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【内定者が使った志望動機の書き方を大公開!】すぐに使える業界別テンプレート例文付き

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「志望動機が思いつかない」「ありきたりな内容になってしまい、書類選考で落ちてしまう」と悩んでいませんか?採用担当者は、志望動機からあなたの入社意欲や自社との相性、将来の活躍可能性を見ています。この記事を読めば、採用担当者に「会ってみたい」と思わせる、内定レベルの志望動機の書き方が全てわかります。結論として、評価される志望動機とは「なぜこの会社でなければならないのか」を、自己分析と企業研究に基づいたあなただけのエピソードで論理的に示すことです。本記事では、内定者が実践した志望動機の作り方を3つのステップで解説し、IT・メーカー・金融・商社など、主要業界別にすぐに使えるテンプレート例文を豊富に紹介します。さらに、他の就活生と差がつくコツや、絶対に避けるべきNG例文も具体的に解説。この記事を最後まで読めば、もう志望動機で悩むことはありません。あなただけの最高の志望動機を完成させ、内定を掴み取りましょう。

目次

なぜ重要か知ろう 採用担当者が志望動機で見るポイント

エントリーシートや面接で必ずと言っていいほど問われる「志望動機」。多くの就活生が頭を悩ませるこの質問は、なぜこれほどまでに重要視されるのでしょうか。それは、採用担当者が志望動機から「自社で長く活躍してくれる人材か」を見極めようとしているからです。

採用活動には多くの時間とコストがかかります。そのため、企業は「入社後のミスマッチ」を何よりも避けたいと考えています。志望動機は、あなたの熱意やスキルが、企業の文化や事業内容とどれだけ合致しているかを判断するための重要な指標なのです。

具体的に、採用担当者は以下の4つのポイントを重点的にチェックしています。

  • 入社意欲の高さ(熱意):「数ある企業の中で、なぜうちの会社なのか」という問いに、あなた自身の言葉で答えられているかを見ています。企業のどこに魅力を感じ、入社への強い意志があるかを評価します。
  • 企業理解度とマッチ度:企業の事業内容、企業理念、社風などをどれだけ深く理解しているかを確認します。その上で、あなたの価値観や強みが企業と合っているか(カルチャーフィット)を判断します。
  • 入社後の貢献可能性:あなたが持つスキルや経験、ポテンシャルが、入社後にどのように活かされ、企業の成長に貢献してくれるかをイメージできるかを見ています。
  • 人柄や価値観:志望動機を語るエピソードから、あなたがどんなことにやりがいを感じ、物事にどう向き合う人物なのか、その人柄や価値観を理解しようとしています。

これらのポイントを意識することで、採用担当者の心に響く、説得力のある志望動機を作成することができます。

志望動機と自己PRの決定的な違い

就職活動において、志望動機と自己PRはセットで求められることが多いですが、その役割は明確に異なります。この違いを理解しないままでは、的確なアピールはできません。それぞれの目的と伝えるべき内容を整理しましょう。

一言で言えば、自己PRは「自分」を主語にした強みのプレゼンテーションであり、志望動機は「企業」を主語にして、自分の強みをどう活かしたいかを伝えるラブレターのようなものです。この2つの違いを以下の表で確認してください。

項目志望動機自己PR
目的なぜこの会社で働きたいのか、入社意欲を伝える自分がどんな強みを持つ人材なのかを伝える
アピール内容企業への共感、入社後に実現したいこと、貢献できること自身の強み、スキル、経験、人柄
話のベクトル自分 → 企業(企業への貢献意欲)過去の経験 → 自分(自身の能力証明)

優れた志望動機は、自己PRで示した強みと一貫性があります。「私の強みは〇〇です(自己PR)。その強みを、貴社の△△という事業でこのように活かして貢献したいです(志望動機)」というように、2つを繋げて語ることで、あなたのアピールは格段に説得力を増します。

熱意と論理性が伝わる志望動機とは

採用担当者を惹きつける志望動機には、「熱意」と「論理性」という2つの要素が不可欠です。どちらか一方に偏ってしまうと、説得力に欠ける内容になってしまいます。この2つのバランスを意識することが、内定レベルの志望動機を作成する鍵となります。

熱意とは、「なぜこの会社でなければならないのか」を伝える情熱です。これは、単に「好きです」「頑張ります」といった精神論ではありません。以下のような具体的な要素で示すことが重要です。

