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【採用担当が見ている!】面接で評価される成功ポイント6選

上司と面談をするビジネスパーソン
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面接対策、何から手をつければ良いか分からず困っていませんか?
この記事を読めば、採用担当者が評価するポイントが明確になり、自信を持って面接に臨めるようになります。
結論から言うと、面接の成功は準備段階で8割が決まります。
本記事では、その重要な準備から当日の立ち居振る舞い、Web面接のコツまで、選考を突破するための全知識を分かりやすく解説します。

目次

面接成功のポイントは準備段階で8割決まる

パソコンで仕事をする手元 ビジネスシーン

面接本番で自信を持って受け答えができるかどうかは、事前の準備で8割が決まると言っても過言ではありません。採用担当者は、数多くの応募者と面接を重ねてきたプロです。その場しのぎの回答や準備不足はすぐに見抜かれてしまいます。逆に、しっかりと準備を重ねてきた応募者は、受け答えに一貫性があり、熱意や誠実さが伝わります。

面接は、単なる質疑応答の場ではなく、「自分という商品を企業に売り込むプレゼンテーションの場」です。この章では、面接を成功に導くための最も重要な土台となる「企業研究」「自己分析」「想定質問への回答準備」という3つの準備について、具体的な方法を解説します。これらの準備を徹底することで、他の応募者と差をつけ、内定を大きく引き寄せることができるでしょう。

採用担当者の視点を理解する企業研究

企業研究は、志望動機や自己PRに説得力を持たせるために不可欠な準備です。採用担当者は「なぜ数ある企業の中から自社を選んだのか」「入社後にどのように貢献してくれるのか」という点に最も関心を持っています。これらの問いに明確に答えるためには、企業のことを深く理解している必要があります。表面的な情報だけでなく、採用担当者の視点に立って情報を収集・分析しましょう。

企業研究で確認すべき項目

具体的にどこを調べれば良いのか、以下の表にまとめました。企業の公式サイトや採用ページ、IR情報、ニュースリリースなどを活用して、多角的に情報を集めましょう。

カテゴリ確認すべき具体的な内容なぜ重要か
企業概要事業内容、企業理念・ビジョン、沿革、主力商品・サービス企業の根幹を理解し、自分の価値観と合っているかを確認するため。
業績・将来性売上高、利益率の推移、中期経営計画、IR情報、業界での立ち位置企業の安定性や成長性を把握し、将来のキャリアプランと結びつけるため。
求める人物像採用サイトや求人票に記載されているスキル、価値観、行動指針自分の強みや経験が、企業が求める人材と合致していることをアピールするため。
競合他社との比較競合企業の強み・弱み、市場シェア、製品・サービスの違い「なぜこの会社なのか」という問いに対し、業界全体を理解した上で説得力のある回答をするため。
最近の動向プレスリリース、ニュース記事、新商品・新サービスの発表企業への関心の高さを示し、入社意欲をアピールするため。

これらの情報をただインプットするだけでなく、「自分の経験やスキルがこの事業のどの部分で活かせるか」「この企業理念のどこに共感したか」といったように、自分事として落とし込むことが重要です。

自分の強みを言語化する自己分析

自己分析は、面接官に「あなたがどのような人物で、入社後にどう活躍できるのか」を具体的に伝えるための土台作りです。自分の強みや価値観、仕事への取り組み方を深く理解していなければ、自己PRや志望動機に一貫性がなく、説得力に欠けてしまいます。過去の経験を客観的に振り返り、自分の「売り」となる部分を明確に言語化しましょう。

代表的な自己分析の手法

自己分析には様々な手法があります。複数の方法を組み合わせることで、より多角的に自分を理解することができます。

  • モチベーショングラフ
    これまでの人生を振り返り、出来事とそれに伴うモチベーションの浮き沈みをグラフ化する手法です。自分がどのような時にやりがいを感じ、何に喜びを見出すのかという価値観の源泉を探ることができます。
  • Will-Can-Mustのフレームワーク
    「Will(やりたいこと)」「Can(できること・得意なこと)」「Must(やるべきこと)」の3つの観点から自分を整理します。これらが重なる部分に、自分の目指すべきキャリアや適性が見えてきます。
  • 他己分析
    友人や家族、大学のキャリアセンターの職員など、第三者に自分の長所や短所、印象などを聞く方法です。自分では気づかなかった客観的な視点を得ることができ、自己評価とのギャップを埋めるのに役立ちます。

自己分析で洗い出した強みは、必ず具体的なエピソードで裏付けられるように準備しておきましょう。「私の強みはコミュニケーション能力です」とだけ伝えるのではなく、「大学時代のグループワークで、意見が対立するメンバーの間に入り、双方の意見を丁寧にヒアリングすることで合意形成に貢献しました」といったように、状況や行動を具体的に語ることで、話の信憑性が格段に高まります。

想定質問集と回答の準備

面接の場で焦らず、落ち着いて自分の考えを伝えるためには、頻出質問に対する回答をあらかじめ準備しておくことが極めて重要です。回答を丸暗記する必要はありませんが、「何を伝えたいのか」という要点を整理し、キーワードを準備しておくだけで、本番でのパフォーマンスは大きく向上します。

