副業で得たスキルや経験、履歴書にどう書けばいいか迷っていませんか?
結論から言えば、応募企業で活かせる副業経験は、あなたの市場価値を高める強力な武器になります。
この記事では、採用担当者に響く職歴欄の書き方ルールから、職種別の自己PR例文、面接での効果的な回答術までを網羅的に解説。
あなたの副業経験を最大限にアピールし、転職を成功させるための全知識がわかります。
副業経験は履歴書に書くべき?採用担当者の視点と判断基準

働き方の多様化に伴い、副業経験を持つことは珍しくなくなりました。
しかし、転職活動において「この副業経験は履歴書に書くべきだろうか?」と悩む方は少なくありません。結論から言うと、応募する企業や職種、そして副業の内容によって書くべきかどうかは変わります。
この章では、採用担当者が副業経験をどのように見ているのか、そしてどのような基準で履歴書への記載を判断すれば良いのかを詳しく解説します。まずは採用担当者の視点を知り、あなたの副業経験を効果的なアピール材料に変えるための第一歩を踏み出しましょう。
採用担当者は副業経験をどう見ている?
採用担当者は、履歴書に書かれた副業経験から、応募者のスキルや人柄、仕事への価値観などを読み取ろうとします。そこにはポジティブな評価につながる側面と、同時に懸念される側面が存在します。
ポジティブな評価につながるポイント
採用担当者は、副業経験を通じて以下のような点を高く評価する傾向があります。
- 学習意欲と向上心: 本業以外の時間を使って新たなスキル習得やキャリアアップを目指す姿勢は、成長意欲の高さの証明と見なされます。
- 自己管理能力: 本業と副業を両立させるためには、高いタイムマネジメント能力やタスク管理能力が不可欠です。これらのスキルは、どの職種においても重宝されます。
- 多様なスキルと経験: 本業とは異なる分野の副業経験は、応募者の視野の広さや多角的な視点を持っていることのアピールになります。特に、応募職種で活かせるスキルであれば、即戦力として大きなプラス評価につながります。
- 主体性と行動力: 自ら仕事を探し、責任を持って業務を遂行する副業の経験は、指示待ちではなく主体的に行動できる人材であることの証左となります。
採用担当者が抱く懸念点
一方で、副業経験に対して採用担当者が懸念を抱く可能性も理解しておく必要があります。これらの懸念を払拭できるような伝え方が、後の選考で重要になります。
- 本業への集中力: 「副業に力を入れすぎて、入社後、本業がおろそかになるのではないか」という懸念です。
- 過重労働による健康状態: 本業と副業の両立による疲労が、業務パフォーマンスの低下や長期的な就業への影響を及ぼす可能性を心配されることがあります。
- 情報漏洩のリスク: 特に同業種での副業の場合、企業の機密情報やノウハウが漏れるリスクを警戒されます。
- 入社後の継続意思: 入社後も副業を続ける意向があるのか、それは会社の規定に沿うものなのか、という点も確認事項となります。
履歴書への記載が有利になる副業経験
すべての副業経験が等しく評価されるわけではありません。特に、以下のような経験は履歴書に記載することで、選考を有利に進められる可能性が高まります。
有利になる副業経験の例 | アピールできるスキルや能力 | 特に評価されやすい職種 |
---|---|---|
応募職種と直接関連する専門的な副業 (例:営業職応募者が副業でWebライティングを経験) | 業界知識の深化、専門スキルの習得、即戦力としてのポテンシャル | 企画職、マーケティング職、ITエンジニア、Webデザイナーなど専門職全般 |
数値で示せる実績がある副業 (例:SNS運用でフォロワーを1万人増やした) | 目標達成能力、課題解決能力、再現性のあるスキル | 営業職、マーケティング職、Webディレクターなど成果を求められる職種 |
マネジメントやリーダーシップを発揮した経験 (例:小規模なチームをまとめてプロジェクトを完遂) | リーダーシップ、プロジェクト管理能力、調整力 | 管理職候補、プロジェクトマネージャー、チームリーダー |
汎用性の高いポータブルスキルが身につく副業 (例:イベント運営で培ったコミュニケーション能力) | コミュニケーション能力、交渉力、企画力、PCスキル | 事務職、営業職、販売職など、幅広い職種 |
書かない方が良いケースもある?副業経験を記載する注意点
反対に、履歴書に書くことでかえってマイナスの印象を与えかねないケースも存在します。自身の経験が下記に当てはまらないか、一度立ち止まって考えてみましょう。
