職務経歴書を提出する際、適切な提出方法やマナーを守ることで、採用担当者に好印象を与えることができます。
本記事では、郵送・メール・持参といった提出方法ごとのポイントや、事前に確認すべき注意点について詳しく解説します。
誤った提出方法で評価を下げることなく、確実に採用を勝ち取るための準備を整えましょう。
適切なフォーマットや提出時のマナーを理解することで、スムーズに選考を進めることができます。
職務経歴書の提出前に確認すべきポイント

職務経歴書を提出する前に、正確で分かりやすい内容になっているか確認することが重要です。
誤字脱字のチェックやフォーマットの適正化、最新情報の更新など、事前にしっかりとチェックしておくことで、企業に対して好印象を与えることができます。
職務経歴書の誤字脱字チェック
誤字や脱字があると、細かい部分に注意を払っていない印象を与えてしまいます。
書面の内容が正確であることを保証するために、以下のポイントに注意して確認を行いましょう。
- 漢字の変換ミスや脱字がないか
- 文法の誤りがないか
- 企業名や担当者名が正確か
- 数値や日付が誤っていないか
確認の際には、以下の方法を活用することで、より正確な仕上がりにすることができます。
チェック方法 | ポイント |
---|---|
音読する | 文章の流れを確認し、誤りを発見しやすくする |
第三者に読んでもらう | 自分では気づかないミスを見つけてもらう |
スペルチェックツールを使用する | PCのツールを活用して、誤字脱字を自動的に検出する |
適切なフォーマットとレイアウト
職務経歴書のフォーマットやレイアウトは、採用担当者にとって読みやすいものであることが求められます。
以下のポイントを意識して作成しましょう。
- 統一されたフォントとフォントサイズを使用する(推奨:11pt~12pt)
- 見出しや強調箇所を適切に設定し、可読性を高める
- 改行や段落を適度に使い、視認性を向上させる
- 表や箇条書きを利用し、情報を分かりやすく整理する
特にWordやPDFで提出する場合、フォーマットが崩れる可能性があるため、事前に印刷プレビューなどでレイアウトを確認し、整えておきましょう。
最新の情報に更新されているか
職務経歴書は、可能な限り直近の情報にアップデートしておくことが重要です。
以下の内容が最新情報に更新されているかチェックしましょう。
- 最近の勤務先や職務内容が正しく記載されているか
- 取得した資格やスキルに変更がある場合、最新のものが反映されているか
- 直近の業務実績や成果が記載されているか
- 応募企業に合った内容にカスタマイズされているか
また、職務経歴書内のリンク(ポートフォリオサイトや職務実績など)がある場合は、リンク切れがないかどうかも確認しておくことが重要です。
職務経歴書の提出方法 郵送・メール・持参の違いとポイント
職務経歴書の提出方法には、主に「郵送」「メール」「持参」の3つがあります。
企業ごとに指定された提出方法に従うことが重要ですが、それぞれ異なるマナーが求められます。
ここでは、それぞれの提出方法について詳しく解説します。
郵送での提出方法とマナー
郵送で職務経歴書を提出する場合、封筒の選び方や書類の同封方法など、いくつかのマナーに注意する必要があります。
丁寧な準備をすることで、採用担当者に好印象を与えることができます。
封筒の選び方と記入方法
職務経歴書を郵送する際の封筒は、A4サイズの書類が折らずに入り、開封しやすい角形2号(240mm×332mm)が推奨されます。
ビジネスマナーを考慮し、白色またはクラフト紙の封筒を選びましょう。
封筒の表面には、以下のように記入します。
項目 | 記入例 |
---|---|
宛名 | 「○○株式会社 採用ご担当者様」 |
宛先 | 企業の正式な住所を記入 |
送付者情報 | 氏名・住所・連絡先を封筒の裏面に記載 |
記載事項 | 「応募書類在中」と朱書きで記入 |
同封する書類と折り方
送付する際には、以下の書類を同封するのが一般的です。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 添え状(送付状)
これらの書類はA4サイズのクリアファイルに入れて折らずに封筒へ封入すると、採用担当者にとって見やすく、書類が傷みにくいのでおすすめです。
送付時に気を付けるべきポイント
郵送する際の注意点として、以下のポイントを押さえましょう。
- 書類をクリアファイルにまとめ、きれいな状態で送付する