  • 原体験との結びつき:過去の経験から「なぜこの業界・この会社に興味を持ったのか」を具体的に語ることで、志望動機に深みとオリジナリティが生まれます。
  • 企業研究の深さ:企業の製品やサービス、企業理念、社員の方々の働き方など、徹底的に調べた上で、どこに強く共感したのかを自分の言葉で伝えます。
  • 将来のビジョン:入社後に成し遂げたいことや、その企業で実現したいキャリアプランを明確に語ることで、本気度と将来性を示します。

一方で、論理性とは、「なぜ自分がこの会社で活躍できるのか」を客観的に示す説得力です。熱意という想いを、採用担当者が納得できる形で伝えるための土台となります。

  • 自己分析との接続:自分の強みやスキルが、企業のどの事業領域や職務で活かせるのかを具体的に示します。
  • 貢献の具体性:「貢献したい」という言葉だけでなく、「自分の〇〇という能力を活かして、△△という課題解決に貢献できる」というように、入社後の活躍イメージを明確に提示します。
  • 一貫したストーリー:結論(なぜ志望するのか)→理由(具体的なエピソード)→貢献(どう活躍したいか)というように、話の筋道が通っていることが大切です。

熱意だけでは「想いは強いが、本当に活躍できるのだろうか?」という懸念を抱かせ、論理性だけでは「優秀そうだが、うちの会社でなくても良いのでは?」と思われてしまいます。「この会社で働きたい」という強い熱意を、誰もが納得できる論理的な根拠で支えること。これが、採用担当者の心を動かす志望動機の条件です。

【基本】内定レベルの志望動機の書き方 3ステップ

採用担当者の心に響く、説得力のある志望動機は、実はシンプルな3つのステップで作成できます。多くの内定者が実践しているこの基本的な型をマスターすれば、誰でも論理的で熱意の伝わる志望動機を書き上げることが可能です。この章では、自己分析から構成作成まで、具体的な手順に沿って「内定レベルの志望動機」の作り方を徹底解説します。

ステップ1 自己分析で「自分の軸」を言語化する

志望動機作成の第一歩は、自分自身を深く理解することから始まります。なぜなら、「なぜその業界なのか」「なぜその会社で働きたいのか」という問いに対する答えの根源は、すべてあなた自身の価値観や経験の中にあるからです。自己分析を通じて「就活の軸」を明確にすることで、志望動機に一貫性と説得力が生まれます。

具体的な自己分析の方法として、以下のフレームワークが有効です。

  • モチベーショングラフの作成
    これまでの人生(部活動、アルバイト、学業など)を振り返り、モチベーションが上下した出来事をグラフにします。そして「なぜその時に楽しかったのか」「何が辛かったのか」を深掘りすることで、自分がやりがいを感じる瞬間や大切にしている価値観が見えてきます。
  • Will-Can-Mustのフレームワーク
    「Will(やりたいこと)」「Can(できること・得意なこと)」「Must(やるべきこと・求められること)」の3つの観点から自分を整理する方法です。この3つの円が重なる部分が、あなたにとって理想的なキャリアの方向性を示しており、志望動機を考える上での強力な指針となります。
  • 他己分析
    友人や家族、大学のキャリアセンターの職員など、第三者に自分の長所や短所、印象などを聞くことで、自分では気づかなかった客観的な強みや特徴を発見できます。

これらの分析を通じて見えてきた自分の価値観や強みを、「就活の軸」として言語化しましょう。これが志望動機の土台となります。

自己分析から「就活の軸」を言語化する例

自己分析で分かったこと(価値観・強み)言語化した「就活の軸」
文化祭で実行委員として裏方の仕事に徹し、イベントが成功した時に大きな喜びを感じた。多くの人を支え、社会に貢献できる仕事がしたい。
プログラミングの学習で、新しい技術を習得し、それを使って課題を解決するプロセスが楽しかった。自身の専門性を高め、技術力で課題解決に貢献できる環境で働きたい。
アルバイト先のカフェで、常連のお客様との対話を通じて、お店のファンを増やすことにやりがいを感じた。顧客と長期的な信頼関係を築き、一人ひとりに寄り添った価値提供ができる仕事がしたい。

ステップ2 企業研究で「自分との接点」を見つける

自己分析で「自分の軸」が固まったら、次はその軸と企業の間に「接点」を見つける作業、つまり企業研究に移ります。企業研究の目的は、「なぜ他の企業ではなく、この企業でなければならないのか」という問いに、具体的な根拠を持って答えるためです。数ある企業の中からその一社を選んだ理由を明確にすることで、志望動機の説得力が飛躍的に高まります。

