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【履歴書は手書きとパソコンどっちが有利?】採用のプロが迷いを断ち切る判断基準を解説

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履歴書を手書きにするかパソコンで作るか、応募者の多くが悩むポイントです。この記事では、採用担当者の本音や業界・職種別の傾向を踏まえ、どちらが有利になるのかを分かりやすく解説します。結論から言うと、現在はパソコン作成が基本ですが、手書きならではの熱意が評価されるケースも存在します。本記事を読めば、企業の意図を汲み取った最適な判断基準が身につき、自信を持って選考に臨めるようになります。

目次

結論 履歴書はパソコン作成が基本 手書きが評価されるケースも

履歴書を作成する際、「手書きとパソコン、どちらで作成すべきか」は多くの求職者が最初に悩むポイントです。結論から言うと、現代の転職・就職活動においては、特別な指定がない限りパソコンでの作成が基本と考えて問題ありません。採用の現場では効率化が進み、読みやすく管理しやすいパソコン作成の履歴書が主流となっています。

しかし、だからといって手書きの履歴書が完全に時代遅れになったわけではありません。応募する企業や職種によっては、手書きの丁寧さや文字から伝わる人柄が評価されるケースも依然として存在します。まずは「原則パソコン作成」と押さえたうえで、状況に応じて手書きを選ぶという柔軟な視点を持つことが、選考を有利に進めるカギとなります。

なぜ今パソコンでの履歴書作成が主流なのか

近年、履歴書をパソコンで作成することが一般的になった背景には、企業側と応募者側双方のメリットがあります。特に採用担当者の視点では、業務効率化の観点からパソコン作成の履歴書が歓迎される傾向にあります。

まず、採用担当者は毎日数多くの応募書類に目を通します。手書きの文字には個人差があるため、どうしても読みにくさが生じることがありますが、パソコンで作成された履歴書は誰が作成してもフォントが統一されており、圧倒的に読みやすいのが特徴です。これにより、内容をスムーズに把握でき、選考の効率が大幅に向上します。

また、企業によってはATS(採用管理システム)を導入し、応募者情報をデータで一元管理しています。パソコンで作成された履歴書(特にPDF形式)はシステムへの取り込みが容易で、管理や共有がスムーズです。応募者にとっても、一度フォーマットを作成すれば複数の企業へ応募する際に使い回しができ、修正も簡単なため、作成時間を大幅に短縮できるという大きなメリットがあります。さらに、WordやExcelで体裁の整った書類を作成できること自体が、基本的なPCスキルを持っていることの証明にも繋がります。

手書きの履歴書が求められる例外的な場合とは

パソコン作成が主流である一方、手書きの履歴書が求められたり、評価されたりする例外的なケースも存在します。どのような場合に手書きを検討すべきか、具体的な例を見ていきましょう。

最も重要なのは、応募先企業からの指定です。募集要項に「履歴書は手書きで作成のこと」といった明確な指示がある場合は、必ずそれに従わなければなりません。この指示に従わないと、「募集要項をきちんと読んでいない」と判断され、選考で不利になる可能性が非常に高いです。

また、企業の文化や業界、職種によっても手書きが好まれる場合があります。以下の表に、手書きが評価される可能性のあるケースをまとめました。

手書きが評価されやすいケース理由・背景
企業の募集要項で「手書き」が指定されている場合企業の明確な指示であり、必ず従う必要があります。丁寧さや誠実さ、入社意欲の高さを確認する意図があると考えられます。
伝統や慣習を重んじる老舗企業や一部の金融機関企業の文化として、丁寧な手書きの文字から伝わる人柄や誠実さを重視する傾向があります。
秘書、受付、旅館の仲居など、人柄や丁寧さが特に求められる職種美しい文字や丁寧な書類作成能力が、そのまま仕事の質に繋がると判断されることがあります。
新卒採用や未経験職種への応募スキルや経験面でのアピールが難しい場合に、丁寧な手書きによって仕事に対する真摯な姿勢や熱意を伝えたいという戦略的な選択肢になり得ます。

これらのケースに該当する場合や、どうしても熱意を形で示したいと考える場合は、手書きでの作成を検討する価値があるでしょう。ただし、字に自信がない場合は、無理に手書きにせず、読みやすさを優先してパソコンで作成する方が賢明です。