特に、自己PRや志望動機といった定番の質問は、企業研究と自己分析の結果を凝縮して伝える絶好の機会です。何度も推敲を重ね、最も効果的な伝え方を練り上げましょう。

面接頻出質問と回答準備のポイント

以下の表は、多くの企業の面接で聞かれる代表的な質問と、その回答を準備する上でのポイントです。これらを参考に、自分自身の言葉で回答を作成してみてください。

頻出質問の例回答準備のポイント
自己紹介をお願いします。(1分程度)氏名、所属といった基本情報に加え、職務経歴(新卒の場合は学業や活動)の要約と、最もアピールしたい強みやスキルを簡潔に伝えます。
志望動機を教えてください。企業研究で得た情報(事業内容、企業理念、社風など)と、自己分析で見出した自身の強みや価値観を結びつけ、「なぜこの会社でなければならないのか」を論理的に説明します。
あなたの強みと、それをどう仕事に活かせますか。自己分析で見つけた強みを、具体的なエピソードを交えて説明します。その強みが入社後、応募職種でどのように貢献できるのかまで言及できると高評価に繋がります。
あなたの弱みは何ですか。単に短所を述べるだけでなく、その弱みを克服するために現在どのような努力をしているかをセットで伝えます。誠実さと成長意欲を示すことが重要です。
学生時代(または前職で)最も力を入れたことは何ですか。課題設定、目標、具体的な行動、結果、そしてその経験から何を学んだのかを構造的に話します。再現性のある能力(課題解決能力、実行力など)をアピールしましょう。

回答を準備したら、必ず声に出して話す練習をしましょう。スマートフォンで録画して自分の話し方や表情を客観的に確認したり、大学のキャリアセンターや転職エージェントが提供する模擬面接サービスを活用したりするのも非常に有効です。第三者からのフィードバックは、自分では気づけない癖や改善点を発見する良い機会となります。

面接で評価されるポイント1:第一印象とビジネスマナー

面接官が応募者を評価する際、話の内容と同じくらい重視しているのが「第一印象」です。心理学における「メラビアンの法則」では、人の印象は視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%の割合で決まると言われています。つまり、面接が始まって数分、場合によっては部屋に入ってきた瞬間の見た目や雰囲気で、あなたの印象の大部分が形成されてしまうのです。採用担当者は「この人と一緒に働きたいか」という視点でも応募者を見ています。社会人としての基本であるビジネスマナーが身についているか、清潔感があるかといった点は、あなたの信頼性や人柄を判断する上で欠かせない要素です。
ここでは、好印象を与えるための服装や身だしなみ、受付から退室までの一連の立ち居振る舞いについて詳しく解説します。

清潔感のある服装と身だしなみ

面接の服装で最も大切なのは「おしゃれ」であることではなく、「清潔感」です。業界や企業の文化によって服装の自由度は異なりますが、特に指定がない場合はビジネススーツを着用するのが最も無難です。自分に合ったサイズのものを清潔に着こなし、TPOをわきまえた社会人であることをアピールしましょう。

服装・スーツのチェックポイント

  • スーツの色:ネイビーやチャコールグレーなど、落ち着いた色が基本です。
  • サイズ感:肩幅や袖の長さが合っているか確認しましょう。大きすぎたり、小さすぎたりするとだらしない印象を与えます。
  • 状態:シワや汚れ、フケなどが付着していないか出発前に必ず確認します。必要であれば事前にクリーニングに出しておきましょう。
  • シャツ・ブラウス:白無地が最もフォーマルで清潔感があります。アイロンがけを忘れず、襟元や袖口の黄ばみ・汚れがないかもチェックしてください。
  • ネクタイ:派手すぎない色や柄を選び、結び目が緩んだり曲がったりしていないか注意します。

髪型・顔周りのチェックポイント

  • 髪型:寝癖は直し、前髪が顔にかからないように整えましょう。長い髪は後ろで一つにまとめると、すっきりとして快活な印象になります。
  • 髪色:業界にもよりますが、黒か自然な茶色が基本です。
  • ひげ:きれいに剃りましょう。無精ひげは清潔感に欠ける印象を与える可能性があります。
  • メイク(女性):健康的で明るい印象を与えるナチュラルメイクを心がけます。派手な色や過度なラメは避けましょう。
  • 匂い:香水はつけないか、ごく少量にします。タバコや食事の匂いにも配慮が必要です。

手元・足元・持ち物のチェックポイント

  • :短く切りそろえ、清潔に保ちます。
  • :革靴が基本です。汚れを落として磨き、かかとがすり減っていないか確認しましょう。
  • 靴下・ストッキング:スーツの色に合わせた暗色の靴下を選びます。女性はナチュラルな色のストッキングを着用し、伝線した場合に備えて予備をカバンに入れておくと安心です。
  • カバン:A4サイズの書類が折らずに入る、自立するタイプのビジネスバッグが推奨されます。
項目男性のポイント女性のポイント
服装体に合ったサイズのスーツ(ネイビー、グレー等)。シワのないワイシャツ。派手すぎないネクタイ。体に合ったサイズのスーツまたはジャケットスタイル。シワのないブラウス。スカート丈は膝が隠れる程度。
髪型清潔感を意識し、耳や顔周りをすっきりとさせる。ワックス等のつけすぎに注意。顔周りをすっきりとさせ、長い場合は後ろで束ねる。お辞儀をした際に髪が顔にかからないようにする。
顔周りひげはきれいに剃る。眉毛を整える。肌の乾燥やテカリに注意。健康的で明るい印象のナチュラルメイク。
手元爪は短く切り、清潔に保つ。腕時計はビジネスシーンにふさわしいシンプルなものを選ぶ。爪は短く整えるか、派手でない色のネイルにする。アクセサリーは小ぶりでシンプルなものに留める。
足元磨かれた革靴。スーツの色に合わせた暗色の靴下。シンプルなパンプス(ヒールは3〜5cm程度)。ナチュラルな色のストッキング(予備も準備)。
持ち物A4サイズの書類が入る自立式のビジネスバッグ。折りたたみ傘、ハンカチ、ティッシュ、筆記用具、スケジュール帳なども準備。