- 送付前に誤字脱字を確認し、最新の情報に更新されているかチェックする
- 簡易書留や速達など、確実に企業へ届く手段を活用する
- 発送後に企業へ問い合わせる必要がある場合は、追跡番号を控えておく
メールでの提出方法とマナー
近年では、職務経歴書をメールに添付して提出する方法も一般的になっています。
メール送付時には、件名や本文、添付ファイルの名称など、ビジネスメールのマナーを守ることが重要です。
メールの件名と本文の書き方
メールの件名は、採用担当者がひと目で内容を理解できるようにシンプルかつ明確に記載します。
【件名の例】応募書類送付の件(氏名)
本文には、以下の内容を含めると丁寧な印象を与えます。
- 宛先(企業名、担当者名)
- 応募の目的(例:「貴社の求人に応募するため職務経歴書をお送りいたします」)
- 添付書類の内容(例:「履歴書、職務経歴書を添付しておりますので、ご確認をお願いいたします」)
- 送信者情報(氏名・電話番号・メールアドレス)
添付ファイルの形式とファイル名のルール
職務経歴書のファイル形式は、企業の指定がない限りPDF形式が推奨されます。
フォーマット崩れの心配が少なく、誰でも開けるためです。
添付ファイルのファイル名は、担当者が識別しやすいように以下のように記載します。
【ファイル名の例】職務経歴書_氏名.pdf
送信前の確認事項
メール送信前に、以下の点を最終確認しましょう。
- メールの宛先に間違いがないか
- 添付ファイルに誤りがないか
- メール本文に誤字脱字がないか
- 必要な情報がすべて含まれているか
持参する場合の提出方法とマナー
面接時に職務経歴書を持参する場合、清潔感やマナーが重要視されます。
事前に準備を整え、当日に慌てないようにしましょう。
クリアファイルの活用方法
持参する際は、書類が折れたり汚れたりしないように、クリアファイルに入れて持ち運ぶのが基本です。
透明のクリアファイルを使用すると、採用担当者が書類をすぐに確認しやすくなります。
受付での渡し方と挨拶マナー
受付や面接官に職務経歴書を渡す際は、以下の点に注意しましょう。
- 両手で書類を持ち、「よろしくお願いいたします」と一言添えて渡す
- 相手に対して書類の向きを正しくする
- 封筒に入れて持ってきた場合は、出して手渡す
職務経歴書の提出方法によって、それぞれ異なるマナーやポイントが求められます。
どの提出方法でも丁寧な対応を心掛けることで、企業に好印象を与えられるでしょう。
職務経歴書提出時の注意点

提出期限を守る重要性
職務経歴書を提出する際、最も重要なのは提出期限を厳守することです。
期限を守らないことは、社会人としての基本的なマナー違反となり、採用担当者に「締め切りを守れない人」という印象を与えてしまいます。
特に応募者が多い人気企業では、期日内に提出した応募書類のみを選考対象とする場合もあります。
したがって、余裕を持ったスケジュールで準備し、提出することが重要です。
以下、提出期限を守るためのポイントを紹介します。
- 応募要項をよく読み、提出期限を正確に把握する
- 郵送の場合、配達にかかる日数を考慮し、早めに送る
- メール提出の場合、締め切り時間が何時までなのかを確認する
- 突発的なトラブルに備えて、予備の職務経歴書を用意しておく
企業ごとの指定フォーマットに対応する方法
企業によっては、指定のフォーマットやテンプレートの使用を求めることがあります。
そうした場合、独自のフォーマットで提出すると「指示を守れない人」と判断される可能性があるため、必ず指示に従いましょう。
指定フォーマットに対応するためのチェックポイントを以下にまとめます。
項目 | 対応方法 |
---|---|
テンプレートの有無 | 指定のフォーマットがある場合は、それを使用する |
ファイル形式 | Word・Excel・PDFなど、指定のフォーマットで作成する |
フォント・文字サイズ | 企業側の指示があれば、従う |
データの編集可能性 | PDF指定の場合、編集不可の状態にして保存する |
送信方法 | メールの場合、指定の件名・ファイル名を守る |
人事担当者に好印象を与えるポイント
職務経歴書の提出方法一つで、人事担当者に与える印象が大きく変わることがあります。
細かな部分にまで気を配り、丁寧に対応することで、仕事に対する真摯な姿勢を伝えることができます。
以下、人事担当者に好印象を与えるためのポイントを紹介します。
簡潔で分かりやすい職務経歴書を作成する
採用担当者は多くの応募書類に目を通すため、職務経歴書は簡潔で分かりやすいものが好まれます。