- 応募企業の就業規則で副業が禁止されている場合
求人票や企業の採用サイトで「副業不可」と明記されている場合は、記載を避けるのが賢明です。入社意欲を疑われる可能性があります。 - 本業の就業規則に違反していた副業
現在の(あるいは過去の)勤務先で禁止されているにもかかわらず行っていた副業は、コンプライアンス意識の欠如と見なされるため、絶対に記載してはいけません。 - 応募職種と全く関連性がなくアピールにならない場合
例えば、専門的なITエンジニア職に応募する際に、ごく短期間の軽作業アルバイト経験を書いても、アピールにつながる可能性は低いでしょう。職歴が冗長になり、伝えたい強みがぼやけてしまう恐れがあります。 - ごく短期間で辞めてしまった経験
1〜2ヶ月程度の短期間で終了した副業は、「継続性がない」「すぐに辞めてしまうのでは」というネガティブな印象を与えるリスクがあります。ただし、明確なスキル習得などポジティブな理由があれば記載を検討しても良いでしょう。 - 守秘義務に触れる可能性がある内容
副業で得た経験を記載する際は、以前のクライアントの機密情報などに触れないよう、細心の注意を払う必要があります。情報の取り扱いに対するリテラシーを疑われることのないよう、実績は一般的な表現に留めましょう。
副業経験を履歴書に書くかどうかは、転職活動の成否を左右する重要な判断です。採用担当者の視点を理解し、自身の経験が「武器」になるのかどうかを冷静に見極めることが、内定への近道となります。
【項目別】副業経験の正しい履歴書の書き方
副業で培った経験やスキルは、転職活動において強力な武器となり得ます。
しかし、その魅力を最大限に伝えるためには、履歴書への正しい書き方を理解しておくことが不可欠です。
ここでは、職歴欄や自己PR欄など、項目別に副業経験を効果的にアピールするための書き方を、具体的なルールやポイントを交えて詳しく解説します。
職歴欄への基本的な書き方とルール
履歴書の職歴欄は、あなたの経歴を時系列で分かりやすく伝えるための項目です。採用担当者が一目で経歴を理解できるよう、ルールに沿って正確に記載しましょう。副業経験を記載する際は、本業の職歴と区別がつくように工夫することが重要です。応募する職種との関連性が高い副業は、積極的に記載してアピールしましょう。
本業と並行していた場合の書き方
在職中に本業と並行して副業を行っていた場合、本業の職歴の直下に記載するのが一般的です。どの期間、どのような形態で、どんな業務を行っていたのかを簡潔にまとめます。採用担当者に誤解を与えないよう、「副業として」や「業務委託契約」といった言葉を添え、本業ではないことを明確に示しましょう。
【書き方のポイント】
- 本業の会社名のすぐ下に、副業の経歴を記載する。
- 「(副業)」と明記するか、「業務委託契約にて従事」など雇用形態がわかるように補足する。
- 会社名、在籍期間、具体的な業務内容を簡潔に記載する。
- 業務内容は、応募職種で活かせるスキルが伝わるように記述する。
【記入例】
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
2018 | 4 | 株式会社〇〇 入社 営業部にて法人向け新規開拓営業に従事 |
2021 | 10 | 株式会社△△(副業) 業務委託契約にてWebメディア「キャリアアップマガジン」のSEO記事作成に従事(月5本程度) |
現在 | 現在に至る |
業務委託やフリーランスだった場合の書き方
業務委託契約やフリーランス(個人事業主)として副業を行っていた場合も、基本的な書き方は同様です。契約形態を明確に記載することが重要になります。複数のクライアントと契約していた場合は、すべてを羅列するのではなく、応募職種との関連性が高いものや、実績をアピールできる代表的なものを抜粋して記載すると良いでしょう。屋号がある場合は、屋号を記載することも可能です。
【書き方のポイント】
- 「業務委託契約」「個人事業主として活動」など、契約・活動形態を明記する。
- 屋号があれば「(屋号名)として開業」と記載する。
- 主なクライアント名やプロジェクト名を記載し、担当業務を具体的に記述する。
- 守秘義務に配慮し、公開できない情報は記載しない。
【記入例:特定の企業と業務委託契約】
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
2020 | 5 | 株式会社□□ 業務委託契約にて、自社ECサイトのUI/UXデザイン改善プロジェクトに従事 |