受付から入退室までの立ち居振る舞い

面接は、面接室に入ってから始まるわけではありません。会社の建物に入った瞬間から、あなたは「応募者」として見られています。受付での対応や待合室での態度、入退室の一連の流れすべてが評価の対象です。社会人としての基本的なマナーを身につけ、スマートな立ち居振る舞いを心がけましょう。

ステップ行動ポイント
1. 受付会社の受付には、面接開始時刻の5〜10分前に到着するようにします。受付で「お世話になります。本日〇時より面接のお約束をいただいております、〇〇(氏名)と申します。採用ご担当の〇〇様にお取り次ぎをお願いいたします。」と、ハキハキと用件を伝えます。早すぎる到着は相手の迷惑になる可能性があり、遅刻は厳禁です。交通機関の遅延なども考慮し、余裕を持って行動しましょう。
2. 待機控室や待合室に案内されたら、指定された席に座って静かに待ちます。この間、スマートフォンの操作は避けましょう。姿勢を正し、提出書類の最終確認などをして過ごします。他の社員の方とすれ違う際は、軽く会釈をすると良い印象を与えます。待っている間も気を抜かず、常に見られている意識を持ちましょう。
3. 入室名前を呼ばれたらドアを3回ノックします。「どうぞ」という声が聞こえたら、「失礼いたします」と言ってからドアを開けます。入室後、面接官の方へ向き直り、ドアを静かに閉めます。ノックはゆっくりと3回が基本です。焦ってドアを開け閉めすると、落ち着きのない印象を与えてしまいます。
4. 挨拶・着席椅子の横まで進み、「〇〇大学の〇〇と申します。本日はよろしくお願いいたします。」と名乗り、深くお辞儀(45度)をします。面接官から「お座りください」と促されたら、「失礼いたします」と一礼して着席します。カバンは椅子の横の床に、倒れないように置きます。背もたれに寄りかからず、背筋を伸ばして座りましょう。
5. 退室面接終了を告げられたら、「本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。」と座ったままお礼を述べ、一礼します。立ち上がって椅子の横で「ありがとうございました。」と再度深くお辞儀をします。最後まで感謝の気持ちを伝えることが大切です。
6. 退出ドアの前まで進み、面接官の方へ向き直って「失礼いたします。」と最後にもう一度お辞儀をしてから、静かに退出します。完全に会社の外に出るまで気を抜かないようにしましょう。建物を出た後も、会社の近くでスマートフォンを見たり、誰かと大声で話したりするのは避けるのがマナーです。

面接で評価されるポイント2:説得力のある志望動機

数ある質問の中でも、採用担当者が特に重視するのが「志望動機」です。なぜなら、志望動機には「自社への入社意欲の高さ」「企業理解度の深さ」「候補者と自社のマッチ度」「入社後の貢献可能性」といった、採用の決め手となる要素が凝縮されているからです。ありきたりな内容では熱意が伝わらず、「他の企業でも良いのでは?」という印象を与えてしまいます。
ここでは、採用担当者の心を掴む、説得力のある志望動機の作り方と伝え方を徹底解説します。

採用担当者の心を掴む!志望動機を構成する3つの要素

説得力のある志望動機は、単なる「憧れ」や「希望」を語るだけでは完成しません。過去の経験から未来の貢献までを繋ぐ、一貫したストーリーが必要です。そのストーリーを組み立てるために、以下の3つの要素を必ず盛り込みましょう。

1. Why(なぜこの業界・職種なのか)

まず、なぜ数ある業界や職種の中から、その分野を志望するのかを明確に語る必要があります。自身の経験や価値観、興味関心と結びつけて説明することで、その選択が単なる思いつきではないことを示します。例えば、「学生時代のアルバイト経験で、お客様の課題を直接解決することにやりがいを感じ、IT業界でお客様のビジネスを支援するソリューション営業職を志望しました」のように、具体的な原体験を交えて話すと説得力が増します。

2. Why(なぜこの会社なのか)

次に、同業他社が多数存在する中で、「なぜこの会社でなければならないのか」を具体的に説明します。ここが最も企業研究の成果が問われる部分です。企業のウェブサイトを読み込むだけでなく、中期経営計画やプレスリリース、代表のインタビュー記事などにも目を通し、独自の強みや今後のビジョンを深く理解しましょう。その上で、企業の理念、事業内容、製品・サービスの魅力、独自の社風、将来性といった点と、自身の経験や価値観、キャリアプランがどのように合致するのかを論理的に結びつけます。「貴社の『〇〇』という理念が、私が仕事を通じて実現したい『△△』という価値観と完全に一致しています」といった形で、自分自身の言葉で語ることが重要です。

3. What(入社後にどう貢献できるか)

最後に、自身のスキルや経験を活かして、入社後にどのように会社へ貢献できるのかを具体的に提示します。これは、企業側が候補者を採用する最大のメリットを示す部分です。自己PRと重複しても構いません。応募する職種の業務内容を深く理解し、「私の持つ〇〇というデータ分析スキルを活かし、貴社のマーケティング部門で顧客データの活用を推進し、売上向上に貢献したいと考えております」のように、入社後の活躍イメージを明確に伝えましょう。具体的な目標やアクションプランまで言及できると、より入社意欲の高さと即戦力性をアピールできます。