具体的には、以下の点を意識すると良いでしょう。
- 箇条書きを活用して、情報を整理する
- 専門用語は必要最小限に抑え、誰が読んでも理解しやすい文章を心がける
- 余白を適度に設け、視認性を高める
メール・郵送時の挨拶を丁寧にする
職務経歴書の提出時には、添え状やメール本文でしっかりと挨拶を述べ、敬意を表することが大切です。
例えば、メールで送る場合は、以下のような文面が適切です。
【件名】
【応募書類提出】〇〇(氏名)
【本文】
〇〇株式会社
人事部 〇〇様
お世話になっております。
このたび、貴社の求人に応募させていただきました〇〇(氏名)と申します。
添付ファイルにて、職務経歴書ならびに履歴書をお送りいたします。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
敬具
—————————–
〇〇(氏名)
メールアドレス: example@example.com
電話番号: 090-XXXX-XXXX
送付後も適度にフォローアップする
職務経歴書を送った後に企業からの返信がない場合、適度なタイミングでフォローすることも重要です。
ただし、しつこく確認するのは避けましょう。以下、フォローアップ時のポイントです。
- 送信・郵送後、2〜3日経っても返信がない場合に連絡する
- 「お手数をおかけして申し訳ありません」といった礼儀正しい文面を心がける
- 件名や本文で応募書類を提出した旨を明確に伝える
これらのポイントを押さえ、職務経歴書の提出に関するマナーを完璧にすることで、選考における好印象を獲得しやすくなります。
よくある質問とその対応策
手書きとパソコン作成はどちらが良いか
職務経歴書の作成方法について、手書きとパソコンのどちらが適しているかは、応募先の企業方針や職種によって異なります。
一般的には、視認性や修正のしやすさを考慮してパソコン作成が推奨されますが、稀に手書きを求められるケースもあります。
作成方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
手書き | 丁寧な印象を与えられる 筆跡から個性を伝えやすい | 誤字脱字の修正が困難 読みづらくなる可能性がある |
パソコン作成 | 見やすく清潔感がある 修正が容易で効率的 | 個性を伝えにくい場合がある 企業によっては冷たい印象を与えることも |
特に指定がない場合はパソコン作成が無難ですが、クリエイティブ職など手書きが重視される職種では、手書きも選択肢の一つです。企業の指示に従い、適切な形式で提出しましょう。
PDFとWordのどちらで提出すべきか
職務経歴書をデータで提出する際、PDFとWordのどちらが適しているかは企業の指定に従うのが基本です。
指定がない場合は、PDF形式が推奨されます。
ファイル形式 | 特徴 | 適した用途 |
---|---|---|
フォーマットが崩れず、どのデバイスでも統一した表示が可能 | 一般的な応募、正式な書類として提出する場合 | |
Word(.doc/.docx) | 編集が容易で、履歴の追記が可能 | 企業からの指定がある場合や、履歴書と統一した形式が求められる場合 |
送付時には適切なファイル名を設定し、「職務経歴書_氏名.pdf」のように、企業側が管理しやすいようにしましょう。
送信後のフォローアップは必要か
職務経歴書を提出した後、応募企業にフォローアップの連絡を入れるべきかどうかは、ケースによります。
一部の企業では、フォローアップの連絡を前向きに評価するところもあれば、特に不要と考えられる場合もあります。
基本的には、以下のような状況でフォローを入れると良いでしょう。
- 企業側から「確認の連絡をしてください」と指示があった場合
- 提出後数日経過しても受領確認の連絡が来ない場合
- 履歴書や職務経歴書の内容に補足したい情報がある場合
フォローアップメールの例:
しつこい確認は逆効果になる可能性もあるため、1回フォローして返信がなければ、一定期間は待つことも大切です。
まとめ
職務経歴書の提出方法やマナーは、採用担当者に与える印象を左右します。
郵送の場合は封筒や送付書に注意し、メールの場合は件名や添付ファイルの形式を適切に設定しましょう。
持参する際はクリアファイルを活用し、丁寧な挨拶を心がけることが重要です。
また、企業ごとの指定フォーマットを確認し、提出期限を厳守することで、信頼感を高められます。
適切な対応を行うことで、採用の可能性が高まるでしょう。