履歴書を手書きで作成するメリット・デメリット

パソコンでの履歴書作成が一般的になった現在でも、手書きの履歴書が完全に時代遅れになったわけではありません。手書きには、パソコン作成にはない独自の良さがあり、特定の状況下では有利に働くこともあります。一方で、見過ごせないデメリットも存在します。ここでは、手書きで履歴書を作成する場合のメリットとデメリットを具体的に解説します。両方の側面を正しく理解し、あなたの状況に最適な選択をするための判断材料にしてください。

手書きのメリット 熱意や人柄が伝わりやすい

手書きの履歴書が持つ最大のメリットは、応募者の熱意や人柄といった、数値化できない人間的な側面を伝えやすい点にあります。手間と時間をかけて丁寧に仕上げられた書類は、採用担当者の心に響く可能性があります。

熱意や志望度の高さを示せる

パソコンであれば短時間で作成できる履歴書を、あえて手書きで作成するという行為そのものが、企業への強い入社意欲や熱意の表れと受け取られることがあります。特に、多くの応募書類に目を通す採用担当者にとって、一枚一枚丁寧に書き上げられた履歴書は目に留まりやすく、「手間を惜しまない真摯な応募者だ」というポジティブな印象を与える可能性があります。

丁寧さや誠実さといった人柄を伝えられる

「文字は人となりを表す」と言われるように、手書きの文字からは書き手の性格や人柄が垣間見えます。とめ・はね・はらいがしっかりとした、読みやすく丁寧な文字で書かれた履歴書は、書き手の真面目さ、誠実さ、几帳面さといった人柄を雄弁に物語ります。特に、正確性や丁寧な仕事ぶりが求められる事務職や秘書、公的機関などでは、文字の美しさがプラスの評価につながるケースも少なくありません。

他の応募者との差別化が図れる

パソコン作成の履歴書が大多数を占める中で、心のこもった手書きの履歴書は、それだけで採用担当者の記憶に残りやすくなります。活字にはない手書き文字ならではの温かみや個性が、他の応募者との差別化につながり、強い印象を残すきっかけになることもあります。

手書きのデメリット 時間がかかり修正も大変

手書きの履歴書には魅力的なメリットがある一方で、作成における物理的・精神的な負担が大きいというデメリットも存在します。応募活動を効率的に進める上では、これらのデメリットを十分に考慮する必要があります。

作成に多くの時間と手間がかかる

手書きの履歴書は、下書きから清書まで非常に時間がかかります。特に複数の企業に応募する場合、一社ごとに志望動機などを書き分ける必要があり、その都度すべての項目を書き直さなければなりません。パソコンであれば数分で済む修正や複製ができないため、応募企業が増えるほど、その負担は大きくなります。

書き損じのリスクと修正の難しさ

手書きの最大の難関は、書き損じが許されない点です。一文字でも間違えてしまうと、修正液や修正テープの使用はビジネスマナー違反と見なされるため、原則として最初からすべて書き直す必要があります。完成間近での書き損じは、時間的なロスだけでなく、大きな精神的ストレスにもつながります。

この修正の難しさは、手書きの履歴書作成における最も大きなデメリットと言えるでしょう。

読みやすさが書き手のスキルに依存する

文字の上手い下手によって、履歴書の読みやすさが大きく左右されます。丁寧に書いたつもりでも、文字の癖が強かったり、字が小さすぎたりすると、採用担当者にとっては読みにくく、内容が正確に伝わらない可能性があります。場合によっては、「読み手への配慮が足りない」というマイナスの印象を与えかねません。

以下の表に、手書き作成のメリット・デメリットの要点をまとめました。

項目具体的な内容
メリット
  • 時間と手間をかけたことで熱意や志望度の高さが伝わりやすい
  • 丁寧で美しい文字から、誠実さや真面目さといった人柄をアピールできる
  • パソコン作成が主流の中で、手書きであることが印象に残りやすく差別化につながる
デメリット
  • 下書きから清書まで時間がかかり、複数応募の際に負担が大きい
  • 書き損じた場合に一から書き直す必要があり、修正が非常に困難
  • 文字の上手い下手によって読みやすさが左右され、内容が伝わりにくくなるリスクがある
  • データの再利用ができず、応募企業ごとに作成する手間がかかる

履歴書をパソコンで作成するメリット・デメリット

近年、転職活動や就職活動において、パソコンで作成された履歴書は一般的になっています。手書きならではの良さがある一方で、パソコン作成にはそれを上回る多くのメリットが存在します。ここでは、パソコンで履歴書を作成する際のメリットとデメリットを、採用担当者の視点も交えながら具体的に解説します。