企業研究は、以下の方法で多角的に行いましょう。

  • 企業の公式情報を読み込む
    企業の採用サイトだけでなく、コーポレートサイトのIR情報(投資家向け情報)や中期経営計画、社長メッセージなどを確認します。企業の事業内容、理念、今後のビジョンなどを深く理解することが重要です。
  • OB・OG訪問やインターンシップに参加する
    実際にその企業で働く社員の方から直接話を聞くことで、Webサイトだけでは分からない社風や仕事のやりがい、大変なことなど、リアルな情報を得ることができます。
  • 競合他社と比較する
    同じ業界の他の企業と比較することで、その企業ならではの強みや独自性、業界内でのポジションが明確になります。「A社は価格競争力、B社はブランド力、そして貴社は技術力と顧客サポートで差別化を図っている」といったように、相対的な視点を持つことが大切です。

企業研究で得た情報と、ステップ1で明確にした「自分の軸」を照らし合わせ、両者が重なる部分が「自分との接点」です。この接点こそが、あなただけのオリジナルな志望動機の核となります。

「自分の軸」と「企業の特徴」を結びつける接点の見つけ方

自分の軸(Will/Can)企業研究で分かったこと(企業の特徴)自分との接点(志望動機への昇華)
チームで大きな目標を達成したい。プロジェクト単位で多様な部署のメンバーが協力する文化がある。部署の垣根を越えて協力し合う貴社の環境で、チームの一員として大きな成果を上げたい。
自身の強みである分析力を活かしたい。膨大な顧客データを活用したマーケティング戦略に強みを持っている。私の分析力を活かし、貴社のデータドリブンな意思決定に貢献し、事業成長を加速させたい。
挑戦できる環境で成長したい。若手にも裁量権を与え、新規事業の立ち上げを積極的に支援している。挑戦を推奨する貴社の風土の中で、主体的に行動し、将来的には新規事業の創出に携わりたい。

ステップ3 構成を作る 伝わるフレームワークPREP法

自己分析と企業研究で志望動機の中身が固まったら、最後にそれを「伝わる形」に整えます。ここで非常に有効なのが、PREP法という文章構成のフレームワークです。PREP法は「Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(再結論)」の順で話を展開することで、聞き手や読み手が内容を理解しやすくなる論理的な構成術です。忙しい採用担当者にも要点を的確に伝えることができます。

志望動機をPREP法に当てはめると、以下のようになります。

  • Point(結論):私が貴社を志望する理由は〇〇です。
  • Reason(理由):なぜなら、私の△△という就活の軸と、貴社の□□という点が合致しているからです。
  • Example(具体例):実際に私は学生時代に〇〇という経験をし、そこから△△という価値観を持つようになりました。
  • Point(再結論):この経験で培った力を活かし、貴社で〇〇として貢献したいです。

このフレームワークに沿って、ステップ1と2で準備した要素を組み立てていきましょう。そうすることで、誰が読んでも分かりやすく、かつあなたの熱意と論理性が伝わる志望動機が完成します。

志望動機におけるPREP法の構成

構成要素書くべき内容ポイント
P (Point)結論:貴社を志望する理由「私が貴社を志望する理由は、〇〇だからです。」と、最も伝えたいことを最初に一文で述べる。
R (Reason)理由:結論に至った理由(自分の軸と企業との接点)「なぜなら~」と続け、自己分析で見つけた自分の軸と、企業研究で見つけた企業の特徴が、どのように合致しているのかを説明する。
E (Example)具体例:理由を裏付ける具体的なエピソード学生時代の経験などを挙げ、理由に説得力を持たせる。自身の強みや価値観がどのように培われたかを示す。
P (Point)再結論:入社後の貢献意欲・将来の展望「その経験を活かして、貴社で〇〇として貢献したいです。」と、入社後の活躍イメージを具体的に伝え、熱意を示す。

【業界別】すぐに使える志望動機の書き方とテンプレート例文

ここからは、具体的な業界別に志望動機の書き方と例文を紹介します。業界ごとに求められる人物像やアピールすべきポイントは異なります。自分の経験や強みと結びつけながら、あなただけの志望動機を作成するための参考にしてください。各例文には作成のポイントも解説していますので、テンプレートとして活用しながらオリジナリティを出していきましょう。