具体例で解説!志望動機の良い例・悪い例

志望動機で陥りがちな失敗は、内容が抽象的であったり、受け身の姿勢が見えたりすることです。ここでは、具体的なNG例と、それを改善したOK例を比較しながら、評価されるポイントを解説します。

項目悪い例(NG例)良い例(OK例)
企業理念への共感

「貴社の『挑戦を続ける』という企業理念に共感いたしました。私も常に新しいことに挑戦する姿勢を大切にしたいと考えています。」

(どの企業にも言える内容で、具体性に欠ける)

「貴社の『挑戦を続ける』という理念に深く共感しています。前職では、未経験ながら新しいMAツールの導入プロジェクトを自ら企画・推進し、リード獲得数を前年比150%に向上させた経験があります。この経験で培った挑戦する姿勢を活かし、貴社の新規事業である〇〇の拡大に貢献したいです。」

(具体的なエピソードで理念との一致を証明している)

事業内容への魅力

「人々の生活を支える社会貢献性の高い事業に魅力を感じました。私も貴社の一員として社会に貢献したいです。」

(志望動機が漠然としており、熱意が伝わりにくい)

「貴社が注力されている〇〇というサービスは、高齢化社会という日本の大きな課題を解決する画期的なものだと感じています。特に△△という技術は他社にはない強みであり、私もこれまで培った介護分野での経験と知識を活かして、この素晴らしいサービスをさらに多くの人に届ける一助となりたいです。」

(事業のどこに魅力を感じたかが具体的で、貢献意欲も示せている)

成長意欲のアピール

「研修制度が充実している点に惹かれました。貴社で多くのことを学び、成長したいです。」

(受け身な姿勢。「教えてもらう」前提に聞こえてしまう)

「貴社が若手にも裁量権を与える社風であると伺い、大変魅力を感じています。私は〇〇のスキルを独学で習得してきましたが、実務を通じてさらにスキルを磨き、一日も早く貴社の戦力として△△の分野で成果を出すことで、事業の成長に貢献したいと考えております。」

(能動的な学習意欲と、会社への貢献意欲の両方を示せている)

熱意と論理性を伝える話し方のコツ

どれだけ素晴らしい内容の志望動機を準備しても、伝え方次第で評価は大きく変わります。面接官に熱意と論理性を効果的に伝えるための話し方のポイントを押さえておきましょう。

一貫性のあるストーリーを意識する

志望動機を話す際は、「過去(経験)→現在(企業の魅力)→未来(入社後の貢献)」という時間軸を意識し、一貫したストーリーとして語ることが重要です。話があちこちに飛ぶと、面接官は内容を理解しにくくなります。自己分析で見つけた自分の軸と、企業研究で見つけた企業の魅力、そして入社後のビジョンが一本の線で繋がるように構成を練りましょう。

自信と熱意が伝わる表情・声のトーン

うつむき加減で小さな声で話していては、いくら内容が良くても熱意は伝わりません。少しだけ背筋を伸ばし、面接官の目を見て、はきはきとした声で話すことを心がけましょう。特に「この会社で働きたい」という気持ちを込める部分は、少し声のトーンを上げたり、熱意のこもった表情を見せたりすることで、想いがより強く伝わります。

深掘り質問に備えておく

採用担当者は、あなたの志望動機が本物かどうかを確認するために、「なぜそう思うのですか?」「具体的にどのような経験からそう感じましたか?」といった深掘り質問を投げかけます。これらの質問に慌てず、よどみなく答えられるように、自分の話す内容一つひとつに対して「なぜ?」を5回繰り返すなどして、自己分析を徹底的に行っておきましょう。深掘り質問に的確に答えることで、志望動機の信憑性が格段に高まります。

面接で評価されるポイント3:論理的で分かりやすい自己PR

自己PRは、面接官に「この人を採用したい」と思わせるための重要なプレゼンテーションです。単に自分の長所をアピールするだけでなく、「自分の強みが、入社後どのように企業に貢献できるか」を論理的に伝える必要があります。採用担当者は、あなたの話から「入社後の活躍イメージ」を具体的に描こうとしています。
ここでは、説得力のある自己PRを作成し、面接官の心を掴むためのポイントを解説します。

採用担当者が自己PRで見ている3つのポイント

採用担当者は、自己PRを通して主に以下の3つの点を確認しています。これらの視点を意識することで、より評価される自己PRを作成できます。

  • 自社とのマッチ度:候補者の持つ強みや価値観が、企業の求める人物像や社風、事業内容と合致しているかを見ています。どれだけ優れたスキルを持っていても、企業文化に馴染めなければ活躍は難しいと判断される可能性があります。
  • 入社後の活躍イメージ(再現性):過去の経験で発揮された強みが、入社後も同様に発揮され、成果に繋がるかどうかを評価しています。具体的なエピソードを通じて、あなたの強みに「再現性」があることを示すことが重要です。
  • 客観的な自己分析力:自分の強みや弱みを感情論ではなく、事実に基づいて客観的に理解し、それを分かりやすく言語化できるかどうかも見られています。自己分析力は、入社後の成長ポテンシャルを測る指標にもなります。

【必須】自己PRを構成する3つの要素

評価される自己PRは、基本的に以下の3つの要素で構成されています。この型に沿って話すことで、伝えたい内容が整理され、面接官にも理解されやすくなります。

  1. 強み(結論):まず最初に、あなたが最もアピールしたい強みを端的に述べます。「私の強みは〇〇です」と結論から始めることで、話の要点が明確になります。
  2. 具体的なエピソード(根拠):次に、その強みが発揮された具体的な経験談を語ります。どのような状況で、何を考え、どう行動し、どのような結果に繋がったのかを具体的に説明し、結論の信憑性を高めます。
  3. 入社後の貢献(展望):最後に、その強みを活かして、応募企業でどのように貢献していきたいかを述べます。企業研究で得た知識と絡めて話すことで、入社意欲の高さと企業理解度を示すことができます。

論理的な構成を作るフレームワーク「STARメソッド」

自己PRのエピソード部分を、より論理的で分かりやすく伝えるために有効なフレームワークが「STARメソッド」です。このフレームワークに沿ってエピソードを整理することで、誰が聞いても状況をイメージしやすくなります。

STARメソッドとは?