パソコン作成のメリット 効率的で読みやすい

パソコンで履歴書を作成する最大のメリットは、その効率性と客観的な読みやすさにあります。時間的なコストを削減し、採用担当者にとっても分かりやすい書類を作成できるため、多くの応募者にとって最適な方法と言えるでしょう。

作成・修正・管理が圧倒的に効率的

一度テンプレートを作成してしまえば、複数の企業に応募する際に基本情報を使い回すことができ、応募ごとに志望動機や自己PRを書き換えるだけで済みます。手書きのように一文字間違えただけで最初から書き直す必要はなく、誤字脱字の修正も簡単です。Wordなどのスペルチェック機能を使えば、ケアレスミスを未然に防ぐこともできます。また、作成したデータはパソコンやクラウドストレージに保存しておけば、紛失のリスクが低く、いつでもどこでも内容の確認や修正、印刷が可能です。

誰にとっても読みやすく見栄えが良い

手書きの文字には個性がありますが、人によっては読みにくい場合もあります。その点、パソコンで作成された履歴書は活字であるため、誰が読んでも読みやすいという普遍的なメリットがあります。統一されたフォントと整ったレイアウトは、採用担当者が短時間で多くの履歴書に目を通す際に、必要な情報を素早く把握する助けとなります。これにより、丁寧で分かりやすい書類を作成できる人物という印象を与えられます。

基本的なPCスキルをアピールできる

特に事務職やIT系の職種など、業務でパソコンを使用することが前提の求人では、パソコンで作成された履歴書を提出すること自体が、基本的なPCスキル(WordやExcelの操作能力、ITリテラシー)を持っていることの証明になります。適切にフォーマットが整えられた履歴書は、応募者の事務処理能力やビジネス文書の作成能力の高さを示す材料にもなり得ます。

パソコン作成のデメリット 個性を出しにくい

多くのメリットがある一方で、パソコン作成の履歴書にはいくつかのデメリットも存在します。特に、応募する企業や職種によっては、パソコン作成であることがマイナスに働く可能性もゼロではありません。

熱意や人柄が伝わりにくい可能性がある

パソコンで作成された履歴書は、テンプレートを使用することが多いため、どうしても他の応募者と似たような、画一的な印象を与えてしまうことがあります。手書きの文字から感じ取れる丁寧さや温かみ、人柄といった要素が伝わりにくく、「手間を省いた」「熱意が感じられない」と受け取る採用担当者も一部にはいるかもしれません。特に、伝統を重んじる企業や、人との繋がりを大切にする接客業などでは注意が必要です。

テンプレートの使い回しによる志望度の低下

効率化できる点はメリットですが、それが裏目に出ることもあります。特に志望動機や自己PR欄まで他の企業への応募内容をそのまま使い回してしまうと、採用担当者にはすぐに見抜かれてしまいます。「誰にでも当てはまる内容だ」「自社への志望度が低い」と判断され、書類選考で不利になる大きな原因となります。

PCスキルによっては作成に手間取ることも

パソコンの操作に不慣れな方にとっては、レイアウトの調整や印刷設定などがかえってストレスになり、手書きよりも時間がかかってしまうケースもあります。意図せずレイアウトが崩れてしまったり、証明写真のデータ貼り付けがうまくいかなかったりすると、見栄えの悪い履歴書になってしまい、かえって評価を下げてしまうリスクも考えられます。

項目メリットデメリット
効率性作成・修正・管理が容易で、時間を大幅に短縮できる。安易な使い回しは志望度が低いと見なされるリスクがある。
視認性文字が均一で誰にでも読みやすく、レイアウトが整っている。テンプレート利用により、他の応募者と差別化しにくい。
アピール基本的なPCスキルやITリテラシーを自然にアピールできる。手書きから伝わる熱意や人柄といった情緒的なアピールがしにくい。
スキル依存度Web応募やデータでの提出にスムーズに対応できる。PCスキルが低い場合、作成に手間取ったり、見栄えが悪くなったりする。

採用担当者はどう見る?手書きとパソコンの履歴書に対する本音

履歴書が手書きかパソコン作成かというだけで、合否が決定することはほとんどありません。採用担当者は、形式そのものよりも、そこに書かれている内容や、書類全体の完成度を重視しています。しかし、どちらの形式で作成されたかによって、応募者の異なる側面を評価しているのも事実です。ここでは、採用担当者がそれぞれの履歴書から何を読み取ろうとしているのか、その本音に迫ります。