2022 | 3 | 契約期間満了のため退職 |
【記入例:フリーランスとして活動】
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
2021 | 4 | 個人事業主として開業(屋号:クリエイティブデザイン〇〇) |
Webサイト制作、LPデザイン、バナー広告制作などを中心に活動 (主な実績:株式会社△△ コーポレートサイトリニューアルなど) | ||
現在 | 現在に至る |
自己PR欄でスキルをアピールする書き方
自己PR欄は、職歴欄だけでは伝えきれないあなたの強みや熱意をアピールする絶好のスペースです。副業経験を通じて得たスキルや実績を具体的に記述し、応募企業でどのように貢献できるかを明確に示しましょう。
効果的な自己PRを作成するには、以下の構成を意識すると伝わりやすくなります。
- 結論(強み・スキル):副業経験で得た最もアピールしたいスキルを最初に提示します。
- 具体例(エピソード):そのスキルを副業でどのように発揮し、どのような成果を出したのかを具体的なエピソードや数値を交えて説明します。
- 貢献(入社後の展望):そのスキルを活かして、応募企業でどのように貢献したいかを述べ、入社意欲を示します。
例えば、「副業のWebライター経験で培ったSEOライティングスキルと分析力が強みです。担当メディアでは、キーワード分析と構成案の改善を徹底し、担当記事の半数以上を検索順位10位以内に表示させ、セッション数を前年比150%に向上させました。この経験で得た分析力と実践的なSEOの知見を活かし、貴社メディアのさらなるグロースに貢献できると確信しております。」のように、具体的な数値を盛り込むことで、実績の説得力が増します。
資格欄や本人希望欄の活用法
職歴欄や自己PR欄以外も、副業経験をアピールするために有効活用できます。細部まで気を配り、履歴書全体の完成度を高めましょう。
【資格欄】
副業に関連して取得した資格は、スキルの客観的な証明になります。例えば、Webマーケティングの副業をしていたなら「ウェブ解析士」、IT関連の副業なら「ITパスポート」や「基本情報技術者試験」、デザイン関連なら「アドビ認定プロフェッショナル」などを記載すると良いでしょう。応募職種に直接関係がなくても、学習意欲の高さや主体性のアピールに繋がります。
【本人希望欄】
本人希望欄は、原則として「貴社規定に従います。」と記載するのがマナーです。しかし、入社後も副業の継続を希望する場合や、その可否を確認したい場合は、この欄を使って丁寧に意向を伝えることも可能です。
ただし、一方的に条件を提示するような書き方は避けましょう。「現在、業務時間外にて個人のスキルアップを目的とした活動(Webライティング)を行っております。詳細については、面接の機会にお話しできればと存じますが、貴社規定に則り、真摯に対応させていただきたく存じます。」のように、謙虚な姿勢で相談したいというスタンスを示すことが重要です。採用担当者の懸念を払拭し、本業への支障がないことを伝える配慮が求められます。
【例文付き】職種で変わる副業経験の魅力的なアピール術

副業経験を履歴書でアピールする際は、応募する職種に合わせて「何を」「どのように」伝えるかが重要です。
ここでは、人気の副業職種別に、採用担当者の心に響く履歴書の書き方を具体的な例文とともに解説します。ご自身の経験に最も近いものを選び、アピールの参考にしてください。
Webライターや編集経験の書き方例文
Webライターや編集の副業経験は、文章力だけでなく、SEO知識、マーケティング視点、情報収集力、構成力といった多角的なスキルをアピールできる宝庫です。特に、具体的な実績を数値で示すことで、説得力が格段に向上します。
【職歴欄 記載例】
2022年4月~現在 株式会社〇〇(副業)
事業内容:Webメディア運営
業務内容:業務委託契約にて、月間50万PVの金融系メディア「〇〇マネー」の記事作成を担当。
・キーワード選定、構成案作成、執筆、WordPress入稿まで一貫して担当(月間5本程度)
・担当記事のうち10本以上が検索順位10位以内を獲得
・記事からの資料請求率(CVR)を平均1.2%から1.8%へ改善
【自己PR欄 記載例】