IT業界の志望動機 例文と作成ポイント

IT業界は技術の進歩が速く、社会のインフラとして不可欠な存在です。DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進役として、今後も高い成長が見込まれます。この業界を志望する際は、技術への興味関心だけでなく、「IT技術を使って何を成し遂げたいのか」という具体的なビジョンを示すことが重要です。

ポイント具体的な内容
技術への探求心新しい技術やプログラミング言語を自主的に学んでいる経験や、学習意欲の高さを示します。
論理的思考力複雑な課題を分解し、順序立てて解決策を考えた経験などをアピールします。
課題解決への意欲IT技術を用いて、社会や企業のどのような課題を解決したいのかを具体的に述べます。

SIer・受託開発の志望動機 例文

【例文】

私が貴社を志望する理由は、幅広い業界の顧客に対して最適なソリューションを提供し、企業の根幹を支えるDX推進に貢献したいと考えているからです。大学のゼミで、地域の中小企業が抱える課題を調査した際、多くの企業がIT化の遅れによる業務非効率に悩んでいることを知りました。この経験から、ITの力で多様な企業の成長を支援できるSIerの仕事に強い魅力を感じています。

中でも貴社は、金融や製造といった基幹産業に強固な顧客基盤を持ち、上流工程から下流工程まで一貫して携われる点に惹かれました。私の強みである「相手の立場に立って課題を特定する傾聴力」を活かし、顧客の潜在的なニーズまで汲み取ったシステム開発に貢献したいです。入社後は、一日も早く貴社の技術とノウハウを吸収し、将来的にはプロジェクトマネージャーとして大規模案件を成功に導ける人材になりたいと考えております。

Webサービス・事業会社の志望動機 例文

【例文】

私が貴社を志望する理由は、ユーザーファーストを徹底したサービス開発に携わり、「人々の生活をより豊かに、便利にしたい」という自身の想いを実現できると考えたからです。私は以前から貴社の提供するフリマアプリ「メルカリ」を愛用しており、直感的なUI/UXデザインと、誰もが安心して利用できる仕組みに感銘を受けてきました。単にモノを売買するだけでなく、新しい価値観や人との繋がりを生み出す貴社のサービスに、開発者として関わりたいと強く思うようになりました。

大学ではWebアプリケーション開発を専攻し、チームでECサイトを制作した経験があります。その中で私は、ユーザーインタビューを通じて得たフィードバックを基に、UI改善を提案・実装する役割を担いました。この経験で培った「ユーザー視点で課題を発見し、技術で解決する力」は、貴社のサービスをさらに成長させる上で必ず活かせると確信しております。入社後は、データ分析に基づいた改善提案などを通じて、サービスのグロースに貢献したいです。

メーカー(製造業)の志望動機 例文と作成ポイント

メーカー(製造業)は、「モノづくり」を通じて社会に貢献する業界です。製品への愛着や、その製品が人々の生活をどう豊かにしているかを語ることが重要になります。また、品質へのこだわりや技術力、そしてチームで一つの製品を作り上げる協調性もアピールすべきポイントです。

ポイント具体的な内容
モノづくりへの情熱なぜモノづくりに携わりたいのか、その原体験や想いを具体的に伝えます。
製品への愛着・共感その企業の製品との出会いや、製品を通じて感じた魅力、改善点などを自分の言葉で語ります。
貢献したい職種と理由研究開発、生産技術、品質管理、営業など、どの職種でどのように貢献したいかを明確にします。

自動車メーカーの志望動機 例文

【例文】

私が貴社を志望するのは、世界トップレベルの安全技術と環境技術を追求し、「交通事故ゼロ」という究極の目標に挑戦し続ける姿勢に強く共感したからです。幼い頃、父が運転する貴社の車に乗っていた際に事故に遭いましたが、エアバッグなどの安全性能のおかげで大事に至りませんでした。この経験から、人々の命を守る自動車開発に携わりたいという想いが私の原点となっています。

大学では機械工学を専攻し、特に衝突安全性能に関する研究に力を入れてきました。貴社のインターンシップに参加させていただいた際には、シミュレーション技術を駆使してミリ単位で安全性を追求する現場の熱意に触れ、ここで働きたいという気持ちを一層強くしました。私の研究で培った解析スキルと粘り強さを活かし、貴社の安全技術開発に貢献し、世界中の人々に「安心・安全な移動の喜び」を届けたいです。