手書きの履歴書から読み取ること

手書きの履歴書は、その人の「人となり」や「仕事への姿勢」を判断する材料として見られる傾向があります。文字には個性が表れやすく、パソコン作成の履歴書よりも多くの情報を読み取れると感じる採用担当者も少なくありません。

チェックポイントプラス評価に繋がる点マイナス評価に繋がる点
文字の丁寧さ一字一字が丁寧に書かれており、止め・はね・はらいがしっかりしている。読み手のことを意識した、誠実で真面目な人柄が伝わる。殴り書きのように雑、判読が難しい。仕事も雑に進めるのではないか、入社意欲が低いのではないかという懸念を持たれる。
書類全体の完成度誤字脱字がなく、インクのかすれやにじみもない。証明写真がまっすぐ丁寧に貼られているなど、細部まで気配りができている。修正液や修正テープが多用されている。準備不足や、ビジネスマナーへの理解不足を疑われる可能性がある。
熱意・志望度時間と手間のかかる手書きで作成されていること自体が、企業への高い関心や入社意欲の表れと受け取られることがある。空欄が目立つ、内容が薄いなど、手間をかけた割に中身が伴っていない場合、かえって意欲の低さが際立ってしまう。

特に重視されるのは、字の上手い下手よりも「丁寧に書こうとする姿勢」です。たとえ字に自信がなくても、心を込めて書かれた文字は採用担当者に良い印象を与えます。逆に、どれだけ素晴らしい経歴が書かれていても、読めないほど雑な文字であれば、内容を正しく評価してもらえない可能性さえあります。

パソコンの履歴書から読み取ること

パソコンで作成された履歴書は、今やビジネスシーンの標準です。そのため、採用担当者は基本的なITスキルや、ビジネス文書作成能力の有無を判断する材料として見ています。特に、効率性や論理性が求められる職種では、パソコン作成の履歴書が好まれる傾向にあります。

チェックポイントプラス評価に繋がる点マイナス評価に繋がる点
基本的なPCスキルWordやExcelなどの基本的なソフトを扱えることの証明になる。特に事務職やIT系の職種では、最低限のスキルがあると判断される。フォントの種類やサイズがバラバラ、インデントが不揃いなど、基本的な書式設定ができていない。PCスキルに不安があると思われる。
レイアウト・構成力情報が整理されており、見やすいレイアウトになっている。限られたスペースに要点をまとめ、論理的にアピールできている。改行が不自然、項目ごとの余白がバラバラなど、全体的に読みにくい。情報を整理する能力や、相手への配慮が欠けている印象を与える。
内容の個別最適化応募企業に合わせて志望動機や自己PRがしっかりと作り込まれている。企業研究をしっかり行っていることが伝わる。明らかにテンプレートをコピー&ペーストしただけで、どの企業にも当てはまるような内容。使い回しと判断され、志望度が低いと見なされる。

パソコン作成の場合、誰でも同じように整った書類が作れるからこそ、「細部へのこだわり」が評価の分かれ目となります。誤字脱字がないのはもちろん、レイアウトの美しさや、応募企業のためだけに作られた熱意ある内容になっているかどうかが厳しくチェックされています。ただ作っただけでは、他の応募者の中に埋もれてしまう可能性があることを覚えておきましょう。

履歴書を手書きかパソコンか選ぶための3つの判断基準

これまで手書きとパソコン作成、それぞれのメリット・デメリットを見てきました。しかし、「結局自分の場合はどっちを選べば良いの?」と迷ってしまう方も多いでしょう。ここからは、あなたが最適な選択をするための具体的な判断基準を3つのステップで詳しく解説します。

判断基準1 企業の指定を確認する

最も重要かつ最初に行うべきことは、応募先企業の指示を確認することです。企業の採用サイトや募集要項に、履歴書の作成方法について明記されている場合があります。

例えば、「履歴書は手書きで作成の上、郵送してください」「当社指定のフォーマットをダウンロードし、PCで作成してメールで送付してください」といった具体的な指示です。もし企業から指定がある場合は、その指示に必ず従いましょう。指示に従わないと、「募集要項をきちんと読んでいない」「ルールを守れない人」というマイナスの印象を与えかねません。選考のスタートラインに立つためにも、まずは企業の指定を確認することが鉄則です。