STARメソッドは、以下の4つの要素の頭文字を取ったものです。

  • S (Situation):状況
    あなたが置かれていた状況や背景を説明します。
  • T (Task):課題・目標
    その状況で、あなたが担っていた役割や達成すべき目標、直面していた課題を説明します。
  • A (Action):行動
    課題解決や目標達成のために、あなたが具体的にとった行動を説明します。最も重要な部分であり、主体性や思考プロセスが評価されます。
  • R (Result):結果
    あなたの行動によって、どのような成果や変化が生まれたのかを、可能であれば具体的な数値を用いて示します。

STARメソッドを使った自己PRの例文(営業職の場合)

私の強みは、課題を分析し、解決策を粘り強く実行する課題解決能力です。

(S) 状況:前職の法人営業部では、私が担当していたエリアの新規顧客獲得数が、チーム内で最も低い状況が続いていました。

(T) 課題・目標:原因を分析したところ、競合他社に比べて提案のスピードと質が劣っていることが課題だと判明しました。そこで、3ヶ月で新規顧客獲得数をエリア平均の1.5倍に引き上げるという目標を立てました。

(A) 行動:まず、顧客へのヒアリング項目を見直し、潜在的なニーズを深く掘り下げるように改善しました。さらに、過去の提案資料を分析して顧客タイプ別のテンプレートを作成し、提案の質を落とさずに作成時間を平均30%短縮しました。断られた案件についても必ず原因を分析し、次の提案に活かすことを徹底しました。

(R) 結果:これらの取り組みの結果、3ヶ月後には目標であった新規顧客獲得数1.5倍を達成し、最終的にはチームトップの成績を収めることができました。

この経験で培った課題解決能力を活かし、貴社の〇〇というサービスをより多くのクライアントに届け、事業拡大に貢献したいと考えております。

自己PRで差別化を図るための注意点

多くの応募者の中から一歩抜きん出るためには、内容をさらに磨き上げる必要があります。以下の点に注意して、自己PRの完成度を高めましょう。

抽象的な表現は避ける

「コミュニケーション能力」「主体性」「リーダーシップ」といった言葉は、多くの応募者が使うため、それだけではあなたの個性や能力が伝わりません。あなた自身の言葉で、具体的にどのような能力なのかを定義し直すことが重要です。

NG例(抽象的)OK例(具体的)
私の強みはコミュニケーション能力です。誰とでもすぐに打ち解けることができます。私の強みは、相手の立場や意見を深く理解した上で、全員が納得できる合意点を形成する「調整力」です。
主体性を持って業務に取り組むことができます。指示を待つのではなく、チームの目標達成のために今何が必要かを常に考え、課題を発見し、自ら改善提案を行うことができます。

企業の求める人物像と結びつける

あなたの素晴らしい強みも、企業が求めていなければ評価には繋がりません。企業の採用サイトや求人票を熟読し、「求める人物像」や「歓迎スキル」を正確に把握しましょう。その上で、あなたの数ある強みの中から、その企業に最も響くであろう要素を戦略的に選び、アピールすることが内定への近道です。

話す時間は1分程度にまとめる

面接で自己PRを求められた場合、話す時間の目安は1分程度(約300字)が適切です。長すぎると要点がぼやけてしまい、面接官の集中力も途切れてしまいます。伝えたいことを簡潔にまとめ、最も重要なポイントが効果的に伝わるように構成しましょう。事前に声に出して時間を計り、スムーズに話せるように練習を重ねることが不可欠です。

面接で評価されるポイント4:コミュニケーション能力を示す対話力

面接は、候補者と企業の相互理解の場です。採用担当者は、提出された書類だけでは分からない候補者の人柄や潜在能力を、対話を通じて見極めようとしています。
ここで重要になるのが「コミュニケーション能力」です。単に流暢に話せることではなく、「相手の質問の意図を正確に汲み取り、自分の考えを分かりやすく論理的に伝える能力」が評価されます。入社後、上司や同僚、顧客と円滑に連携し、成果を出せる人材かどうかを判断するための重要な指標となるのです。
面接は一方的なアピールの場ではなく、面接官との「言葉のキャッチボール」であると意識しましょう。

結論から話すPREP法を意識する

面接官の質問に回答する際は、「結論ファースト」を徹底することが重要です。限られた時間の中で要点を的確に伝えるためには、論理的な話し方のフレームワークである「PREP法」を意識すると非常に効果的です。PREP法を用いることで、話が冗長になったり、要点がぼやけたりするのを防ぎ、採用担当者に「論理的思考力が高い」という印象を与えることができます。

PREP法は、以下の4つの要素で構成されています。

要素内容ポイント
Point(結論)質問に対する答え、話の要点を最初に述べます。「私の強みは〇〇です」「理由は2つあります」など、まず結論から簡潔に伝えます。
Reason(理由)その結論に至った理由や根拠を説明します。「なぜなら、〇〇という経験を通じて~」のように、結論を裏付ける客観的な理由を述べます。
Example(具体例)理由を裏付ける具体的なエピソードや事例を挙げます。「例えば、前職のプロジェクトで~」のように、数字や固有名詞を交えながら情景が浮かぶように話すと説得力が増します。
Point(結論の再確認)最後にもう一度、結論を述べて話を締めくくります。「以上の経験から、私の強みである〇〇を貴社で活かせると考えております」と、入社後の貢献意欲につなげると効果的です。

