は万全か
書類の内容が、応募する企業や職種に対して最適化されているかを確認します。採用担当者の視点に立ち、「この人に会ってみたい」と思わせる内容になっているかを見直しましょう。
- 応募企業・職種との関連性：職務要約や自己PR、活かせるスキルなどが、応募先の求める人物像や仕事内容と合致していますか？
- 具体性と客観性：実績や成果は、「〇〇を頑張りました」といった抽象的な表現ではなく、「売上を前年比120%達成」「業務フロー改善により月間10時間の工数削減」など、具体的な数字を用いて示せていますか？
- 専門用語の多用：社内用語や業界用語を使いすぎていませんか？誰が読んでも理解できる、平易な言葉で説明できているか確認しましょう。
- ポジティブな表現：退職理由などを記載する場合、ネガティブな表現になっていませんか？「キャリアアップのため」など、前向きな言葉に変換しましょう。
- 履歴書との整合性：職務経歴書と履歴書の内容（在籍期間、企業名、役職など）に矛盾はありませんか？
形式・体裁：読みやすさへの配慮
採用担当者は多くの応募書類に目を通します。パッと見て内容が頭に入ってくるような、読みやすいレイアウト・フォーマットになっているかを確認しましょう。
A4用紙2枚程度に収まっているか
職務経歴書のボリュームは、多すぎても少なすぎてもいけません。一般的に、A4用紙1〜2枚が最適とされています。キャリアが豊富な方でも、最大3枚までには収めるようにしましょう。アピールしたい内容を絞り込み、簡潔にまとめることが重要です。
フォントやレイアウトの最終確認
- フォント：フォントの種類（MS明朝など）やサイズ（10.5〜12pt程度）は統一されていますか？見出しを少し大きくする、重要な部分を太字にするなどの工夫は効果的ですが、過度な装飾は避けましょう。
- レイアウト：余白は適切に設定されていますか？箇条書きや改行を効果的に使い、情報が整理されていて見やすいレイアウトになっているか確認しましょう。
- 印刷プレビュー：PC画面上と印刷時では見え方が異なる場合があります。一度印刷プレビューで全体のバランスを確認することをおすすめします。
提出方法：最後のひと手間を怠らない
書類が完成しても、提出方法でミスをしては元も子もありません。企業からの指定を改めて確認し、ビジネスマナーに沿った方法で提出しましょう。
- ファイル形式：企業から指定がある場合はそれに従います。特に指定がなければ、レイアウトが崩れず、誰でも閲覧できるPDF形式が一般的です。
- ファイル名：「職務経歴書_氏名_20231026.pdf」のように、「何の書類か」「誰の書類か」「いつ作成したものか」が一目でわかるファイル名に設定しましょう。
- パスワード設定：セキュリティの観点からパスワードを設定する場合は、パスワードを記載したメールを、書類を添付したメールとは別に送るのがマナーです。
- メールの文面：メールで送付する場合、件名、宛名、本文、署名など、ビジネスメールとして適切な内容になっているか確認しましょう。
- 最終版の保存：提出した最終版のデータは、面接対策のためにも必ず手元に保存しておきましょう。
まとめ
本記事では、転職活動の成否を分ける職務経歴書について、採用担当者の視点や履歴書との違いといった基本から、業種別のサンプル、具体的な書き方のポイントまでを網羅的に解説しました。
職務経歴書は、単なる業務経験の羅列ではありません。あなたの強みや実績、そして入社後の貢献意欲を伝えるための「プレゼンテーション資料」です。採用担当者は、あなたが自社で活躍できる人材かどうかを職務経歴書から判断しています。そのため、応募する企業や職種に合わせて内容を最適化することが、内定への一番の近道となります。
ご紹介したIT、営業、事務、販売といった業種別のサンプルやテンプレートを参考に、まずはご自身の経歴を棚卸ししてみてください。その上で、「実績は具体的な数字で示す」「活かせるスキルは応募先に合わせてアピールする」「自己PRでは再現性を伝える」といったポイントを意識して作成しましょう。未経験の業種に挑戦する場合でも、ポータブルスキルを明確にすることで、十分にあなたの魅力を伝えることが可能です。
この記事が、あなたの転職活動を成功に導く一助となれば幸いです。自信の持てる職務経歴書を完成させ、希望のキャリアを実現してください。