食品メーカーの志望動機 例文

【例文】

「食」を通じて人々の日常に笑顔と健康を届けたいという想いから、貴社を志望いたします。共働きの両親のもとで育った私は、幼い頃から貴社の冷凍食品に親しんできました。手軽で美味しいだけでなく、栄養バランスまで考えられた製品のおかげで、忙しい中でも家族団らんの温かい食卓があったと感じています。この経験から、私も人々の生活に寄り添い、食の力で日常を支える仕事がしたいと考えるようになりました。

貴社は、健康志向の高まりやライフスタイルの多様化といった時代のニーズを的確に捉え、革新的な商品を次々と生み出しています。大学のゼミで学んだマーケティングの知識を活かし、私も貴社のマーケティング部門の一員として、まだ光の当たっていない顧客ニーズを発掘し、新たなヒット商品の企画に携わりたいです。お客様の「こんな商品が欲しかった」という声を生み出すことで、貴社の事業成長に貢献したいと考えております。

金融業界の志望動機 例文と作成ポイント

金融業界は、経済活動の血液とも言える「お金」を扱い、社会の基盤を支える重要な役割を担っています。そのため、高い倫理観と責任感、そして誠実さが求められます。なぜ金融なのか、そして数ある金融機関の中でなぜその企業なのかを、自身の経験と結びつけて論理的に説明することが不可欠です。

ポイント具体的な内容
誠実さと責任感人の資産を預かる仕事であるため、信頼に足る人物であることを示すエピソードを伝えます。
社会貢献への意欲金融の力で、企業や個人の挑戦を支え、経済の発展に貢献したいという高い視座を示します。
なぜその金融機関か銀行、証券、保険などの業態の違いや、企業ごとの強み(顧客基盤、海外展開など)を理解し、志望理由を明確にします。

銀行(メガバンク・地方銀行)の志望動機 例文

【例文】

私が貴行を志望する理由は、地域に根差した金融サービスを通じて、地元企業の成長を力強く支援し、地域経済の活性化に貢献したいからです。私の実家は地方で小さな町工場を営んでおり、資金繰りに窮した際に、親身に相談に乗り、最適な融資を提案してくださったのが貴行でした。単なる資金提供に留まらず、経営課題の解決まで伴走する姿を目の当たりにし、私も企業の最も身近なパートナーとして挑戦を支える銀行員になりたいと強く感じました。

大学時代、飲食店でのアルバイトリーダーとして、売上データ分析に基づいた新メニューの提案を行い、客単価の10%向上に貢献しました。この経験で培った「課題分析力」と「相手の立場に立った提案力」は、法人営業としてお客様の事業内容や将来のビジョンを深く理解し、最適なソリューションを提供する上で必ず活かせると考えております。お客様との信頼関係を第一に、地域経済の発展に貢献できる人材を目指します。

証券会社の志望動機 例文

【例文】

私が貴社を志望する理由は、直接金融のプロフェッショナルとして、企業の成長戦略を実現し、日本経済のダイナミズムに貢献したいという強い想いがあるからです。大学でコーポレートファイナンスを学ぶ中で、企業の成長には資金調達が不可欠であり、証券会社がその重要な役割を担っていることを知りました。特に、業界トップクラスの実績を誇る貴社のリサーチ部門と連携した質の高い提案力に魅力を感じています。

私の強みは、目標達成に向けた粘り強い行動力です。大学の投資サークルでは、企業分析レポートの作成を担当し、夏休み期間中に50社以上の財務諸表を読み込み、独自の視点で分析を行いました。この経験を通じて、徹底的に情報を収集・分析し、物事の本質を見抜く力を養いました。この強みを活かし、お客様である企業の潜在能力を最大限に引き出す資金調達やM&Aの提案を行い、貴社のプレゼンス向上に貢献したいです。

商社の志望動機 例文と作成ポイント

商社は、ラーメンから航空機までと言われるように、世界中の多種多様な商材を扱い、ビジネスを創造するダイナミックな業界です。グローバルな舞台で活躍したいという意欲はもちろん、異なる文化や価値観を持つ人々を巻き込み、一つの目標に向かっていくリーダーシップやコミュニケーション能力が求められます。

【作成のポイント】

  • なぜ商社か:「世界を舞台に働きたい」という漠然とした理由ではなく、「世界中の人々の生活を豊かにしたい」「日本の技術を世界に広めたい」など、商社の機能を使って何を成し遂げたいのかを具体的に述べましょう。
  • なぜその企業か:総合商社と専門商社の違いを理解し、その企業がどの分野(資源、食料、インフラなど)に強みを持っているかを調べ、自分の興味や経験と結びつけることが重要です。
  • 活かせる強み:語学力、異文化理解力、主体性、チャレンジ精神など、商社パーソンに求められる素養を具体的なエピソードと共にアピールしましょう。