例えば、「あなたの強みは何ですか?」という質問に対して、PREP法を用いると以下のように構成できます。

PREP法を用いた回答例

(P:結論)
私の強みは、課題解決に向けて周囲を巻き込む調整力です。
(R:理由)
前職では、複数の部署が関わるプロジェクトを推進する役割を担っており、各部署の意見や立場の違いから、しばしば計画が停滞することがありました。
(E:具体例)
例えば、新システムの導入プロジェクトでは、営業部からは「操作が複雑だ」という意見が、開発部からは「セキュリティ上、仕様変更は難しい」という意見が対立しました。そこで私は、双方の担当者と個別に面談を重ねて課題の優先順位を整理し、粘り強く落としどころを探りました。結果として、操作性を一部簡略化しつつ、セキュリティレベルを維持する代替案を提示し、双方の合意を得てプロジェクトを成功に導くことができました。
(P:結論の再確認)
この経験で培った調整力を活かし、貴社でも部門間の連携を促進し、事業の成長に貢献したいと考えております。

このようにPREP法を意識するだけで、話の説得力が格段に向上し、面接官にあなたの能力を的確に伝えることができます。

表情や声のトーンも評価対象

話の内容と同じくらい重要なのが、表情や声のトーンといった「非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)」です。どんなに素晴らしい内容を話していても、自信がなさそうに俯いていたり、声が小さく聞き取りにくかったりすると、その魅力は半減してしまいます。採用担当者は、候補者の表情や話し方から、人柄、熱意、ストレス耐性なども見ています。明るくポジティブな印象を与えるために、以下の点を意識しましょう。

チェック項目良い例避けるべき例
表情・視線口角を少し上げ、自然な笑顔を心がける。面接官の目(または眉間や鼻のあたり)を見て、穏やかに話す。無表情、終始下を向いている、視線が泳いでいる、相手を睨みつけるように凝視する。
声のトーン・大きさ明るく、ハキハキとした聞き取りやすい声量で話す。語尾を明瞭に発音する。ボソボソと話して聞き取れない、声が大きすぎる、一本調子で抑揚がない。
話すスピード相手が理解しやすいように、少しゆっくりめのペースを意識する。重要な部分では「間」を効果的に使う。焦って早口になる、考えがまとまらず沈黙が長すぎる。
相槌・頷き面接官が話しているときは、適度に相槌を打ったり頷いたりして、真剣に聞いている姿勢を示す。腕を組む、貧乏ゆすりをする、相手の話を遮って話し始める。

これらの非言語コミュニケーションは、あなたの「人間性」や「入社意欲」を伝える強力なツールです。特に、面接官の話を聞く際の「傾聴姿勢」は高く評価されます。自分の話すことばかりに集中せず、相手の話に真摯に耳を傾ける態度を示すことで、円滑な人間関係を築ける人材であることをアピールできます。鏡の前で話す練習をしたり、友人や家族に模擬面接をしてもらったりして、客観的なフィードバックをもらうのもおすすめです。

面接で評価されるポイント5:入社意欲を伝える逆質問

面接の最後に「何か質問はありますか?」と尋ねられる逆質問の時間は、単なる疑問解消の場ではありません。
これは、あなたの入社意欲や企業理解度、論理的思考力をアピールできる絶好の機会です。効果的な逆質問を準備することで、他の候補者と差をつけ、採用担当者に強い印象を残しましょう。

逆質問はなぜ重要?採用担当者が見ている3つのポイント

採用担当者は、逆質問を通じて候補者の様々な側面を評価しています。単に質問をするだけでなく、その内容や意図から以下の3つのポイントを重点的に見ています。

  1. 入社意欲の高さ
    質の高い逆質問は、企業への強い関心や「この会社で働きたい」という熱意の表れと受け取られます。企業の事業内容や将来性、求める人物像について深く踏み込んだ質問は、入社意欲が高い証拠と評価されます。
  2. 企業理解度と準備力
    公式サイトや採用ページを読めば分かるような質問は、準備不足と見なされてしまいます。事前にしっかりと企業研究を行い、それを踏まえた上で、さらに一歩踏み込んだ質問をすることで、深い企業理解と真剣な姿勢をアピールできます。
  3. 論理的思考力とコミュニケーション能力
    質問の背景や意図を簡潔に説明し、的確な質問ができるかどうかで、論理的思考力やコミュニケーション能力が判断されます。面接官の回答を真摯に聞き、さらに深掘りする姿勢も評価の対象となります。

【状況別】評価が上がる逆質問の具体例

どのような質問をすれば良いか、具体的な例を目的別に紹介します。これらの例文を参考に、ご自身の状況や企業の特性に合わせてカスタマイズしてみてください。

入社意欲や熱意をアピールする質問

入社後の活躍を具体的にイメージしていることを伝え、貢献意欲の高さを示す質問です。

  • 入社後、一日でも早く戦力になるために、現時点で学習しておくべき知識やスキルがあれば教えていただけますでしょうか。
  • 配属予定の部署で活躍されている方には、どのような共通点や特徴がありますか。
  • 御社で高い成果を上げている社員の方々は、どのような目標設定や工夫をされているのでしょうか。