副業のWebライターとして、2年間で50本以上の金融・不動産関連記事を執筆してまいりました。単に執筆するだけでなく、常に読者の検索意図とクライアントの事業目標を意識し、SEO対策を徹底した結果、担当した複数の記事で検索上位表示を達成し、メディアのPV数向上に貢献しました。特に、専門用語を分かりやすく解説し、読者の行動を促す記事構成を得意としており、担当記事のCVRを1.5倍に改善した実績もございます。この経験で培ったSEOライティングのスキルとマーケティング視点を活かし、貴社オウンドメディアのさらなる成長に貢献できると確信しております。
アピールできるスキル | 実績の具体例 |
---|---|
SEOライティング | 対策キーワード「〇〇 比較」で検索順位1位を獲得 |
構成力・企画力 | 読者の潜在ニーズを捉えた企画を提案し、月間PV数を3万向上 |
取材・インタビュー | 専門家へのインタビュー記事を担当し、SNSで200シェアを獲得 |
CMS入稿スキル | WordPressを使用した記事装飾・入稿作業を週5本対応可能 |
ITエンジニアやWebデザイナー経験の書き方例文
ITエンジニアやWebデザイナーの副業経験は、即戦力となる技術力を示す絶好の機会です。使用した技術スタック(言語、フレームワーク、ツールなど)を具体的に明記し、どのような課題をどう解決したのかを簡潔に伝えましょう。
【職歴欄 記載例】
2022年10月~現在 個人事業主として活動(副業)
業務内容:Webサイト制作、LPデザイン
・飲食店向けのWebサイト制作を5件受注(企画、デザイン、コーディング、WordPress実装)
・美容系商材のLPデザインおよびコーディングを担当
・使用技術:HTML, CSS, JavaScript, jQuery, PHP, WordPress, Photoshop, Illustrator, Figma
【自己PR欄 記載例】
副業としてWebサイト制作を請け負い、クライアントの課題解決に貢献してまいりました。特に、ユーザー視点に立ったUI/UXデザインを得意としております。ある飲食店様のサイト制作では、予約フォームの入力項目を最適化し、離脱率を30%改善した実績がございます。また、保守性を考慮したコーディングを心がけており、クライアント自身が更新しやすいWordPressテーマのカスタマイズも可能です。貴社では、このデザインスキルとフロントエンド開発の経験を活かし、ユーザー満足度の高いサービス開発に貢献したいと考えております。
アピールできるスキル | 実績の具体例 |
---|---|
プログラミング言語 | Python(Django)を用いたWebアプリケーションの開発経験(2年) |
デザインツール | Figmaを使用したUIデザインおよびプロトタイプ作成 |
プロジェクト管理 | GitHubを用いたバージョン管理、チームでの開発経験 |
課題解決能力 | 既存サイトの表示速度をPageSpeed Insightsで30点改善 |
動画編集やSNS運用経験の書き方例文
動画編集やSNS運用の経験は、クリエイティブスキルとマーケティングセンスを同時にアピールできます。担当したアカウントのジャンルや規模、そして具体的な成果(フォロワー数、エンゲージメント率、再生回数など)を定量的に示すことが不可欠です。
【職歴欄 記載例】
2023年1月~現在 株式会社△△(副業)
事業内容:マーケティング支援
業務内容:業務委託契約にて、化粧品ブランドのInstagramアカウント運用を担当。
・投稿コンテンツの企画、撮影ディレクション、画像加工、ライティング
・リール動画の企画、編集(月8本)
・キャンペーンの企画立案と実行
・結果:担当後半年でフォロワー数を5,000人から15,000人に増加させ、エンゲージメント率を平均2%向上
【自己PR欄 記載例】
副業として化粧品ブランドのInstagramアカウント運用に携わり、半年でフォロワーを1万人増加させた実績があります。特に注力したのは、ターゲット層のインサイトを分析し、共感を呼ぶリール動画の企画・編集です。Adobe Premiere ProとAfter Effectsを駆使し、トレンドを取り入れた動画を週2本投稿し続けた結果、平均再生回数5万回を達成し、アカウントの認知度向上に大きく貢献しました。この経験で培ったSNSマーケティングの知識と動画編集スキルを活かし、貴社のプロモーション活動において即戦力として貢献できるものと考えております。
アピールできるスキル | 実績の具体例 |
---|---|
動画編集スキル | Adobe Premiere Proを使用し、YouTube向け動画を50本以上編集 |
SNS分析・改善 | インサイト分析に基づき投稿内容を改善し、リーチ数を前月比150%に向上 |