「どちらでも可」「特に指定なし」と記載されている場合、または何も書かれていない場合に、次の判断基準に進みましょう。

判断基準2 応募する業界や職種で判断する

企業の指定がない場合は、応募する業界や職種の特性に合わせて作成方法を選ぶのが有効です。業界や職種によって、手書きとパソコンのどちらが好まれるか、一般的な傾向があります。

手書きが好まれやすい業界・職種

手書きの履歴書は、文字から伝わる丁寧さや温かみ、入社への熱意が評価される傾向にあります。特に、人柄や誠実さが重視される業界・職種では好印象に繋がることがあります。

  • 伝統を重んじる老舗企業や金融機関の一部: 企業の文化として、丁寧な手書きの書類を評価する風土が残っている場合があります。
  • 教育業界、公務員: 誠実さや真面目な人柄が求められるため、丁寧な手書きが好印象を与えることがあります。
  • 接客・販売、介護・福祉、秘書・受付など: 人と直接関わる仕事では、文字から伝わる人柄や温かみがプラスに働く可能性があります。

ただし、これらの業界・職種でも近年はパソコン作成が一般化しています。あくまで「迷った場合の判断材料の一つ」として捉えましょう。

パソコンが好まれやすい業界・職種

ITリテラシーや効率性、論理的思考力が求められる業界・職種では、パソコンでの履歴書作成が一般的であり、むしろ推奨されます。手書きで提出すると、PCスキルに不安があるのではないか、あるいは効率性を重視しない人物ではないか、という懸念を持たれる可能性もあります。

  • IT・Web業界、外資系企業、コンサルティング業界: PCスキルは必須であり、履歴書もビジネス文書の一つとして、分かりやすく合理的に作成されていることが求められます。
  • ベンチャー・スタートアップ企業: 効率とスピードが重視されるため、パソコンでの作成が合理的と判断されます。
  • エンジニア、デザイナー、マーケター、事務職全般: 業務でパソコンを日常的に使用するため、履歴書を通じて基本的なPCスキルを示すことが期待されます。

これらの業界・職種では、特別な理由がない限りパソコンで作成するのが無難です。

作成方法好まれやすい業界・職種の例評価されやすいポイント
手書き老舗企業、金融機関の一部、教育、公務員、接客・販売、秘書、介護・福祉など丁寧さ、誠実さ、熱意、人柄
パソコンIT・Web業界、外資系企業、コンサルティング、ベンチャー、エンジニア、マーケター、事務などPCスキル、効率性、論理的思考力、情報整理能力

判断基準3 アピールしたいスキルで判断する

最後に、あなた自身が持つスキルや強みを効果的にアピールするという視点で作成方法を選ぶのも一つの手です。履歴書は、あなたという商品を売り込むためのプレゼンテーション資料でもあります。

例えば、字の綺麗さや丁寧さに自信があり、仕事の正確性や真摯な姿勢をアピールしたいのであれば、あえて手書きを選ぶ戦略も考えられます。特に、秘書や経理など、細かい作業の正確性が求められる職種では有効かもしれません。

一方で、基本的なPCスキル(Word、Excelなど)をアピールしたい場合は、パソコンでの作成が最適です。レイアウトを整え、見出しや箇条書きを効果的に使うことで、情報整理能力や論理的思考力の高さを示すこともできます。特に、企画職やマーケティング職など、資料作成能力が問われる職種では、履歴書そのものがスキルを証明する成果物となります。

このように、「どちらが正解か」と考えるのではなく、「どちらが自分の魅力を最大限に伝えられるか」という視点で判断することで、より戦略的な履歴書作成が可能になります。

履歴書作成でよくある質問 Q&A

履歴書を手書きにするかパソコンにするか、いざ作成しようとすると細かい疑問が次々と浮かんでくるものです。ここでは、多くの就職・転職活動者が抱える履歴書作成に関する疑問について、Q&A形式で分かりやすく解説します。

指定がない場合は手書きとパソコンどっち?