【例文】

世界中の多様なパートナーと協働し、新たな価値を創造することで社会課題を解決したいと考え、貴社を志望します。私は大学時代、1年間の米国留学で、文化や価値観の異なるメンバーと共同でビジネスプランを策定するプロジェクトに参加しました。意見の対立もありましたが、各メンバーの強みを引き出し、一つの目標に向かって議論を重ねることで、最終的に学内コンテストで優勝することができました。この経験から、多様な人々を巻き込み、大きな目標を達成することにやりがいを感じています。

貴社は、伝統的なトレーディング機能に留まらず、積極的に事業投資を行い、自ら事業を創造・育成する「事業創造集団」へと変革を進めている点に強く惹かれています。特に、東南アジアにおける再生可能エネルギー事業に注力されており、私の「環境問題の解決に貢献したい」という想いと合致しています。留学で培った語学力と異文化調整能力を活かし、現地のパートナーとの強固な信頼関係を築き、貴社のグローバルな事業展開に貢献したいです。

サービス・小売業界の志望動機 例文と作成ポイント

サービス・小売業界は、顧客との接点が最も多く、人々の生活に直接的な影響を与える業界です。顧客のニーズや時代のトレンドを敏感に察知し、付加価値の高いサービスや購買体験を提供することが求められます。店舗でのアルバイト経験など、顧客と直接関わったエピソードを交えると説得力が増します。

【作成のポイント】

  • なぜこの業界か:人々の生活に喜びや利便性を提供したい、という想いを自身の原体験と結びつけて語りましょう。
  • なぜその企業か:その企業の店舗やサービスを利用した際の具体的な体験談を盛り込み、他社との違いや魅力を自分の言葉で説明することが重要です。企業理念やビジョンへの共感を示すのも効果的です。
  • 顧客視点のアピール:アルバイトなどでお客様の課題を解決した経験や、顧客満足度を向上させた経験を具体的に伝え、入社後も顧客視点を大切にする姿勢を示しましょう。

【例文】

お客様一人ひとりの「最高の瞬間」を演出し、感動体験を提供したいという想いから、貴社を志望いたします。私は3年間、ホテルでのアルバイトを経験し、お客様の期待を超えるおもてなしを追求してきました。ある時、記念日で宿泊されるお客様の情報を事前に伺い、サプライズでメッセージカードとお花を用意したところ、大変喜んでいただき、「一生の思い出になりました」という言葉を頂戴しました。この経験から、お客様の心に寄り添うサービスの提供に、大きなやりがいと喜びを感じています。

貴社は、マニュアルに捉われない、従業員一人ひとりの裁量を尊重したサービスを強みとしており、私の「お客様のために何ができるか」を常に考え行動する姿勢を最大限に発揮できる環境だと確信しております。アルバイトで培った観察力とホスピタリティを活かし、お客様の潜在的なニーズを先読みしたサービスを提供することで、貴社のファンを一人でも多く増やしていきたいです。

他の就活生と差がつく 志望動機の質を上げるコツ

基本的な志望動機の書き方をマスターしたら、次はいかにして他の就活生と差をつけ、採用担当者の印象に残るものにするかを考えましょう。多くの応募書類に目を通す採用担当者は、ありきたりな言葉や使い古された表現に飽き飽きしています。ここで紹介する2つのコツを実践するだけで、あなたの志望動機は格段に魅力的になり、内定へと大きく近づくはずです。

具体的なエピソードでオリジナリティを出す書き方

「コミュニケーション能力に自信があります」「粘り強く努力できます」といった自己PRは、それだけでは説得力に欠けます。なぜなら、その言葉を裏付ける事実がないからです。あなたの強みや考え方が本物であることを証明するためには、具体的なエピソードを盛り込むことが不可欠です。エピソードは、あなただけの「物語」であり、最高のオリジナリティを発揮する武器となります。

エピソードを語る際は、単に出来事を羅列するのではなく、その経験を通じて何を考え、どう行動し、何を学んだのかを明確に伝えましょう。特に「なぜそう考えたのか」「なぜその行動を選んだのか」という思考のプロセスを示すことで、あなたの人柄や価値観が伝わり、採用担当者はあなたと一緒に働く姿を具体的にイメージできるようになります。