企画・ディレクション | X(旧Twitter)キャンペーンを企画し、1万リポストを獲得 |
コミュニケーション | フォロワーとの積極的な交流により、コメント数を2倍に増加 |
本業と関連性が低い副業経験の書き方例文
一見、応募職種と関連性が低い副業経験でも、そこで得たポータブルスキル(持ち運び可能なスキル)をアピールすることで、評価につなげることができます。例えば、事務職に応募する人が、副業でイベントスタッフをしていた場合、「コミュニケーション能力」や「臨機応変な対応力」をアピールできます。
【職歴欄 記載例】
※職歴欄には事実を簡潔に記載するに留め、自己PR欄で応募職種との関連性を示すのが効果的です。
2022年8月~2023年12月 〇〇イベントサービス(副業)
業務内容:アルバイトとして、週末に開催される各種イベントの運営サポート業務に従事。
【自己PR欄 記載例】
週末の副業として約1年半、イベント運営スタッフを経験しました。来場者案内やトラブル対応など、日々状況が変化する現場において、常に冷静に状況を判断し、関係各所と連携しながら臨機応応変に対応する力が身につきました。また、様々なお客様と接する中で、相手の意図を正確に汲み取り、分かりやすく説明するコミュニケーション能力も向上しました。これらの経験で培った「課題解決に向けた迅速な対応力」と「円滑なコミュニケーション能力」は、貴社の営業事務として、営業担当のサポートや顧客対応をスムーズに進める上で必ず活かせると考えております。
副業経験の例 | 抽出できるポータブルスキル | アピールできる職種の例 |
---|---|---|
オンラインアシスタント | 自己管理能力、タスク管理能力、コミュニケーション能力 | 事務職、秘書、プロジェクトマネージャー |
フードデリバリー | 時間管理能力、効率的な業務遂行能力、自己管理能力 | 営業職、配送・物流管理 |
ハンドメイド販売 | 企画力、マーケティングスキル、顧客対応能力、コスト管理能力 | 商品企画、マーケティング、ECサイト運営 |
履歴書とセットで提出 職務経歴書での副業経験の書き方
履歴書が自身のプロフィールを簡潔にまとめた「名刺」だとすれば、職務経歴書は具体的な業務経験やスキル、実績をアピールするための「プレゼン資料」です。特に、多様な経験を積める副業は、職務経歴書でその詳細を語ることで、採用担当者にあなたのポテンシャルを最大限に伝える絶好の機会となります。
ここでは、副業経験を強力な武器に変える職務経歴書の書き方を解説します。
実績を具体的に示し即戦力をアピールする方法
採用担当者が最も知りたいのは、あなたが「何をしてきて、入社後にどう貢献してくれるか」という点です。副業で得た経験が、応募先企業で即戦力として活かせることを示すためには、抽象的な表現を避け、誰が読んでも納得できる客観的な事実を記述することが重要です。
ポイント1:実績は具体的な「数字」で示す
「売上に貢献しました」「業務を効率化しました」といった表現では、あなたのスキルレベルは伝わりません。可能な限り具体的な数値を盛り込み、あなたの貢献度を定量的に示しましょう。これにより、実績の説得力が格段に増し、採用担当者の評価も高まります。
項目 | 抽象的な表現(悪い例) | 具体的な表現(良い例) |
---|---|---|
売上貢献 | ECサイトの売上向上に貢献しました。 | 担当商品の特集ページ作成やSNSキャンペーンの実施により、月間売上を前月比120%(500万円→600万円)に向上させました。 |
アクセス数改善 | ブログ記事を執筆し、PV数を増やしました。 | SEO対策(キーワード選定、内部リンク最適化)を行い、担当カテゴリの月間PV数を3ヶ月で5万PVから15万PVに増加させました。 |
業務効率化 | データ入力作業を効率化しました。 | ExcelのVBAマクロを導入し、毎月20時間かかっていた手作業でのデータ集計業務を2時間に短縮しました(90%の時間削減)。 |
ポイント2:業務内容は「5W1H」で具体的に記述する
担当した業務内容は、誰が読んでも仕事のイメージが湧くように具体的に記述することが大切です。「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰が(Who)」「何を(What)」「なぜ(Why)」「どのように(How)」の5W1Hを意識すると、業務の全体像が伝わりやすくなります。特に、使用したツールや技術(例:WordPress, Google Analytics, Adobe Photoshop, Pythonなど)は、あなたのスキルセットを証明する重要な情報なので、必ず明記しましょう。