応募企業から履歴書の作成方法について特に指定がない場合、パソコンでの作成が最も無難であり、推奨されます。

現代のビジネスシーンでは、PCスキルは必須の能力と見なされています。パソコンで作成された履歴書は、基本的なITリテラシーがあることの証明にもなります。また、採用担当者にとっても「読みやすい」「管理しやすい」というメリットがあるため、特別な理由がない限りはパソコンで作成しましょう。

ただし、応募する企業の文化や職種によっては手書きの方が好印象を与える可能性もゼロではありません。例えば、伝統を重んじる老舗企業や、手書きの文字で人柄を伝えたいと考える場合などです。その際は、この記事で解説した判断基準を参考に、自身の状況に合わせて最適な方法を選択してください。迷った場合は、パソコン作成を選んでおけば間違いありません。

パソコンで作成した履歴書に手書きで署名するのはあり?

基本的には不要です。パソコンで作成した履歴書の場合、氏名欄にキーボードで入力した氏名があれば、それが署名の代わりと見なされます。そのため、印刷後にわざわざ手書きで署名を追加する必要はありません。

履歴書テンプレートによっては署名欄が設けられているものもありますが、その場合もPCで氏名を入力すれば問題ありません。むしろ、一部分だけ手書きにすると、全体の統一感が損なわれる可能性もあります。

ただし、企業から「自筆での署名」を別途求められた場合に限り、その指示に従いましょう。同様に、押印についても「押印必須」と指定されている場合のみ対応すればよく、指示がなければ不要です。

職務経歴書も手書きにすべき?

職務経歴書は、パソコンで作成するのが絶対的な原則です。たとえ履歴書を手書きで作成する場合でも、職務経歴書は必ずパソコンで作成してください。

職務経歴書は、これまでの業務内容や実績を具体的に、かつ分かりやすく伝えるための書類です。A4用紙1〜2枚、場合によってはそれ以上の情報量を盛り込むため、手書きでは非常に読みにくくなってしまいます。採用担当者は多くの応募書類に目を通すため、読みやすさは極めて重要です。

また、職務経歴書は自身のキャリアに合わせて内容を更新したり、応募する企業に合わせてアピールポイントを調整したりすることが頻繁にあります。パソコンで作成しておけば、修正やカスタマイズが容易に行えるという大きなメリットもあります。

パソコン作成の場合、証明写真はデータと印刷後貼付どっち?

写真データをファイルに直接貼り付ける方法を推奨します。

パソコンで履歴書を作成する最大のメリットの一つは、証明写真のデータを直接ファイルに挿入できる点です。これにより、印刷後にのりで貼り付ける手間が省けるだけでなく、以下のようなメリットがあります。

  • 写真が剥がれてしまう心配がない
  • 写真の傾きや汚れがなく、見た目がきれい
  • データを一度用意すれば、複数の履歴書に簡単に使い回せる

写真館で撮影すれば、多くの場合データで写真を受け取ることができます。そのデータをWordやExcelの所定の位置に挿入しましょう。もし手元に写真の現物しかない場合は、スキャナで取り込むか、スマートフォンアプリなどを利用してきれいにデータ化してから使用してください。

提出時のファイル形式とフォントはどうすればいい?

作成した履歴書をメールなどで提出する際は、PDF形式に変換するのがビジネスマナーです。WordやExcelのファイルのまま送付すると、閲覧環境の違いによってレイアウトが崩れてしまったり、第三者に内容を改変されたりするリスクがあります。

また、パソコンで作成する際のフォントや文字サイズは、読みやすさを最優先に考えましょう。一般的なビジネス文書で推奨される設定は以下の通りです。

項目推奨される設定
ファイル形式PDF形式(ファイル名は「履歴書_氏名_日付.pdf」など分かりやすくする)
フォント明朝体(MS明朝、游明朝など)が基本。可読性の高いゴシック体(メイリオ、游ゴシックなど)も可。
文字サイズ氏名などの大きな項目は14〜18pt、本文は10.5〜11ptが一般的。

デザイン性の高いフォントや、小さすぎて読みにくい文字は避け、採用担当者がストレスなく読める書類作りを心がけましょう。

まとめ

履歴書は手書きかパソコンか、結論として現在はパソコンでの作成が基本です。採用担当者にとって読みやすく、作成者の基本的なPCスキルも示せるため、特に指定がなければパソコンで作成するのが無難でしょう。ただし、企業の指定がある場合や、応募先の業界・職種によっては、手書きならではの丁寧さや熱意が評価されることもあります。最も大切なのは、募集要項をよく確認し、自身の強みを最大限にアピールできる方法を選ぶことです。この記事で解説した判断基準を参考に、最適な履歴書を作成してください。

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