改善前のNG例(抽象的)改善後のOK例(具体的エピソード)
貴社の製品は、人々の生活を豊かにしている点に魅力を感じました。私も、多くの人々の生活に貢献したいと考えています。祖母が貴社の開発した操作が簡単なスマートフォンを使い始め、遠く離れた家族と毎日楽しそうに連絡を取り合う姿を見て、製品が人々の心の距離を縮める力を持っていると実感しました。この経験から、私も利用者一人ひとりの生活に寄り添い、温かい繋がりを生み出す製品開発に携わりたいと強く思うようになりました。
大学時代のサークル活動で培ったリーダーシップを活かして、貴社に貢献したいです。所属していたテニスサークルで、大会前の練習参加率の低下という課題がありました。私は主将として、個々のメンバーと面談し、練習メニューへの不満や学業との両立の悩みを聞き出しました。その上で、個人のレベルや目標に合わせた練習プランを複数提案し、チーム全体のモチベーションを再燃させました。この経験で培った「課題を発見し、周囲を巻き込みながら解決する力」は、貴社のプロジェクトを推進する上で必ず活かせると確信しております。

企業の言葉を自分の言葉で言い換える

企業研究を熱心に行うほど、その企業のウェブサイトや採用パンフレットに書かれている魅力的な言葉(企業理念、ビジョン、事業の強みなど)を使いたくなるものです。しかし、それをそのまま引用するだけでは、「よく調べているな」とは思われても、「深く理解しているな」とまでは思われません。むしろ、「誰でも言えること」と判断され、熱意が伝わりにくくなってしまいます。

本当に大切なのは、企業の言葉を「自分ごと」として捉え、自分自身の言葉で再解釈して語ることです。なぜその理念に共感したのか、なぜその事業に将来性を感じるのか、その理由を自分の経験や価値観と結びつけて説明することで、志望動機に深みと説得力が生まれます。これは、あなたが企業の表面的な情報だけでなく、その本質を理解しようと努めた証にもなります。

改善前のNG例(企業の言葉の丸写し)改善後のOK例(自分の言葉で解釈)
「挑戦と創造」という貴社の企業理念に深く共感いたしました。貴社が掲げる「挑戦と創造」という理念は、単に新しいものを生み出すだけでなく、既存の常識を疑い、失敗を恐れずに次のスタンダードを築き上げていくという強い意志の表れだと解釈しています。私自身、大学のゼミで前例のない研究テーマに挑み、試行錯誤の末に新たな分析手法を確立した経験があり、貴社の環境でこそ自らの挑戦心を最大限に発揮できると確信しております。
貴社の「顧客第一主義」という姿勢に魅力を感じ、志望いたしました。私は、貴社の掲げる「顧客第一主義」とは、お客様の要望に応えるだけでなく、まだお客様自身も気づいていない潜在的な課題を発見し、未来の満足を創造することだと考えています。アパレルのアルバイトで、お客様との会話から潜在的なニーズを汲み取り、期待以上のコーディネートを提案して喜んでいただけた経験から、このような価値提供こそが真の「顧客第一主義」であると学びました。貴社の一員として、この姿勢を追求していきたいです。

これは避けたい NGな志望動機の書き方と例文

一生懸命考えた志望動機が、知らず知らずのうちに採用担当者をがっかりさせているかもしれません。ここでは、多くの就活生が陥りがちな、評価を下げてしまうNGな志望動機のパターンを解説します。自分の志望動機が当てはまっていないか、提出前や面接前に必ずチェックしましょう。

どの企業でも通用する抽象的な志望動機

採用担当者が最も懸念するのは、「うちの会社でなくても良いのでは?」と感じさせてしまう志望動機です。どの企業にも当てはまるような抽象的な言葉ばかりを並べてしまうと、企業研究が不足している、あるいは入社意欲が低いと判断されてしまいます。

特に、「企業理念に共感した」「社会貢献がしたい」「成長できる環境に惹かれた」といった理由は、それ自体は間違いではありませんが、具体性がなければ熱意は伝わりません。なぜその企業の理念に共感したのか、自分の経験とどう結びついているのかを語る必要があります。