企業理解の深さを示す質問

企業研究で得た情報に基づき、さらに深い部分について尋ねることで、真剣度をアピールします。

  • 中期経営計画を拝見し、特に〇〇事業の海外展開に感銘を受けました。この計画を推進する上で、若手社員に期待されている役割についてお伺いしたいです。
  • 〇〇という企業理念を社員の皆様はどのように日々の業務に反映させているのでしょうか。具体的なエピソードがあればお聞かせください。
  • 競合他社と比較した際の、御社のサービスが持つ最大の強みや今後の差別化戦略について、〇〇様のご意見をお聞かせいただけますでしょうか。

自身のスキルや強みを活かす視点での質問

自分の経験やスキルと結びつけ、即戦力として貢献できることを示唆する質問です。

  • 前職では〇〇というスキルを活かして、プロジェクトの効率化に貢献してまいりました。御社では、この経験をどのような業務で活かせるとお考えでしょうか。
  • 私の強みである〇〇という点を、配属予定のチームではどのように発揮できる可能性があるか、お伺いしたいです。

キャリアパスや成長意欲に関する質問

長期的な視点で企業に貢献したいという意欲と、自身の成長への高い関心を示す質問です。

  • 御社には、どのようなキャリアパスのモデルケースがありますでしょうか。
  • 社員のスキルアップを支援するための研修制度や資格取得支援制度について、具体的な活用事例があれば教えていただきたいです。
  • 将来的には〇〇の分野で専門性を高めたいと考えておりますが、そのようなキャリアを実現するための機会はございますか。

これは避けたい!評価を下げる可能性のあるNG逆質問

質問の内容によっては、かえって評価を下げてしまうこともあります。特に注意すべきNG質問例とその理由をまとめました。

NG質問のタイプ具体的な質問例なぜNGなのか
調べれば分かる質問「企業理念は何ですか?」「主な事業内容を教えてください。」企業研究が不足していると判断され、入社意欲が低いと思われてしまいます。
待遇・福利厚生に関する質問「給与はいくらですか?」「残業は月に何時間くらいありますか?」「有給休暇の取得率はどのくらいですか?」条件面への関心しかないという印象を与えかねません。特に一次面接など初期段階では避けるのが無難です。内定が近づいた段階で確認しましょう。
抽象的すぎる質問「会社の将来性についてどう思いますか?」「社風について教えてください。」質問の意図が不明確で、面接官が答えに窮してしまいます。「〇〇という点から将来性を感じていますが、〜についてはどのようにお考えですか?」など、具体的に尋ねましょう。
面接官個人に関する質問プライベートに踏み込むような個人的な質問面接の場にふさわしくなく、ビジネスマナーを疑われます。
質問をしない「特にありません。」企業への関心や入社意欲が低いと判断される最も大きな要因です。最低でも1つは質問を準備しておきましょう。

逆質問をする際の注意点とマナー

逆質問を成功させるためには、質問内容だけでなく、その伝え方や姿勢も重要です。

  • 質問は3つ程度準備しておく
    面接の流れの中で、準備していた質問の答えが語られてしまうこともあります。複数の質問を用意しておくことで、臨機応変に対応できます。ただし、時間が限られているため、実際に質問するのは1〜2個に絞るのが良いでしょう。
  • 質問の前にクッション言葉を添える
    「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。最後に1点、お伺いしてもよろしいでしょうか?」のように、感謝の意や前置きを添えることで、丁寧な印象を与えます。
  • 面接官の役職に合わせて質問を変える
    人事担当者には制度や社風について、現場の管理職には具体的な業務内容やチームの雰囲気について、役員には経営戦略やビジョンについてなど、相手の立場に合わせた質問をすると、より有意義な回答が得られます。
  • 回答には丁寧にお礼を述べる
    質問に答えてもらったら、「ご丁寧に説明いただき、ありがとうございます。〇〇という点がよく理解できました。」など、必ずお礼と感想を伝えましょう。真摯な姿勢が好印象につながります。

逆質問は、面接の締めくくりとしてあなたの印象を決定づける重要な要素です。しっかりと準備し、入社への熱意を伝える最後のチャンスを最大限に活かしましょう。

面接で評価されるポイント6:Web面接(オンライン面接)特有の注意点

オンラインでリモート会議をする女性社員

近年、採用活動の主流となりつつあるWeb面接(オンライン面接)は、対面の面接とは異なる対策が求められます。移動時間や場所の制約がないメリットがある一方で、通信環境や画面越しのコミュニケーションには特有の難しさがあります。
ここでは、Web面接を成功させるために押さえておくべき特有の注意点を、準備から当日まで徹底的に解説します。

事前準備で差をつける!機材と環境のチェックリスト

Web面接の成否は、事前の準備で大半が決まると言っても過言ではありません。機材や環境のトラブルは、あなたの評価に直接影響しかねません。面接官に「準備不足な候補者だ」という印象を与えないよう、以下のチェックリストを参考に万全の体制を整えましょう。

通信環境と使用デバイスの確認

Web面接で最も避けたいのが、音声や映像が途切れる通信トラブルです。可能な限り安定した通信環境を確保してください。Wi-Fiを利用する場合は、ルーターの近くや電波干渉の少ない場所を選びましょう。可能であれば、より安定している有線LAN接続を推奨します。また、使用するデバイスは、カメラ位置が安定し、タイピング音も拾いにくいパソコンが最適です。スマートフォンやタブレットを使用する場合は、必ずスタンドなどで固定し、目線と同じ高さになるように調整してください。