ポイント3:「STARメソッド」で行動と成果を伝える
実績をより魅力的に、かつ論理的に伝えるためのフレームワークとして「STARメソッド」が非常に有効です。この手法を用いることで、あなたの課題解決能力や再現性の高いスキルを効果的にアピールできます。
- S (Situation): 状況 – どのような状況、環境だったか
- T (Task): 課題・目標 – どのような課題や目標があったか
- A (Action): 行動 – 課題解決や目標達成のために、具体的にどう行動したか
- R (Result): 結果 – 行動によって、どのような結果(数値)が得られたか
この流れに沿って職務経歴を記述することで、単なる業務の羅列ではなく、あなたの強みが伝わるストーリーとして採用担当者の印象に残ります。
ポートフォリオを活用して成果を可視化する
Webライター、デザイナー、エンジニア、動画編集者といったクリエイティブ職や専門職の場合、職務経歴書と合わせてポートフォリオ(作品集)を提出することで、スキルや実績をより効果的にアピールできます。「百聞は一見に如かず」ということわざの通り、実際の制作物を見せることは、何よりも雄弁な自己PRとなります。
ポートフォリオでアピールできること
- スキルの証明:文章だけでは伝わりにくいデザインのセンスやコーディングの技術力、ライティングの構成力などを一目で示すことができます。
- 実績の可視化:手がけたプロジェクトや制作物のクオリティを直接見てもらうことで、実績への信頼性が高まります。
- 仕事への熱意:質の高いポートフォリオを作成・更新していること自体が、自己研鑽を怠らない学習意欲や仕事への情熱の証明になります。
ポートフォリオの作成と提出方法
ポートフォリオは、自身のWebサイトを作成するほか、職種に応じたサービスを活用すると手軽に作成できます。
職種 | 代表的なポートフォリオサービス・ツール |
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Webライター・編集者 | note, WordPressで作成したブログ, Wantedly Story |
Webデザイナー・UI/UXデザイナー | Behance, Dribbble, STUDIO, WordPress |
ITエンジニア | GitHub, Qiita, Zenn |
動画編集者 | YouTube, Vimeoに限定公開でアップロード |
完成したポートフォリオは、そのURLを職務経歴書の自己PR欄や備考欄に「ポートフォリオサイト:https://…」のように明記するのが一般的です。採用担当者がすぐにアクセスできるよう、クリック可能な形式で提出しましょう。URLが長い場合は、短縮URLサービスを利用するのも良いでしょう。
ポートフォリオ作成時の注意点
ポートフォリオに実績を掲載する際は、副業で契約したクライアントとの守秘義務契約に違反しないよう、細心の注意が必要です。公開前に必ず契約内容を確認し、必要であればクライアントに掲載許可を取りましょう。公開が難しい場合は、実績の概要や担当範囲を文章で説明するに留めるか、実績の一部をマスキング処理(ぼかしを入れるなど)する対応が求められます。

これで万全 面接で副業経験を質問された時の回答術
書類選考を突破し、いよいよ迎える面接。履歴書や職務経歴書に記載した副業経験は、採用担当者があなたの人柄やスキルを深く知るための格好の質問材料です。ここで的確にアピールできるかどうかは、内定を左右する重要なポイントと言えるでしょう。面接官がどのような意図で質問しているのかを理解し、自信を持って答えられるように万全の準備を整えましょう。
副業を始めた理由のポジティブな伝え方
採用担当者が副業を始めた理由を質問するのは、あなたの学習意欲や向上心、キャリアに対する主体性を確認するためです。「なぜ、わざわざ本業以外の時間を使ってまで取り組んだのか?」その動機から、あなたの仕事への価値観やポテンシャルを探っています。単に「収入を増やしたかった」と答えるだけでは、あなたの魅力は伝わりません。スキルアップや自己成長といった、前向きな姿勢をアピールすることが重要です。
ポイント | OK回答例 | NG回答例 |
---|---|---|
スキルアップ意欲を伝える |