項目NG例文改善のポイント
企業理念

「挑戦を続ける」という貴社の企業理念に深く共感いたしました。私も常に新しいことに挑戦する姿勢を大切にしているため、貴社で貢献したいと考えております。

企業理念のどの部分に、自分のどのような経験・価値観から共感したのかを具体的に結びつけます。「大学時代の〇〇という経験で、困難な課題に挑戦し続けた結果、△△という成果を出しました。この経験から、挑戦こそが成長の源泉だと確信しており、貴社の『挑戦を続ける』という理念は、まさに私の信念と合致しています」のように、具体的なエピソードを加えましょう。

社会貢献

人々の生活を豊かにする仕事で社会に貢献したいと考えており、幅広い事業を展開する貴社を志望いたしました。

その企業が「どのように」社会貢献しているのかを具体的に述べ、自分の強みを活かしてどう貢献したいかを明確にします。「貴社が〇〇という製品を通じて、特に△△という社会課題の解決に貢献している点に感銘を受けました。私が持つ□□というスキルを活かし、この製品のさらなる普及に貢献することで、人々の生活を豊かにするという目標を実現したいです」のように、事業内容と自分のスキルを結びつけることが重要です。

会社の将来性や安定性ばかりを理由にする

企業の将来性や安定性は、会社選びにおいて重要な要素の一つです。しかし、それを志望動機の中心に据えてしまうと、採用担当者には「仕事内容への興味よりも、待遇や安定が目的なのか」「会社が傾いたらすぐに辞めてしまうのではないか」といったネガティブな印象を与えかねません。

企業は、自社の成長に貢献してくれる人材を求めています。安定性や将来性に言及する場合は、それを踏まえた上で「自分がいかに貢献できるか」という視点に転換することが不可欠です。

NG例文改善のポイント

業界トップのシェアを誇る貴社の安定性に強く惹かれました。安定した経営基盤のもとで、腰を据えて長く働きたいと考えております。

なぜその企業が安定しているのかを自分なりに分析し、その強みをさらに伸ばすために自分がどう貢献できるかを述べます。「貴社が業界トップのシェアを維持できているのは、〇〇という独自の技術力と、顧客第一の姿勢を貫いてきた結果だと分析しております。私の強みである□□を活かして、この盤石な顧客基盤をさらに拡大させ、貴社の持続的な成長に貢献したいです」のように、貢献意欲を前面に出しましょう。

受け身な姿勢や「学ばせてほしい」という内容

新卒採用ではポテンシャルも重視されますが、会社は学校ではありません。企業はコストをかけて学生を採用し、一日も早く戦力として活躍してくれることを期待しています。「教えてもらう」「学ばせてもらう」という受け身の姿勢は、主体性の欠如と見なされ、評価されません。

もちろん、入社後に学ぶ意欲は大切です。しかし、志望動機で伝えるべきは「会社から何を得たいか」ではなく、「自分が会社に何を与えられるか」です。「成長したい」という言葉を使う場合も、能動的な姿勢と、成長した先に会社へどう貢献するのかというビジョンをセットで示す必要があります。

NG例文改善のポイント

貴社の充実した研修制度に魅力を感じました。未経験の分野ですが、研修を通じて専門知識を学ばせていただき、一日も早く戦力になれるよう頑張ります。

「学ぶ」ことを目的とするのではなく、「貢献」するために主体的に学ぶ姿勢を示します。「貴社の〇〇という事業領域に貢献するため、現在□□の資格取得に向けて独学で勉強しております。入社後は、いち早く実務知識を吸収し、私の△△という強みを掛け合わせることで、〇〇事業のさらなる発展に貢献したいです」のように、自発的な努力と貢献への意欲をアピールしましょう。

まとめ

本記事では、採用担当者に評価される志望動機の書き方を、3つの基本ステップから業界別のテンプレート例文、NG例まで網羅的に解説しました。内定を獲得する志望動機の結論は、「自己分析」と「企業研究」を徹底的に行い、そこで見つけた自分と企業との接点を「PREP法」という論理的な構成で伝えることに尽きます。

採用担当者は、志望動機を通して「なぜ同業他社ではなく自社なのか」「入社後にどう貢献してくれるのか」という熱意と、その根拠となる論理性を見ています。そのため、テンプレートをそのまま使うのではなく、あなた自身の具体的なエピソードを盛り込み、企業の言葉を自分の言葉で語ることが、他の就活生と差をつける上で不可欠です。

志望動機は、あなたという人材の魅力と入社意欲を企業に伝えるための重要なコミュニケーションツールです。この記事で紹介した書き方や例文を参考に、あなただけの説得力ある志望動機を作成し、自信を持って選考に臨んでください。あなたの就職活動が成功裏に終わることを心から応援しています。

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