使用ツールとアカウント設定

企業から指定されたWeb会議ツール(Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなど)は、必ず事前にインストールし、アカウントを作成しておきましょう。その際、アカウント名がニックネームや無関係な文字列になっていないか確認し、必ず本名(フルネーム)に設定し直してください。プロフィール写真も、証明写真のようなフォーマルなものか、設定なしにしておくのが無難です。

カメラ・マイク・背景の最終チェック

カメラ映りと音声は、あなたの第一印象を左右する重要な要素です。事前にツールを起動し、以下の点を確認しましょう。

  • カメラ映り:顔が暗く映らないよう、正面から光が当たるように照明を調整します。リングライトなどを使用すると、顔色を明るく見せることができます。カメラの角度は、少し見下ろすか、目線と同じ高さになるように設定すると、自信のある印象を与えられます。
  • 音声:マイクが音声をしっかり拾っているか、テスト機能を使って確認します。雑音を拾いにくいマイク付きイヤホンの使用がおすすめです。
  • 背景:背景には、壁やカーテンなど、シンプルで余計なものが映り込まない場所を選びます。生活感の出るポスターや私物は片付けておきましょう。バーチャル背景は、設定不備で顔が透けてしまうリスクや、企業の文化によっては不真面目な印象を与える可能性があるため、使用は避けるのが賢明です。

面接直前に慌てないよう、前日までに以下の項目をチェックしておきましょう。

項目チェック内容
通信環境有線LAN接続、または安定したWi-Fi環境が確保できているか
デバイスPC、カメラ、マイク、イヤホンが正常に動作するか。充電は十分か
ツール指定されたWeb会議ツールはインストール済みか。アカウント名は本名になっているか
カメラ映り顔が明るく映るか(照明の確認)。カメラの角度は適切か
背景余計なものが映り込んでいないか。清潔感のある背景か
周辺環境面接中に邪魔が入らない静かな場所か。家族や同居人には伝えてあるか
通知設定PCやスマートフォンのアプリ通知、電話の着信音はオフになっているか

面接当日に評価される!対面とは違う振る舞い方

Web面接では、画面越しという制約の中で、いかに自分の熱意や人柄を伝えるかが鍵となります。対面の面接と同じ感覚でいると、意図せずネガティブな印象を与えてしまうことがあります。以下のポイントを意識して、コミュニケーションを円滑に進めましょう。

カメラのレンズを見て話す

Web面接で「アイコンタクト」にあたる行為は、画面に映る面接官の顔ではなく、PCのカメラレンズを見ることです。相手の顔を見ながら話すと、面接官からは伏し目がちに見えてしまい、自信がないような印象を与えかねません。意識的にカメラのレンズを見て話すことで、しっかりと相手の目を見て話しているという印象を与え、熱意が伝わりやすくなります。

対面よりワントーン明るい表情と声

画面越しでは、微妙な表情の変化や声のトーンが伝わりにくくなります。普段よりも少しだけ口角を上げることを意識し、明るい表情を心がけましょう。声も同様に、いつもより少し大きめ、かつハキハキと話すことで、面接官に聞き取りやすく、積極的な印象を与えることができます。通信のタイムラグも考慮し、相手の話が終わって一呼吸おいてから話し始めると、発言が被るのを防げます。

相槌やリアクションは少し大きめに

対面の面接であれば、小さな頷きや相槌でも相手に伝わりますが、Web面接では分かりにくい場合があります。面接官が話しているときは、意識的に「はい」と声に出したり、少し大きめに頷いたりするなどのリアクションをとりましょう。これにより、「しっかりと話を聞いています」という姿勢が伝わり、コミュニケーションがスムーズになります。

【要注意】Web面接でやってはいけないNG行動

最後に、Web面接で評価を下げてしまう可能性のあるNG行動を紹介します。無意識のうちにやってしまわないよう、しっかりと頭に入れておきましょう。

カンペの棒読みと不自然な目線

手元に回答のメモを置くこと自体は問題ありませんが、それを棒読みするのは絶対にやめましょう。目線が不自然に泳いだり、文章を読み上げているような話し方になったりすると、面接官にはすぐに見抜かれてしまいます。メモはあくまで話の要点やキーワードを記す程度にとどめ、自分の言葉で話すことを徹底してください。

通知音や生活音への配慮不足

面接中にスマートフォンの通知音が鳴ったり、家族の声やペットの鳴き声が聞こえたりすると、面接への集中力を欠いていると判断されかねません。面接前には、PCやスマートフォンの通知をすべてオフにし、同居している家族にも面接中であることを伝えて協力を仰ぎましょう。宅配便の受け取りなども発生しないよう、時間指定などを調整しておく配慮も必要です。

トラブル発生時の不適切な対応

万全に準備していても、機材や通信のトラブルが起こる可能性はゼロではありません。もし映像が固まったり音声が聞こえなくなったりした場合は、慌てず冷静に対応することが重要です。まずはチャット機能で状況を伝えたり、一度退出して再接続を試みたりしましょう。それでも改善しない場合に備え、事前に企業の緊急連絡先(電話番号やメールアドレス)を必ず控えておき、速やかに連絡できるように準備しておくことが、リスク管理能力のアピールにも繋がります。

まとめ

本記事では、採用担当者の視点から面接で評価される6つの成功ポイントを解説しました。
面接の成否は、企業研究や自己分析といった事前準備で8割決まります。
なぜなら、採用担当者はスキルだけでなく、自社への理解度や入社意欲、人柄を総合的に見ているからです。
清潔感のある身だしなみやマナーを基本とし、説得力のある志望動機や自己PR、効果的な逆質問を準備しましょう。
この記事で紹介したポイントを実践し、自信を持って面接に臨んでください。

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