「本業である営業職で顧客への提案資料を作成する際、より説得力のあるデザインの重要性を痛感しました。そこで、実践的なデザインスキルを身につけるため、副業でバナー制作やLPデザインの案件を始めました。デザインの原則を学んだことで、本業の提案資料の質も向上し、成約率アップに繋がりました。」 |
「今の会社の給料だけでは少し厳しかったので、お小遣い稼ぎのために始めました。」 |
キャリアプランとの一貫性を示す |
「将来的にWebマーケティングのスペシャリストになりたいという目標があります。現在の職務ではSEOに触れる機会が少ないため、自主的にスキルを習得したいと考え、副業でWebライターとしてSEO記事の執筆を始めました。キーワード選定から構成案作成、執筆まで一貫して担当することで、SEOの知見を深めることができました。」 |
「本業の仕事が少し退屈に感じていたので、何か違うことをやってみたかったからです。」 |
副業で得たスキルが応募企業でどう活かせるか
副業経験について、採用担当者が最も知りたいのは「その経験を通じて得たスキルが、自社でどのように活かされ、貢献してくれるのか」という点です。単に「〇〇ができます」とスキルを羅列するのではなく、応募企業の事業内容や募集職種の業務内容と結びつけ、具体的な貢献イメージを提示することが不可欠です。そのためには、事前の企業研究が欠かせません。
アピールできるスキルは、プログラミングやデザインといった専門的な「テクニカルスキル」だけではありません。納期管理やクライアントとの交渉で培われた「自己管理能力」や「コミュニケーション能力」といった「ポータブルスキル」も、多くの企業で高く評価されます。
【回答の組み立て方】
- 結論:副業で得た〇〇のスキルは、貴社の△△という業務で活かせます。
- 具体例:副業では、〇〇という課題に対し、△△というアプローチで取り組み、□□という成果を出しました。(具体的な数字を交えると説得力が増します)
- 貢献:この経験を活かし、貴社では〇〇といった形で貢献したいと考えています。
【職種別 回答例文】
(例)Webデザイナーの副業経験を活かし、事業会社のWeb担当者に応募する場合
「副業のWebデザイン業務で培った、UI/UXの改善スキルを活かせると考えております。前職では主に新規サイトの構築を担当しておりましたが、副業では既存サイトのコンバージョン率改善を目的としたLPデザインの案件を複数担当いたしました。具体的には、ヒートマップ分析を基にボタンの配置や配色、ファーストビューのキャッチコピーなどを変更し、担当したある案件ではCVRを1.5倍に向上させた実績がございます。この経験を活かし、貴社の主力サービスである〇〇のサイト改善プロジェクトにおいて、データに基づいたUI/UX設計を提案し、事業の成長に貢献したいと考えております。」
採用担当者の懸念を払拭する答え方のポイント
採用担当者は、副業経験を評価する一方で、いくつかの懸念を抱いている可能性があります。面接では、これらの懸念を先回りして払拭し、安心して採用できる人材であることをアピールすることが重要です。誠実な姿勢で、本業への責任感を明確に伝えましょう。
特に質問されやすい懸念点と、それに対する回答のポイントをまとめました。
採用担当者の主な懸念点 | 回答のポイントと例文 |
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本業への集中力は大丈夫か? (副業で疲れて、本業のパフォーマンスが落ちないか) |
ポイント:自己管理能力をアピールし、本業を最優先する姿勢を明確に伝えます。 回答例文: |
入社後も副業を続けるのか? (会社のルールを理解しているか) |
ポイント:企業の就業規則を尊重する姿勢を示します。継続の意思がある場合も、まずは本業に専念する意欲を伝えます。 回答例文(継続しない場合): 回答例文(継続を希望する場合): |
情報漏洩や利益相反のリスクはないか? (コンプライアンス意識は高いか) |
ポイント:コンプライアンス意識の高さと、情報管理を徹底していることを具体的に伝えます。 回答例文: |
まとめ
副業経験は、応募企業で活かせるスキルや実績を的確に伝えれば、転職活動で強力な武器になります。
採用担当者は即戦力や主体性を評価するため、履歴書の職歴欄や自己PR欄で経験を具体的に記述し、職務経歴書では数字を用いて実績を示しましょう。
面接では、副業から得た学びや成長意欲をポジティブに伝えることが内定獲得の鍵です。
本記事の例文を参考に、あなたの市場価値を最大限にアピールして、希望のキャリアを実現してください。
